2013年2月19日

『バフェットの経営術』ジェームズ・オラフリン・著 Vol.3136

【経営がわかれば、投資で勝てる】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4775971700

本日の一冊は、世界一の投資家、ウォーレン・バフェットの経営者としての側面、手腕に注目した興味深い論考。

バフェットをご存じない方のために説明すると、<もしあなたに、バフェットがバークシャー・ハサウェイの経営を引き継いだ1965年に1万ドルを投資するという先見の明があったならば、今日、それは4000万ドルになっている>というほどの投資の達人。

毎年、フォーブスの億万長者ランキングで、ビル・ゲイツなどと世界のトップ3を争っている大富豪です。

本書のジェームズ・オラフリンは、イギリスの大手保険会社で、360億ドル以上の資産を管理するコオペラティブ・インシュランス・ソサエティーのインベストメント・マネジャー兼グローバル・エクイティ・ストラテジーの責任者。

今回の作品は、バフェット本人の協力も得て、書き上げたようです。

バフェットと言えば、とかくその投資法と名言にフォーカスが当たりがちですが、本書では、経営者としてのバフェットが、企業経営やリーダーシップをどう捉えているか、また経営上の優位性をどう築いているか、そのヒントを示しています。

・自分たちの事業領域をはっきり定義しないからこそ、資本を道理にかなう投資先に移すことができる。

・連携とは、上向きのときだけでなく、上下どちらの状況においてもパートナーでいること。

・「ファンダメンタルズ」「信頼できる人から買うこと」「支払い価格」を重視する。

バフェットの優秀なパートナーであるマンガーの思想についても触れられており、読み応えのある一冊です。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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マンガーには、問題を逆にして見る癖があった。彼は、「何がうまくいくか」ではなく、「何がうまくいかなくなるか」を考え、どこに間違いが起きそうかを特定するのに全力を注いでいた

「当社は鉄鋼会社ではありません。製靴会社でもありません。何をしている会社でもないのです。保険業界では大きな地位を占めていますが、それにすべてを捧げているわけでもありません。私たちは、特定の道を行けと命令するつもりはありません。だから、資本を道理にかなう投資先に移すことができるのです」(ウォーレン・バフェット)

投資家は、割引現在価値が最も安いものを買うべき

連携とは、上向きのときだけでなく、上下どちらの状況においてもパートナーでいることを意味しています

バフェットは、買収先に求める三つの資質──「ファンダメンタルズ的な経済性が優れた企業、(中略)信頼できる人から買うこと、(中略)支払う価格」──に加えて、「最初の二つが整わなければ価格については考えません」と言っている

もし預金を年率二〇%以上で運用できるとしたら、ジャムを今日買うべきか明日買うべきかはおのずと分かる。バフェットは、人間があとからもらう報酬の価値を大きく割り引いて考える傾向があり、現在の報酬よりも軽視しがちになることも知っている

「私は永続的なものと、そうでないものを探しています」(ウォーレン・バフェット)

「ただ、今日来た球をすべて見送ったとしても、次に来るのがもっと良い球だという保証はありません」(ウォーレン・バフェット)

「たくさんの人たちからブラムキン家の成功の秘訣を聞かれますが、難しいことはありません。家族全員が、(1)ベンジャミン・フランクリンやホレイショ・アルジャーが落ちこぼれに見えるほどの熱意とエネルギーを持っている、(2)それぞれが驚くほど現実的に得意分野を自覚し、その分野のすべてにおいて断固たる行動をとっている、(3)自分の得意分野以外のことは、どれほど魅力的な提案でも無視している、(4)かかわりのあるすべての人に対して素晴らしい態度で接している──というだけです」(ウォーレン・バフェット)

「道具を使うときにその限界を知っておくべきなのと同じで、自分の認知装置を使うときもその限界を知っておかなければならない」(チャーリー・マンガ─)

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『バフェットの経営術』ジェームズ・オラフリン・著 パンローリング
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4775971700

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◆目次◆

第1部 人々のリーダー
第2部 資産運用
第3部 オーナーのように行動するために

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