【パラレルキャリアという生き方?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844371991
昨日、第148回芥川賞・直木賞の発表があり、芥川賞は黒田夏子さん『abさんご』、第148回直木賞は朝井リョウさん『何者』と安部龍太郎さん『等伯』が、それぞれ受賞しました。
このうち、朝井リョウさんには、テレビ番組を通じて過去2回ほどお会いしているのですが、じつは朝井さんは、現在会社員。
つまり受賞作『何者』は、仕事の傍ら執筆を続け、生み出された作品だったのです。
これまで、副業というとどうも「お金のため」というイメージが拭えず、中途半端感が否めなかったのですが、最近はこんなポジティブな例も出てきています。
そんななか、本日ご紹介するのは、「2枚目の名刺」でパラレルキャリアを築く方法を述べた、興味深い一冊。
著者の柳内啓司さんは、東京大学大学院卒業後、サイバーエージェントを経てTBSに入社。バラエティやドラマの番組制作を経て、現在は放送局のIT戦略全般に携わっている人物です。
プライベートでは年間のべ1000人以上を動員する勉強会や交流会を主催しているそうで、まさにパラレルキャリアを実践している人物です。
本書では、そんな著者自身の体験から、またパラレルキャリアを成功させているさまざまな人物へのインタビューを通じて、「2枚目の名刺」活動を成功させる方法を述べています。
具体的なメソッドという意味では食い足りないですが、行動できずにいる人を啓蒙する意味では、なかなか刺激的な内容だと思います。
ドラッカーも述べているように、人間の長寿化、会社の短命化によって、人は一生の間に組織を何回か乗り換えるのが、当たり前の時代になります。
また、リスク対策として考えても、小柴昌俊さん(ノーベル物理学賞受賞者)が言うように、心に夢のタマゴを複数持つことは重要でしょう。
自分の新たな可能性を切り拓くために、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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本業の安定収入があるからこそできる冒険もある
2枚目の名刺で活動をすると、顧客から直接お金をいただく経験ができます(中略)大切なお金を払ってくれる顧客と対峙し、そのお金に見合うだけの価値を提供しなければいけないという緊張感が、あなたの能力を最大限にまで引き上げてくれる
革新的な発想を身につける上で大切なのは、自分の専門領域外からのインプット
「生きがい」をリスク分散できる
出会った人の中から「ロールモデル」を見つけよう
本業を客観視する時間ができる
あなたの背骨を見つける方法としてオススメしたいのが、本業と2枚目の名刺の活動の共通項を探してみること
たし算の発想で活動を増やしても、しんどいばかりで可能性は広がらない。かけ算の発想で活動を組み合わせて、人生を好循環スパイラルに突入させよう
2枚目の名刺の活動では、あえて目の前の利益に走らない
自分の中に強力な目玉商品を作ろう
本業がどんなに大成功しても人生のすべてを満たすことはできない
本業をおろそかにしない
◆ソーシャルメディア活用術
1.定期的に更新している
2.写真や画像を使って視覚に訴える
3.情報を漏れなく伝える文章を書く
4.周囲への貢献を意識する
会社員として大きなビジネスに携わりながら、2枚目の名刺を持って、“起業家的な”生き方を実践するという、サラリーマンと起業家を「ブレンド」したような生き方も可能な時代
人間の長寿化、会社の短命化によって、人は一生の間に組織を何回か乗り換えたり、かけもちしたりするようになるとドラッカーは予想しました
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『人生が変わる2枚目の名刺』柳内啓司・著 クロスメディア・パブリッシング
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844371991
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◆目次◆
第1章 2枚目の名刺で活動するメリット
第2章 2枚目の名刺を成功させるヒント集
第3章 これから世界で起こること、そんな時代に合った働き方巻末インタビュー
No.01 廣 優樹さん
No.02 慎泰俊さん
No.03 En女医会の皆さん
個人でウェブサービスを立ち上げる人が増えた理由
No.04 伊藤春香さん
No.05 山本大策さん
No.06 内田伸哉さん
No.07 藤村美里さん
No.08 神森真理子さん
No.09 家入一真さん
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