【全米70万部突破!ハーバード流会話術とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532318424
本日の一冊は、ハーバード・ネゴシエーション・プロジェクト創設者の一人、ブルース・パットンと同プロジェクトメンバーの2人が書き、全米70万部突破のベストセラーとなった一冊。
原題は『Difficult Conversations』で、難しい話し合いをどうやって解決に導くか、その要諦が詳しく書かれています。
著者らによると、話し合いが難しくなるのは、以下の3つのパターン。
1.何があったかをめぐる会話(思い込み)
2.感情をめぐる会話(感情)
3.アイデンティティをめぐる会話(自尊心)
人間は、何があったのか、どうあるべきかで対立し、また感情やアイデンティティを巡って対立します。
本書では、読者がいかにしてこの対立を避け、正しい解決策へ向かうべきか、その方向性とノウハウを示しています。
対立状態にある時、<あなたは、問題は相手にあると考え>、<相手は、問題があなたにあると考え>ますが、その理由は、われわれ人間が、<この世界で起こっていることについて別々の物語をもっている>からです。
著者の指摘によれば、われわれには知り得ない情報があり、関心によって違う事実に注目し、またわれわれが導き出す結論は<自分の利益を反映している>。
会話で対立を避けるには、こうした傾向を理解し、正しい態度と考え方で臨む必要があるのです。
興味深いのは、著者らが示す「加担」という考え方。
われわれは、他人に対して気に食わないことがあった時、責めることばかり考えますが、自分も加担していると考えることで、考えを改めることができます。
また本書では、相手の物語を理解するためにどうコミュニケーションすればいいか、具体的なアドバイスも書かれており、じつに参考になります。
リーダーにふさわしい会話テクニックを身につけるために、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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むずかしい話し合いの構造を目に見えるものにするには、言葉にされたことのみならず、言葉にされなかったことも理解する必要がある
人はふつう、こちらは知らなくとも相手が知っているかもしれない情報を探ろうとはせず、自分は状況を理解し説明するために必要なことをすべて知っていると思いこむ。自分の感情を前向きにコントロールしようとせず、それを隠そうとするか、あるいはあとで後悔するようなかたちでさらけだしてしまう
人はこの世界で起こっていることについて別々の物語をもっている
人に向かって「変われ」と言っても、相手はなおさら変わろうとしないだろう。人は自分が理解されているという実感がないかぎり、まずぜったいに変わりはしないからだ
だれでも知らないことは知りようがない。だが必要なことはもうすべて知っていると思いこむよりも、自分には接することのできない重要な情報があると考えるべきだ
あなたの結論は、自分の利益を反映している
「なぜわたしを傷つけようとするのか?」と相手が言うとき、その人はほんとうは二つの別々のメッセージを伝えようとしているのだ。第一のメッセージは「あなたの意図がどういうものかはわかっている」、第二のメッセージは「わたしは傷ついた」である。非難される側に立ったとき、人は第一のメッセージにばかり焦点を当て、第二のメッセージは無視する。なぜか?自分を守らなくてはならないと感じるからだ
あなたにも責任があると考えてみる
問題への加担としてもっともありふれた、しかしもっとも見逃されやすいもののひとつは、ただ避けるという行為である。早いうちに問題点を指摘せずにおくことで、その問題が手つかずのままになるのを許してしまうということだ
感情を抑えると、自尊心と、相手との関係を損なう
目先の不満の解消にこだわって、長期にわたるコストを忘れてはならない
追及のために質問しない
イエス・ノーを迫ったり、選択肢を用意しない
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『話す技術・聞く技術』ダグラス・ストーン、ブルース・パットン、シーラ・ヒーン・著 日本経済新聞出版社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532318424
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◆目次◆
第1部 どうしてうまく伝わらないか
第1章 <三つの会話>
第2部 失敗も誤解も避けられる
第2章 だれが正しいかで論争するのはやめよう
第3章 相手の意図を決めつけてはいけない
第4章 責めを負わせるのはやめよう
第5章 感情を大事にしよう
第6章 自分自身を見つめよう
第3部 会話の実践法──切り出す、聞き出す、リードする
第7章 話し合うか、話し合うのをやめるか
第8章 会話をはじめる
第9章 険悪な状況を一変させる傾聴の極意
第10章 明瞭に力強く、ありのままの自分を伝えよう
第11章 会話を軌道修正しよう
第12章 すべてのテクニックを組み合わせる
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