【ツボを外さない生き方】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837924689
本日の一冊は、日本マイクロソフト元社長、成毛眞さんによる注目の自己啓発書。
「頑張らない」「我慢しない」「根性を持たない」の三原則をモットーにしているという著者が、どうやって「ムダな努力」を避け、最小限の労力で成功できるか、近道となる考え方を示しています。
著者が「ムダな努力」と断言するのは、根性や人に好かれるための努力、いい人になるための努力、目標、残業など。
「人に好かれる」などは、ビジネス書でも人気のテーマですが、それが「ムダな努力」である理由を、著者はこう説明しています。
<人に好かれるための努力なんて無意味だ。はっきりいうが、好かれる人は何をしなくても好かれるし、嫌われる人は何をやっても嫌われる。そして、ビジネスにおいては、人に「好かれる」必要はない。それよりも「信頼される」ことが重要なのだ>
また、自己啓発書で必ずと言っていいほど登場する「目標」についても、<明日には何が起きるのかわからないのに、目標を立てても意味はない。これからは「場当たり的に生きる」のをおすすめする>と、ユニークな自説を唱えています。
環境が人間を規定する、「いい人」は信用できない、人から敬われるためには恐怖が必要、などの話は、世間的には嫌われそうですが、現実味があって、腑に落ちました。
軽い読み物ではありますが、「ムダな努力」で人生を消耗しないために、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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人に好かれるための努力なんて無意味だ。はっきりいうが、好かれる人は何をしなくても好かれるし、嫌われる人は何をやっても嫌われる。そして、ビジネスにおいては、人に「好かれる」必要はない。それよりも「信頼される」ことが重要なのだ
外資系企業に勤めているなら二〇代からがむしゃらに働く意味はあるが、日本の企業の場合、細く長く働けるようにむしろセーブしたほうがいいのではないか
二〇代はめいっぱい働くほうが圧倒的に仕事ができるようになる
三〇代になってから、必死にビジネス書を読んで「できるビジネスマンになろう」と努力してもムダだ
善人に煙たがられるような人間のほうが、実は自由に生きている
これからは「場当たり的に生きる」のをおすすめする
好きなことを深く探求する。そのほうが楽しいに決まっている。それこそ今、やるべきことなのである
人の可能性は有限だ。育った環境でその人の将来の九割は決まる(中略)政治家の子供の多くは政治家になっているし、芸能人の多くの子供は芸能人になっている
ブームが起きているところに飛び込むより、これからブームが起きそうな分野を探すのが、成功への近道だ
やみくもに努力をするのは二流の人間だ。一流の人間は、最短で目的を達する方法を理解し、そのための努力は惜しまない
「いい人」は優柔不断なうえ、責任をとりたがらないから厄介だ。自分がかわいいから悪者になるのを嫌がる。実は自分のことしか考えていないのだ。ビジネスでは、誰かが悪者にならなければならない場面が出てくる。「いい人」はそのような場面になると逃げようとするから、頼りにならない
権力を握ったときに孤独に耐えられる人間こそ、成功者になれる
予測がつかない人間は、畏怖の対象となる
他人から何かを学ぶには、その人になりきることがもっとも効率的
「反省」はしてもいいが、「後悔」はしてはいけない
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『このムダな努力をやめなさい』成毛眞・著 三笠書房
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◆目次◆
はじめに──人生を“消耗”する前に考えておきたいこと
1章 “努力家”が知っておくべき10のこと
2章 「ムダな努力」と縁を切る、12のルール
3章 仕事は、「ラク」をしないと成果は出せない
4章 ここで分かれる「面白い人生」「つまらない人生」
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