【野心的な20代に贈る一冊】
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こんにちは、土井英司です。
『もしドラ』、『「超」入門 失敗の本質』など、最近はいわゆる名著の解説本が人気を博しています。
※参考:『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』
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※参考:『「超」入門 失敗の本質』
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これから各出版社が、過去の財産を入門書として出してくると思うので、若い人にとっては、良い学びの機会がやってくるのではないでしょうか。
本日ご紹介する一冊は、大前研一さんの名を世に知らしめたベストセラー『企業参謀』のエッセンスをまとめたダイジェスト本。
<社長に若くしてアドバイスできる人=参謀を目指しなさい>そのために戦略思考を身につけなさい、という同書のメッセージは、時代を越えて、今の若い人にも十分受け入れられると思います。
同書によると、<参謀とは、天気予報を見て「今日の天気は晴れのち曇り。降雨確率は50%か……」とつぶやく人ではない。雨が降りそうなら、「社長、傘を持っていってください!」と言える人>のこと。
そのためには、基本能力として、
1.論理的思考
2.本質を見極める分析力
3.結論を、経営者や上司が実際の行動にしやすい形で伝える能力
の3つが必要だと説いています。
この3つを身につけるための本は、それこそ山のように出版されていますが、若いうち戦略センスを身につけるなら、基本的な考え方といくつかのツールがあれば十分。
本書は、まさにこれら最小限の思考とツールを提供する本なのです。
ツールに関しては、これから出る実践編が詳しいようですが、本書でも、BCGが開発したPPMやGE、マッキンゼーが生み出した9象限マトリックス、イッシュー・ツリーなどのツールが紹介されています。
戦略の考え方、売り上げの捉え方など、若いビジネスマンに必須のセンスを養う「基本」が、よくまとめられていると思います。
30代以降の方は、おさらいの意味で、読んでおくといいでしょう。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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現代のようにビジネスを取り巻く環境が刻々と変化する世の中では、前提条件自体がすぐに陳腐化してしまう。絶対正しいと思っていたピタゴラスの定理だって、球面上では成立しないんだということも、参謀は忘れてはならない
◆参謀が具えるべき基本能力
1.論理的思考
2.本質を見極める分析力
3.結論を、経営者や上司が実際の行動にしやすい形で伝える能力
リセットやリトリート(退却)も戦略家にとっては選択肢のひとつにすぎない。ダメだと思ったらやり直す勇気を持たない限り、真の戦略家とはなり得ない
◆社員が思考停止に陥るパターンは次の2種類
1.トップがダメな場合
2.トップが強すぎる場合
日本人は成長過程で「分析力」と「概念を創り出す能力」の開発がおろそかにされてきた
◆問題解決の行程
1.問題の発見 2.設問の設定 3.設問への解答 4.回答の実現
売り上げ=マーケットサイズ×シェア(%)
人為的な価格統制が存在するところに、意外な市場ポテンシャルが発生する
◆中期計画の戦略ステップ
1.「願望の設定」とその願望の「定量化」
2.もし何の対策もしないなら、「どんな結果になるか」とい
う基本ケースを確立してみる
3.原価低減改善ケースを算定する
4.市場・販売改善ケースの算定
5.戦略的ギャップの算定
6.戦略的代案の摘出
7.代替案の評価・選定
8.中期経営計画実行計画
低成長時代にこそ、製品の選別やコスト管理が成功のカギになる!
KFS=成功のカギを押さえれば、俯瞰的な戦略が展開できるようになる
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『企業参謀ノート[入門編]』大前研一・監修 プレジデント社
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◆目次◆
第1章 問題から目を背けるな。
“決断”ができない人は生き残れない!!
第2章 問題の中身はどうなっているか?
事の本質を手にする方法を教えよう
第3章 日本のビジネスパーソンは
アメリカより「2時間」遅れている!
第4章 企業の生き残り!
その“天国と地獄”を分ける大事な要素
第5章 「成功のカギ」を素早く見つけ出す方法
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