【老人が語る、命が喜ぶ生き方とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763131095
本日の一冊は、ミリオンセラー『鏡の法則』の著者、野口嘉則
さんによる、ひさびさの新刊です。
※参考:『鏡の法則』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4893469622
謎の老人が読者に語りかけ、つらかった過去について告白する…。
そんな小説仕立てのお話になっています。
老人は、30歳そこそこで部下を持ち、破格の給料をもらっていましたが、やがて部下に裏切られ、彼女に裏切られ、さらに左遷の憂き目にあいます。
すべてを失った老人が、喪失感の果てにたどり着いた境地とは何か。そしてそこで得た教訓とは。
われわれ日本人は、これまで「手に入れる」ことばかりを考えて「足し算」してきましたが、これからは、「引き算」が大事。
とはいえ人間、失うのは怖いものです。
怖いから、大胆な行動に出られない。自分らしく生きられない。でも、だまっていても景気は悪くなるし、人間いつかは老いる。
そんな時、事実を前向きにとらえるにはどうすればいいか。命が喜ぶ生き方をするには、どうすればいいか。
本書には、そんな生き方のヒントが書かれているのです。
読んだ感想を申し上げると、これはベストセラーとなった『鏡の法則』『3つの真実』に次ぐ力作だと思います。
※参考:『3つの真実』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4828414312
ひさびさに野口ワールドが味わえる一冊。これはぜひ読んでみてください。
—————————————————
▼ 本日の赤ペンチェック ▼
—————————————————
人生には足し算があるだけでなく、必ず引き算もあります。予期せぬ引き算の場面が突然やってくることがあるものです。そして人間というやつは、この引き算に弱い
ある日のことでした。私の最も信頼していた部下が、会社を辞めたいと言ってきました。
(中略)
私は裏切られたと感じて、辞める彼に向かって「恩知らず」と罵ってしまいました。
私にとってもっと衝撃的なことが起きました。私の彼女が別れたいと言ってきたのです。
(中略)
私は自分の愛が裏切られたと思って、彼女のことがゆるせませんでした。しばらくのあいだ、彼女のことを恨みました。
私は自分に自信が持てるようになったと勘違いしていましたが、私の自信は自分に対するものではなく、手に入れた地位や力に対するものでしかなかったのです。ニセモノの自信だったのですよ。
人は手に入れたものを「自分のもの」として所有したがります。自分が所有することに強く執着します。そしてその執着心ゆえに、手に入れたものと自分が別のものであることを忘れてしまい、その結果、それらと自分が一体化してしまうのです。それゆえ、それらを失ったとき、自分の一部を切り取られたかのような喪失感を味わいます。
所有しているかのように、錯覚しているだけなのです。すべては、一時的に借りているだけなのですよ。人間は死んでゆくとき、借りていたものをすべてお返しして、命ひとつであの世にゆきます。
人間はみな、年齢に関係なく、お世話になりっぱなしで生きている。しかしそれを勘違いして、自分の力だけで生きているような錯覚を起こしてしまう。その錯覚から目覚めていく過程が老いなのだと思うのです。
中国の古典『老子』の中には、次のような言葉があります。
「多ければ則ち惑う」
「道を為す者は日に損す」
————————————————
『人生は「引き算」で輝く』野口嘉則・著 サンマーク出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763131095
————————————————-
◆目次◆
※目次がない本です。
この書評に関連度が高い書評
同じカテゴリーで売れている書籍(Amazon.co.jp)
お知らせはまだありません。