2011年12月13日

『貯まる生活』林總・著 Vol.2701

【『餃子屋と高級フレンチ』著者による節約本】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163747605

本日の一冊は、ベストセラー『餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?』著者による、注目の節約本。

※参考:『餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447847088X/

『餃子屋と高級フレンチ~』同様、ストーリー形式で、節約のキモを、わかりやすく説明しています。

今回の主人公は、貯金を取り崩して毎月やりくりしている真希。

夫が発案したマンション購入のために、頭金1000万円を借りに、下関の実家に向かったところ、新幹線のグリーン車で謎の紳士石丸に出会い、節約のレクチャーを受ける、というストーリーです。

「大切なのは、収入の範囲で生活すること」という基本から始まり、生涯年収の計算、コストカットの方法、マンションを負債から資産に変える方法、予算作成のコツまで、節約の基本がひと通り押さえられます。

なかでも、「君たちは何の価値ももたらさない本や服を保管するために部屋の家賃を支払っている。これを贅沢と言わずに、何と言えばいいんだね」という石丸の言葉は、大量の本を保管している土井には、ぐさっと刺さりました(笑)。

冒頭に出てくる、「お金の使い方の基本は、国も、会社も、家庭もまったく同じなんだ」という言葉にもあるように、著者が本書のメッセージをもっとも伝えたかったのは、じつは政府に対してかもしれません。

支出というものは、本来、ビジョンがなくては決められないもの。

にもかかわらず、ビジョン不在で赤字を垂れ流しているから問題なのだと、はっきり認識できると思います。

書かれている原理原則、ノウハウはあたり前のことですが、生活を変える決意を促される一冊です。

ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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お金の使い方の基本は、国も、会社も、家庭もまったく同じなんだ

収入が多い家庭が、預金が多いとは限らない

支出は収入以下に抑えなくてはならない。これが、家計管理の大原則だ。この原則は、今月とか、今年とかの話ではない。これから5年先、10年先、そして生涯を見通して、収入が支出を上回っていなくてはならないんだ

最初にすべきは、生涯でどれだけの収入が見込めるか、大まかでいいから計算してみることだ

男性サラリーマンの生涯平均給与は年500万円程度だそうだ。例えば、大ざっぱに40年間働くとして、生涯収入は2億円。実際には税金や保険料を差し引くから1億6000万円くらいだろう

家計が赤字から抜けられないのは、収入が少ないからではなく、お金の使い方が間違っているからなんだ

ローンは、将来にわたり現金が出ていくマイナスの財産なんだよ。4000万円借金して買えば、財産が増えると同時に、マイナスの財産も増える。結果として、君の財産はゼロになる

石丸は「ボクなら手放したりはしない」と言って、こんな考えを話し始めた。「マンションを15万円で他人に貸し、10万円のアパート暮らしに戻る。そうすれば、損どころか年間60万円お金を稼いでくれる」

「お金は将来の目標を実現するために使うのだよ。なのに、君は過去の支出を参考にして予算を作成するという。矛盾していると思わないかね」

「時間には費用がかかっていることを理解すれば、わずか10円安いために、30分も時間をかけることが正しい判断なのか、簡単にわかるはずだ」

「つまり君たちは何の価値ももたらさない本や服を保管するために部屋の家賃を支払っている。これを贅沢と言わずに、何と言えばいいんだね」

固定費には管理不能なものと、管理可能なものがある

日々の生活に関連した科目は、もともとお金をかけていない。そこへ一律で費用を削ろうとすれば、生活はますますすさんでしまう

予算作成の段階で不要なものを取り除き、必要な科目にお金を集中させる

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『貯まる生活』林總・著 文藝春秋
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163747605

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◆目次◆

Chapter1 赤字人生から抜け出す基本
Chapter2 予算の立て方しだいで結果が決まる
Chapter3 お金はどこに消えてしまうのか
Chapter4 節約してもリバウンドする理由
Chapter5 貯まる生活

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