2011年8月29日

『日本にいながら中国ビジネスで儲ける法』陳海騰・著 Vol.2595

【日本にいながら中国ビジネスで儲ける法?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4891012978

最近、ビジネス書を読んでいて正直、閉塞感を感じていました。

何冊読んでも似たようなことが書いてある自己啓発書、昔儲けた人の自慢話、コンサルタントのフレームワーク本、儲けてはいるけれど、限られたビジネスのパイを取り合っているだけの経営者の本…。

ビジネス書は、成果につながってこそ価値があるものなのに、成果につながる感じがしない。つまり、読んでいて未来への希望が感じられないのです。

そんな閉塞感のなか読んだのが、この『日本にいながら中国ビジネスで儲ける法』。

中国での検索シェアの80%以上を握っているというNo.1検索エンジン企業、百度(バイドゥ)の日本駐在主席代表、陳海騰さんによる一冊です。

『日本にいながら中国ビジネスで儲ける法』とは、いかにも夢のような話ですが、読み進めて行くと、あまりに巨大なビジネスチャンスが埋もれているのに気づき、ワクワクしてきます。

メーカーや小売、飲食、物販、観光関連などのビジネスを手掛ける方には、もはや必読と言って差し支えないと思います。

本書では、中国ビジネスを大きく3つに分けて紹介しています。

3つというのは、

1.インバウンド(日本を訪れる中国人富裕層に買ってもらう方法)
2.アウトバウンド(インターネットなどを利用して、日本国内から中国本土の富裕層に通信販売する方法)
3.現地進出

の3つですが、本書の特徴は、もちろん最初の2つにあります。

どうすれば中国人観光客をホテルや旅館、飲食店、ショップに引き込めるか、彼らが求めていることとは何か、店内表示はどうすればいいか…。

中国語でインターネットが使えるようにする方法や、銀聯カードへの対応、ネット決済のアリペイ、ペイパルの話など、かなり細かく書かれているので、中国進出を手掛けるコンサルタントに高額な報酬を払う前に、ぜひ読んでおくことをおすすめします。

本書では、中国ビジネスをするのに必要なサービス、ツールを企業名、URLも含めて紹介しているので、まさにこの一冊があれば、今すぐ中国ビジネスを始めることができます。

これまで読んだ中国ビジネス本のなかで、ベストの一冊です。

9800円と、決して値段は安くありませんが、それ以上の価値はあります。

ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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年間の訪日観光客数では韓国の150万人が1位ですが、中国は前年比5割増で、すでに年間100万人以上が来日

ヘアカットの美容師などの場合、日本で働くよりも上海で働く方が給料がいいということがあります。「月に50万円払うから上海に来ないか。もちろん寮で食事付き」という話もあります

味千ラーメンを食べた中国人の女性が、この未知なる食べ物に魅了され、中国に広めたいと合弁会社を設立して香港に出店したのが1996年。翌年2号店を出した後はまさに破竹の勢いとなり、現在、香港・中国全土に450店以上を展開しています

北京で大繁盛している日系美容室の「ASAKURA」も、大成功

やった分だけ「成果に応じて給料が増える」という成果報酬型でないと、中国の若い人はやる気を出しません

私も北京で経験があるのですが、真夜中に洗濯をしていたら、ハイアール製の洗濯機が動かなくなって困ったことがあります。サービスセンターに電話したら、真夜中にも関わらず30分ですぐにサービスマンが飛んで来てくれました

土地と為替という、バブルの引き金になる2大要素を政府が完全に握っている

恐らく今後30年かけて成都や重慶などの内陸都市は、北京や上海を凌ぐほどの目覚しい経済発展を遂げることになる

中小企業の数は、中国には1億以上あります。「社長」だけで日本の人口と同じくらいいるのです。日本最大のECモールである「楽天」の出店数は3万ほどですが、中国最大のECモールの淘宝網(タオバオ)の出店数は実に200万を越えています

◆旅館やホテルで用意しておくべき3大設備
1.中国語でインターネットが使えるパソコン
2.中国中央テレビCCTV(中央電視台)が映るテレビ
3.銀聯カードへの対応

ネット決済手段を考える場合、日本では主にクレジットカード決済が主流ですが、中国人対象のビジネスでは、「Alipay(アリペイ)」や、アメリカを中心にネット決済の手法として広まっている「PayPal(ペイパル)」に対応しておくことをおすすめします

中国の場合、「チャット」を使って問い合わせてくることが一般的

中国でモールと言えば「タオバオ」

アドチャイナでは、日本国内で発行されているファッション誌や不動産情報誌、旅行雑誌、子育て雑誌、経済誌…など、多彩な中国語の媒体28誌への広告を取り扱っています

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『日本にいながら中国ビジネスで儲ける法』陳海騰・著 日本経営合理化協会
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4891012978

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◆目次◆

第一章 好機をもたらす紅船の到来
第二章 中国を知る10のキーワード
第三章 「いながら中国ビジネス」の大基本
第四章 インバウンド販促の実践法
第五章 アウトバウンドの実務と繁盛法
第六章 中国ビジネス成功10か条
資料編

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