【これぞ起業の決定版。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/490321222X
年を取るにつれて、周りに文句を言ってくれる人が少なくなっていることを実感しています。
人の成長は、結局のところ、どれだけ耳が痛くなる情報を受け入れるかにかかっている。そんな気がしてならないのです。
本日ご紹介する一冊は、アップルコンピュータの草創期にマッキントッシュのエバンジェリストとして活躍し、その後数々の起業を成功させてきたガイ・カワサキによる起業家へのアドバイス集。
自身、冒頭で書いているように、本書は「起業家や起業家をめざす人に対する率直で歯に衣着せぬ物言い」で書かれており、正直、読んでいて耳に痛いことだらけです。
社員や取引先を大切にできていなかったことに反省させられ、マネジメントにかまけてマーケティングを疎かにしていたことを反省させられ、売ることに注力して戦略策定を怠っていたことを反省させられる。
起業家の至らないところをズバリ指摘してくれる、じつにありがたい一冊です。
トピック的にも、資金調達から計画と実行、マーケティング、販売と伝道活動、採用と解雇など、さまざまなトピックを扱っており、これ一冊あれば、かなりの部分、カバーできると思います。
なかでも、アイデアをどう広めていくか、商品をどう売っていくか、という視点は秀逸。
さすがは、アップルのカリスマ的エバンジェリストだった人物です。
以前にご紹介した『起業のファイナンス』『経営のやってはいけない!』と併せて読めば、起業に必要な知識は、ほぼ完璧に押さえられるのではないでしょうか。
※参考:『起業のファイナンス』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534047576
※参考:『経営のやってはいけない!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844371126
450ページを超える大著ですが、ガイ・カワサキの軽快な語り口、そして内容の充実ぶりに、一気に読むことができました。
起業家、あるいは起業家を目指す人は、手元に一冊置いておくことを強くおすすめします。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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かつてセコイア・キャピタルのマイケル・モリッツ(グーグルに資金提供した人物)は、どんな起業家に投資したいかをこう説明した。<自分自身が使いたい製品をつくっている三〇歳前の若者>。まさに!
金のなる木(cash cows)はすばらしい。でも、そこからミルクを搾ったら、あとはモウ長々(until the cows come home)とそれを維
持すべきではない。本当に勇敢な企業は知っている。自分たちが金のなる木を葬らなかったら、ガレージのふたり組が代わりにそうするだろうと
建物は調度品もみすぼらしいボロ屋でなければならない。なぜなら、社内起業家に必要なのは結束力であり、結束力を高めるのに最もよいのは苦労をともにすることだから
投資してもらおうとする人に機密保持契約への署名を頼んではならない
大金を払って企業ファイナンス専門の有名な弁護士を雇えという理由のひとつがここにある。専門知識だけでなく、人脈にお金を出すのだと考えよう
私は「パワーポイントの一〇/二〇/三〇ルール」というのを提唱している。中身はきわめてシンプルだ。売り込みのスライドは一〇枚、時間は二〇分以内、使うフォントは三〇ポイント以上
壊れて動かなくなった時計でも一日二回は正しい時間を示します。iPodはアップルの最新のヒット商品ですが、これもほぼ同じ。独自
のアーキテクチャに基づくすばらしいデバイスです。アップルの時計は変わっていません。いまだに一二時を指したままです。たまたま正午がまたきたというだけです
クチコミ、うわさ、有力ブログ、デモなどに依存した希望観測的マーケティングはいただけない
測定可能な目標をめざす企業こそが幸福なのであって、そうでない企業は幸福ではない
イノベーションを起こす者は、自分たちの製品の使われ方について柔軟な姿勢を持たなければならない
持っている道具がハンマーだけなら、すべての問題がクギに見える(アブラハム・マズロー)
人々の感情に訴えるアイデアをどう生み出すかについては、ふたつのやり方があります。結果(たとえばお金)に訴えるか、アイデンティティに訴えるかです
偉大な名前は動詞になる
「影響力のモデル」としてふさわしいのは、ピラミッドよりもダイヤモンドである
解約・返品などのきまった対応には、その仕事が正しく行われるように標準的な業務手順を用意しよう。ただし、原稿を棒読みさせてはならない
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『アップルとシリコンバレーで学んだ賢者の起業術』ガイ・カワサキ・著 海と月社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/490321222X
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◆目次◆
私がこの本を出した理由
立ち上げ
資金調達
計画と実行
イノベーション
マーケティング
販売と伝道活動
コミュケーション
ウィン・ウィン
競争
採用と解雇
仕事
善行
あとがきにかえて
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