【珠玉の意思決定本、出た!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478012288
われわれはどんな時、「まさか!?」という言葉を口にするのでしょう。
自分の考えや意思決定が正しいと思っていたのに、思わぬ結果が出てしまった時、予想とはかけ離れた答えが出てきた時…。
困ったことに、われわれ人間は、こんな状況に対処する時、事実を隠ぺいしたり、ゆがんでとらえたり、挙句の果てにはありもしない事柄を捏造したりするのです。
正しく意思決定するためには、こんな人間の「クセ」を正しく認識し、現実を正しくとらえる力、正しく行動する力、そして運を味方につける方法論が必要です。
本日ご紹介する一冊は、スマート・マネー誌の「ウォール街で最も影響力のある人物」の1人に選ばれ、コロンビア・ビジネススクールでも教鞭をとるLMCMのチーフ・インベストメント・ストラテジスト、マイケル・J・モーブッサンによる新刊。
土井は大学時代、ゼミで意思決定論を学び、かつこれまでに、数多くの意思決定に関する本を読んできましたが、これほど実践的で、投資やビジネスに使える本はないと思われます。
本書には、われわれがどんな時に間違うのか、という情報だけでなく、どんな条件がそろった時は正しく、またどんな時には自己を疑うべきか、詳しく教えてくれます。
また、多くの人が妄信的に従ってしまう「専門家」の意思決定についても、どんな時に頼り、どんな時に疑うべきか、具体的なアドバイスがなされています。
<今日の多くの経営理論が説いているのは、空を飛ぶ本質を突いた「翼」よりも、むしろ翼に貼りつけられた「羽」のように私には見える>という著者の指摘を読めば、どのビジネス書を読み、どのビジネス書を排除すべきか、その規準が見えてくるに違いありません。
本書の前半で示されている通り、私たちの多くは、「自分だけはうまくいく」と考えていますが、実際に訪れる現実はたったひとつ。
これからの人生、後悔しない決断をするために、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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九〇パーセント効き目のある治療法であっても、架空の患者が「自分には効き目がなかった」といった否定的な感想を述べれば、選ばれる確率は四〇パーセント以下になった
何かを予想する時には、たとえそれが任意のものであったとしてもその直前に頭に思い浮かべた数字に強い影響を受ける
情報が限られていたり、不確実性を伴ったりする状況においては、特にアンカリングの影響が大きい
「確証バイアス」とは、個人が自分の都合のよいように、それに反する考え方や不利な証拠を除外する時に起こる
心理的なストレスによって、人は未来にとって何がいいかを考えられなくなり、目の前にある危機回避だけに集中してしまうようになる
多くの判断ミスは、何かを間違えるというより、むしろ不適当なインセンティブから生じる
コンピュータや集合知は、その領域特有の知識が欠けている場合にはうまく機能しない
多様性予測定理を用いて、私たちはいつ群集が当たる予測をするかを具体的に知ることができる。これには、三つの条件が揃わなくてはならない。多様性、集約、そしてインセンティブだ
三つのうちでは、多様性が最も侵害されやすい項目だ。なぜならば、人間はもともと社会性があり、周りを模倣する生き物だからである
そもそも選択肢の作り方で、人がどれを選択するかは決まってくる
確率の数字に注意を払わなくなってしまうので、人は保険に入っておきながら、宝くじも買ってしまうのだ
人が考えるよりも状況の影響力は一般的に強い
他人の決断を評価する際に、最初に状況を見て、次に個々のことに取りかかるべきであり、その逆ではない
スターのパフォーマンスは、その周りのシステムを形成する人々やシステムの構造そのものに依存する
XがYを引き起こすという主張をするためには、三つの条件を満たさなければならないということがわかっている。一つめは、Yの前にはXが起きないといけないということである。二つめは、XとYはそれぞれ二つかそれ以上の側面があり、XとYは関数の関係でなければならないということ
多面的な状況では「最善」のやり方がない
いろいろな種類のシステムにおいて、平均を逸脱する結果の後には、平均により近い結果が出る
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『まさか!?』ダイヤモンド社 マイケル・J・モーブッサン・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478012288
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◆目次◆
序章 頭がいい人ほど陥る罠
第1章 自分だけはうまくいく?
第2章 他の選択肢が見えなくなる
第3章 専門家の意見は鵜呑みにするな
第4章 あなたも周りの状況に影響されている
第5章 “木を見て森を見ず”に陥らない
第6章 正解は、時と場合による
第7章 突然、襲ってくる大規模な変化の危険性
第8章 運と実力を見極める
終章 もう一度、よく考えよう
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