【ニーチェが語る処世の術】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/488759786X
高校時代、なぜか倫理の授業を2回取ってしまった土井は、はからずも哲学について触れる機会を多く持つことになりました。
多くの哲学者の思想を学びましたが、そのなかでも、土井が好きだったのが、ニーチェ。
本日の一冊は、そのニーチェが残した人生哲学を、現代風に訳し、まとめた一冊。
金銭や利潤をニヒリズムから逃げるための新しいニヒリズムだと言って批判し、数多くの著作を残したニーチェが、人生に対してどんな思想を持っていたのか、現代人であれば、興味深く読むことができるでしょう。
絶対価値や真理などない、というのはひょっとしたら真実かもしれないけれど、それを信じたら、人は堕落してしまう。
本書は、人が何に拠って生きるべきなのか、そして何にとらわれてはいけないのか、鋭い視点で教えてくれます。
自身を成長させつつも、心軽やかに生きる方法。
読者はニーチェの思想を通じて、この2つを学ぶことができるはずです。
ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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最初に自分を尊敬することから始めよう。まだ何もしていない自分を、まだ実績のない自分を、人間として尊敬するんだ。自分を尊敬すれば、悪いことなんてできなくなる。人間として軽蔑されるような行為をしなくなるものだ(『力への意志』)
人から信じてもらいたければ、言葉で自己を強調するのではなく、行動で示すしかない。しかも、のっぴきならない状況での真摯な行動のみが、人の信に訴えるのだ(『漂泊者とその影』)
自分がどういう者であるか理解したい人は、次のような問いを自分に向け、真摯に答えてみればいい。これまで自分が真実に愛したものは何であったか? 自分の魂を高みに上げたものが何であったか?何が自分の心を満たし喜ばせたか? これまでにどういうものに自分は夢中になったか? これらの問いに答えたとき、自分の本質が明らかになるだろう。それがあなた自身だ(『ショーペンハウアー』)
いつも機嫌よく生きていくコツは、人の助けになるか、誰かの役に立つことだ。そのことで自分という存在の意味が実感され、これが
純粋な喜びになる(『人間的な、あまりに人間的な』)
好奇心は、自分の能力を発火させるにはたいせつだが、世界のすべてを見聞できるほど人生は長くは続かない。若いときに自分が関わる方向を着実に見定め、それに専念していくほうが、ずっと賢く、自分を充実させていくことができる(『漂泊者とその影』)
この世の中に生まれる悪の四分の三は、恐怖心から起きている(『曙光』)
今のこの人生を、もう一度そっくりそのままくり返してもかまわないという生き方をしてみよ(『ツァラトゥストラはかく語りき』)
この人生を簡単に、そして安楽に過ごしていきたいというのか。だったら、常に群れてやまない人々の中に混じるがいい。そして、い
つも群衆と一緒につるんで、ついには自分というものを忘れ去って生きていくがいい(『力への意志』)
自分自身と友人に対しては、いつも誠実であれ。
敵に対しては勇気を持て。
敗者に対しては、寛容さを持て。
その他あらゆる場合については、常に礼儀を保て。(『曙光』)
批判という風が吹き込まない閉鎖的なところには、必ず腐敗や堕落が生まれ、大きくなっていく(『人間的な、あまりに人間的な』)
車に轢かれる危険が最も大きいのは、一台目の車をうまくよけた直後だ(『人間的な、あまりに人間的な』)
人に物事を伝えるときにはコツがある。新しい出来事や相手が驚きそうな事柄を伝えるときは、いかにもそれが周知の少し古い事柄であるかのように話して伝えるのだ(『曙光』)
感謝を本気で拒絶すると、相手は侮辱されたと思う(『曙光』)
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ディスカヴァー・トゥエンティワン 『超訳ニーチェの言葉』フリードリヒ・ニーチェ・著 白取春彦・編訳
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◆目次◆
I 己について
II 喜について
III 生について
IV 心について
V 友について
VI 世について
VII 人について
VIII 愛について
IX 知について
X 美について
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