2010年1月8日

『人生と仕事について知っておいてほしいこと』松下幸之助・述 PHP総合研究所・編 vol.1999

【幸之助の遺言】
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以前、京都にあるPHP研究所の本社を訪れた際、資料室にあった松下幸之助のテープ、速記の量を見て驚いた記憶があります。

生前の松下幸之助が話した内容を、学校での講演も含め、収録している。

その数はおよそ数千本。今からでも数百冊の本が作れるポテンシャルを感じさせたものです。

本日ご紹介する一冊は、3000本におよぶ松下幸之助の講演・講和テープ速記録の中から、現代を生きるわれわれの参考になる話を選び、編集したもの。

人生や仕事に迷っている現代人に、人に愛されることの大切さや、自らの才能を生かすことの大切さ、素直であること、慎むことなど、人間として、仕事人として持つべき心構えを伝えています。

明日、BBMは2000号を迎えますが、そういう状況で土井が心から共感したのは、大志に関する部分。

著者は、「大志を抱くがために、遠く遠方をみつめて、きょう一日の足もとを顧みない」ことを批判し、こう述べています。

「約五十年たって考えてみますと、大志を抱いて仕事をして成功したということはいえないけれども、その日その日というものを、まじめにやってきたということによって、大志をもって仕事に取り組んだのと同じような成果をあげてきたのではないか」

土井がここまで書き続けられたのも、大志を抱いたからではなく、一冊一冊をみなさんに届けたい、という強い気持ちがあったから。

派手な自己啓発書ではありませんが、人間にとって大切な日々の生活の態度、および心構えを教えてくれる一冊です。

これまでのみなさまへの感謝を込めて、おすすめしたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆「ビジネスパーソンにとって最も重要な責務は何か」と尋ねられた時の松下幸之助の答え
「まあ、簡単にいうと、みんなに愛されることですね」

人間はだれしも磨けば光るダイヤモンドの原石のようなものであり、だれもがそれぞれの才能を秘めている。そのそれぞれの才能が咲き乱れる百花繚乱の社会こそが真に美しい、松下はそう考えていました

「君、一つ大事なものが欠けとるな。何や分かるか。『愛嬌』や。愛嬌が入っとらんな」

「人間の幸せは自分の運命を生かすことである。自分の運命が平社員で終始することになっていればそれで結構ではないか」

「人間の欲望というものは生きる力であるから、これを抑える必要はない、善導することは必要であるとしても、欲望そのものは、決してなくすることを考えたらいかん、欲望は適当に培養しないといかんと、かように思うんです

妥協して、相手の気分を立てていくということもいい生活の態度やと思いますけども、“これは聞けんぞ”というものは断固として聞かない、そして相手に反省を求めるということが、皆さんの将来にもあってしかるべきやと思います

「じゃあいちばん最高の地位にある人はだれも怖くないかといえば、やはり部下が怖いとか、天が怖い、神が怖いとか、みずからそういうものを感じて慎むということやないか」

「今自分がもっている財産というものは、自分が死んだときにもっていくことができない。死んだらだれかにあげなければならない。跡取りにやるか、親戚にあげるか、跡取りも親戚もなければ国家にもっていく。つまり本質的にはみんなおれのものではない」

「約五十年たって考えてみますと、大志を抱いて仕事をして成功したということはいえないけれども、その日その日というものを、まじめにやってきたということによって、大志をもって仕事に取り組んだのと同じような成果をあげてきたのではないか」

「武士は武術において非常に強くなければならない。また一方で、学問もなくてはならない。しかし、それだけで十分かというと、やはり情けがなければならない。ほんとうに人に対して慈愛の心を養っていかねばならない。強いばかりが武士ではない。そういうように昔はいわれて、武士としての修業をしたわけです」

「仕事のないのを嘆じる人は、真に仕事をみつけることに努力しないからではなかろうか」

すべての人が「お得意先」に見えているか

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『人生と仕事について知っておいてほしいこと』PHP研究所 ・述 PHP総合研究所・編
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◆目次◆
I部 人間として成長するために知っておいてほしいこと
II部 人生で成功するために知っておいてほしいこと
III部 仕事で成功するために知っておいてほしいこと

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