2009年6月12日

『全脳思考』神田昌典・著 vol.1789

【必読!あの神田昌典氏の思考術が一冊の本になった】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478008361

本日の一冊は、日本を代表するマーケターであり、カリスマ経営コンサルタント、神田昌典さんによるひさびさの新刊。

自身、「私のビジネス書の最高傑作になるだろう」と言い切る本著作の内容は、知識社会において創造性を高める新しい思考モデル。

著者の言葉をひも解くと、「今までの経験の延長線上を超えた、意外性のある提案を生み出すためには、過去のデータの整理・分析をベースにした思考モデルだけでは限界があ」る。

そこで登場するのが、本書のタイトルにもなっている「全脳思考」という思考モデルなのです。

このモデルで面白いと思うのは、過去からの連続で思考する従来のやり方ではなく、非連続な発想を得るためにクライマックスから考えるという思考法を提案していること。

確かに、著者が言うところのブルーオーシャン、つまり「使命検索」を受けるためには、他者との競争に巻き込まれてはいけません。

だからこそ、問いとしてのネーミング、物語の扉を開けるタグライン、答えとしてのストーリーが重要なわけで、これはまさに土井がセミナーで申し上げていることと同じです。

では、一体どんなネーミング、タグライン、ストーリーが効くのか。本書には、その詳細までが書かれています。

460ページもある大著で、まさに21世紀の知識労働者のバイブル。

これからの時代の働き方、考え方を教えてくれるという意味で、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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私の見解では、情報社会とは、情報を収集・整理することが付加価値となる社会。それに対して知識社会とは、収集・整理された情報から生み出された新しい気づき・アイデアを実際に、行動に移すことが付加価値となる社会だ

知識社会では、市場を奪うための「競合戦略」より、市場自体をつくり出す「需要創造戦略」、そしてまたライバルから「市場シェア」を奪うことより、自社のことを顧客からどれだけ考えてもらえるかという「顧客マインド・シェア」を確保することが重要になってきている

企画のプロは、初対面の相手に企画書を持っていくことはない

知識社会では、比較されるポジションをわざわざ狙うのは愚の骨頂

一流の人たちは、誰もが例外なく、この「手放す」という感覚を味わっている

◆知識社会における成長事業の五つの原則
1.指名検索
2.検索を促すネーミング
3.自己投影型消費を支える物語
4.物語にスムーズに入り込める導線
5.サブエピソードを共有する場

「好印象を持ってもらう」+「常に話題にされる」+「ウェブで検索される」の三つを同時に実現することが、ネーミングの目的

◆指名検索を促し、行動に向かうまでの三つの鍵
・問いとしてのネーミング
・物語の扉を開けるタグライン
・答えとしてのストーリー

常識どおり「現在」から「未来」に向かって思考をめぐらせてしまうと、どうしても発想が過去からの延長になりがち(中略)過去からの連続ではなく、非連続な発想を得るためのベストな方法がクライマックスから考えるということ

日常の世界から、非日常の世界を通過することによって、主人公が成長し、日常の世界に帰ってくる。これが典型的な物語のパターンで、ヒーローズ・ジャーニーと言われている

◆スピーチの6つの要素
1.オープニング 2.テーマ 3.プレミス
4.バックグラウンド 5.プルーフ 6.コンクルージョン

力を持つのは言葉ではなく、言葉の裏にある背景である

普段見過ごしがちなアノマリーな人――中心グループから外れた人物――を考慮の対象に取り込むことで、発想の世界観を大きくできる

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『全脳思考』ダイヤモンド社 神田昌典・著
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◆目次◆
はじめに
第1章 見えない、触れられない、感じられない世界で
第2章 論理的に正しい提案は、なぜ実行されないのか?
第3章 営業せずとも顧客が集まる、五つの新原則
第4章 全能思考モデル――クイック・スタート
第5章 発想・行動・結果を生み出すストーリーの法則
第6章 行動するための、ロジカル思考とは?
第7章 行き詰まりを突破するCPS
第8章 社会変革のためのマーケティング

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