【33歳からの仕事のルールとは?】
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独立して、たくさんの著者と触れた経験からわかったことは、いわゆる「カリスマ」ほど人のマネジメントに向いていないということ。
ある起業のカリスマは、僕と2人きりになった時、「土井さん、私はもう組織を大きくすることをあきらめました」とぼやいていました。
20代でエースとして活躍することと、30代でチームのために貢献することとは、本質的に働き方が違います。
つい最近までは、個人向けの自己啓発書が大ブームだったわけですが、個人として活躍することと、マネジメントとして活躍することは、根本的に違うと思った方がいいでしょう。
本日の一冊は、1999年度リクルート社の年間最優秀コンサルタントであり、現在はフェイスホールディングスおよびフェイス総研の代表取締役社長を務める著者が、33歳からのビジネスマンのルールを説いた一冊です。
30代になって、仕事の周辺が見えてくると、いかに自分が周囲に守られていたのかがよくわかる。その仕組みとからくりを知った上で、自分はどんな役割を演じればいいのか。
また、仕事に慣れ、要領が良くなった段階で、次のステップに進むためにどうすればいいのか。
たとえコストを上げても高いパフォーマンスを出すことの必要性、95%から100%にいたる5%の仕上げに注力すること、自分一人でやる仕事は常に後回しにするなど、まさに30代から求められる仕事の心構えが説かれています。
「家族」のルール、「遊び」のルールは、個人的に趣味が違いましたが、仕事に関する心構えは秀逸。
「伝説の社員」を超えてさらに自分が成長するために、また人間として成熟するために、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「自分をラッキョウの皮をむくみたいにむいていって見えてくるもののほうが、成熟という言葉には近いんじゃないかと思う」(魂にメスはいらない―ユング心理学講義― 河合隼雄・谷川俊太郎著 講談社)
迷惑をかけた人へ「ゴメンなさい」と素直に謝ろう
根拠のある自信はもろい。根拠たる論理が論破されてしまえば依って立つものがなくなるからだ。しかし、根拠のない自信は強い
ビジネスという最高のギャンブルに魅入られてしまったなら、他のあらゆるゲームは遊びにもならない
どんな仕事も成否を分けるのは戦略ではなく情熱だ
33歳ともなると、仕事の要領を覚えてくる。それが曲者だ。より少ない努力(Cost)でこれまでと同じ成果(Performance)を得るようになるのか、それとも、従来よりも多くの努力(Cost)で、これまでよりもはるかに高い成果(Performance)を得るのか
95%と100%には雲泥の差、月とすっぽんくらいの差があるんだ。その差は数字に例えるなら実質は5%ではない。おそらく30%?40%、印象的には50%もの差があるのだ
チームを動かすリーダーは、自分一人でやる仕事は常に後回しだ
自分でできないことを他人にやらせることはできない
20代のように青臭く頭ばかりで考えるのはもうやめよう。30代は運命という大きな流れを受け容れる、じたばたしない器の大きさを持つようにしてみてはどうだろうか
「やってみたい」を仕事にするな
これまでの自分の人生につじつまが合う物語を見つけることが天命だ
30代になったら、夜遊びをやめて朝型に変えよう。そして生まれたての街の風景を楽しもう
強いチームを作り勝利したいと願うなら、リーダーをたてることぐらいは苦ではなくなるはずだ
本当の優しさとは、相手の人生を幸福にすることだ
「話し上手」は青二才だ。本当に成熟した大人の人間は「聞き上手」なものだ
知らないジャンルだろうが何だろうが、一流に触れることを恐れてはならない
せこい貯金をして、自分を磨く機会を逃してはならない
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『あたりまえだけどなかなかできない33歳からのルール』明日香出版社 小倉広・著
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◆目次◆
第1章 33歳からの「生き方」のルール
第2章 33歳からの「仕事」のルール
第3章 33歳からの「キャリア」のルール
第4章 33歳からの「習慣」のルール
第5章 33歳からの「上司・部下」のルール
第6章 33歳からの「人づきあい」のルール
第7章 33歳からの「家族」のルール
第8章 33歳からの「衣食住」のルール
第9章 33歳からの「遊び」のルール
第10章 33歳からの「金」のルール
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