2009年5月21日

『結果を出して定時に帰る時間術』小室淑恵・著

【早く帰れる仕事のしくみ作り】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4415400612

本日の一冊は、企業へのワークライフバランス導入をメインに活躍し続ける著者、小室淑恵さんによるロングセラー。

世界24カ国1万4000人を対象にした「仕事と家庭の調和に関する世界意識調査」によると、「ワークライフバランスに満足していない割合」は、日本人が16%で、他国にくらべてダントツのワースト1位、とのこと。

確かに、知識労働においては、仕事以外の時間を持つことが生産性向上に寄与するため、過度に残業が多い状況は望ましくありません。

では、一体どうやって残業をなくせばいいのか。

そのヒントを個人向けに記したのが、本書『結果を出して定時に帰る時間術』です。

「あとでファクスしてもらえますか」と言われたら、その場で会社に連絡してファクスさせる、チーム全体で早く終わる工夫をする、移動時間を減らすようスケジューリングするなど、ちょっとした心構えでできる簡単なやり方が示されており、なかなか実用的です。

恒常的に残業が多い会社のマネジメント層、そしてそんな会社にいて毎日が忙しい若手社員におすすめの一冊です。

————————————————————
▼ 本日の赤ペンチェック ▼
————————————————————

「締め切りがない」「後ろを延ばすことができる」という状態は、だれにとってもハッピーにならない

いつも夜遅くまで働いていると、人との交流もなくなってしまいます。(中略)キャンセルを繰り返しているうちに、お誘い自体がなくなってしまうので、新しい情報を得ることもできなくなります

裁量労働制の最大のメリットは、「求められているアウトプットさえすれば、時間にはとらわれない」ということ。しかし逆に裁量労働制だからこそ、成果が出るまで際限なく長時間働かざるを得ない、という企業のほうが増えている

会社の机に向かっている時間が長ければ長いほど、アイデアは出なくなってしまうもの

残業によってかかる光熱費の額は、思った以上に大きいもの

最近では、労災認定の内容が変わり、残業による過労死が会社の責任と認められることが多くなりました

最初は残業代という見返りが無くても残業するということを自分で選んだつもりだったはずなのに、いつのまにか残業していない人よりも評価されないと納得いかないという気持ちになってくる

もしあなたが部下を評価する立場にいるのなら、部下に「人を育てる能力があるかどうか」をいちばんに評価するべきです。人を育てつつ成果を上げている人と、自分だけで成果を上げている人を、同等に評価すべきではありません

本当の締め切りの前に、自分で「ミニ締め切り」を設定する

「あとでファクスしてもらえますか」と言われたら、「ちょっと失礼して、お電話させていただいてもよろしいでしょうか」と断ってから、すぐその場で会社に電話して、後輩等に「こういう資料を、○○にすぐファクスして」と頼むこと

早く帰れる職場を作るためには、この「ここからここまでは私の仕事」という範囲を決める発想そのものから見直していく必要があります

実は、新人でも早く帰れるコツがあるのです。それは、「仕事が早く終わったのは、そこにいる方々のおかげだということを強調する」という方法です

仕事を受け取るときには、その場で必要なことをすべて確認しておくことが大切

できるだけ移動時間が少なくてすむよう、効率のいいスケジュールを立てること

強いストレスを感じても乗り越えていける環境を作るためには、会社以外にも自分の世界を持っていることも、重要

————————————————
『結果を出して定時に帰る時間術』成美堂出版 小室淑恵・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4415400612
————————————————

プロローグ
第1章 忙しくてどうしようもないあなたへ
第2章 残業をやめてみよう!
第3章 「忙しすぎる人」の悪い習慣
第4章 周りを巻き込んで、時間短縮!
第5章 仕事時間が半分になるスーパー時間術
第6章 プライベートを充実させる時間管理術
第7章 小室流!「四足のわらじ」を履く私の時間術
エピローグ

この書評に関連度が高い書評

同じカテゴリーで売れている書籍(Amazon.co.jp)

NEWS

RSS

お知らせはまだありません。

過去のアーカイブ

カレンダー