2009年3月13日

『ギスギスした職場はなぜ変わらないのか』手塚利男・著

【たった一人の人間が職場を変える】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4901491873

本日の一冊は、いすゞ自動車の風土改革を成功させ、現在、スコラ・コンサルトで活躍する著者が、風土改革のポイントを示した一冊。

トップが熱心に変えようと思っても、変化を受け入れる「風土」がなければ何も変わらない、というのが著者の主張ですが、では、一体どうやってその「風土」を変えられるのか。

本書には、その風土改革のための「7つのフレームワーク」と、「安心して不平・不満が言える職場」の条件、さらには、風土改革に効く仕事プロセスの見直しやイベントまでが紹介されています。

本書の特徴は、どんな立場でも、一人からでも変えられる風土改革の手法を紹介した点。

たくさんノウハウを学んで、職場の雰囲気を変えようとしても、結局自分には権限がない、気合いだけでは何も変わらない、と諦めていた方に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

紹介されているノウハウのなかでも、「安心して不平・不満が言える職場」の条件は、経営者必読。

部下に「何でも言ってくれ」とリクエストしても、「安心」がないと部下は何も言いません。

その点、本書のノウハウは、部下が思わずしゃべりたくなる仕掛けが満載で、じつに参考になります。

字数の関係で「赤ペンチェック」では紹介できませんでしたが、著者が直接かかわったいすゞ自動車の風土改革の例は、おそらくさまざまな職場でも応用可能だと思います。

本気で風土改革に取り組もうと思う方に、ぜひおすすめしたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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そもそも変化を受け入れる「風土」が職場になければ、トップがどれだけ熱心でも何も変わらない

経営者が「笑顔で仕事」というスローガンをかかげなくても、働いている人、一人ひとりが自発的に笑顔でいれば、その会社を訪れた人は、「この会社の人たちはいつも笑顔だ」と感じるものでもあります。つまり、社員一人ひとりが「職場風土」を作ることもできる

実績や結果でしか評価されないということは、「そこに至るまでのプロセス」は問われない、ということです。いい結果を出すためにプロセスにどれだけ手をかけても、評価されないどころか「仕事が遅い」というレッテルを貼られかねない

責任を取ろうとしない上司に対して、「オレ様部下」と揶揄される若い世代は、冷ややかに反目しています

どれだけ分業が進んだとしても、仕事と仕事の間には「つなぎ目」があります

ワクワクするという感情を抱くためには、「未来にいいことが起きる予感」が必要です

失敗から学ぶことが評価されるという安心感を持てる。それが、社員がワクワク働ける職場の必須条件です

◆「安心して不平・不満が言える職場」の条件 ※一部紹介
2.部下が失敗をしたときは、上司が出ていき事態を収拾することが当たり前に行われる
4.自分の「弱み」を見せられ、周囲にサポートを求められる
6.会社にはいろいろな人がいるのだから、考え方も十人十色。揉め事が起きるのは当たり前と受け止められる
7.ボトムアップ(ミドルアップ)とトップダウンが連動しながら、仕事が行われている

◆風土改革 7つのフレームワーク
1.「カベ」を低くする
2.「情報」の流れと中身を変える
3.人の「見方」を変える
4.思いをネットワークで「共有」する
5.やり取りの「方向」を変える
6.「制約条件」を疑ってみる
7.「個の主体性」を高める

トップダウンが絶対である、という職場風土ならば、「マネジャーは、現場の意見を伝えてくれている」という事実だけでも、部下にとっては救いになります

立場の弱い人ほど「問題の本質を実感しやすい」

オフィス「ピカピカ・タイム」をもうける

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『ギスギスした職場はなぜ変わらないのか』ナナ・コーポレート・コミュニケーション 手塚利男・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4901491873
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◆目次◆
まえがき
第1章 なぜ、職場がギスギスしているのか?
第2章 ギスギスした職場が変わらない「本当の理由」
第3章 誰でもできる!風土改革「七つのフレームワーク」
第4章 実例 ギスギスした職場がこうして変わった!
第5章 風土改革が成功する「秘訣」とは?
第6章 保存版 職場が活性化する「すごい仕掛け」
あとがき

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