2008年12月4日

『軽くなる生き方』松浦弥太郎・著

【軽やかに生きるコツ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763198432

本日の一冊は、書店経営者でありながら、『暮しの手帖』編集長、さらには文筆家としても人気を集める著者が、人生を軽やかに生きる秘訣を公開した、注目の一冊。

軽快な文体のエッセイであり、ビジネス書と呼べるものではありませんが、このなかには仕事の哲学、そして人生を左右する人間関係のコツが書かれています。

不安な気持ちから、欲しくもないガラクタを集めてしまう。愛するあまり、相手の個性を殺してしまう。相手に感じたことを素直に言えない。本当は熱く生きたいのに照れてしまう。

大人になると、いろんな人に配慮しているうちに自分の本音を見失ってしまいがちですが、本書はそんな大人たちの肩の荷を下ろしてくれる、そんな一冊。

他人の評価に流されない、持ち味を生かす、コミュニケーションはノーから始める。

言われてみれば当たり前のことが、いかに自分の人生や仕事の人間関係を損ねているか、思い知らされる内容です。

難しい経済理論を並べれば、ビジネスはいくらでも複雑になりますが、その本質は意外とこの本に書かれているような、人間の問題だったりします。

マネジメントのヒントとして、また仕事への活力源として、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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片っ端からカバンに詰め込みながら生きてきたら、知らないうちに僕の人生には、どう考えてもいらないガラクタまでもが入り込んでいたのだ

たとえ人に「安っぽいガラクタでしょう」と言われるモノであっても、それと出会ったときのこと、それにまつわる人々、それに対する自分の思いという「物語」があれば、壊れた花瓶だって宝物

少し皺のよったカバーを、元どおりきれいにするだけでいいかもしれない。本によっては、前の持ち主が繰り返し読んだらしきヨレヨレ具合も、新しい価値であり、アピールポイントになるかもしれない。いずれにしろ、「その本らしくない演出」はタブー

愛するとは、相手を生かすこと愛されるとは、自分らしさを生かしてもらうこと

これまで、たくさんの人が、僕も知らなかった僕の「持ち味」を、一生懸命に見つけてくれた。どんな場所ならその持ち味を生かせるかを、一緒になって考えてくれた

感じたことを正直に言うことこそ、ずっとつきあっていく相手に対する愛情

照れないこと――これは初々しさを忘れず、変化し続け、軽やかに楽しく生きるために必要な勇気だ

いざというとき、この人についていくか、黙ってこの人の言うことを聞くか――。それは、仕事ができるとか、立派な上司という観点ではなく、人間としてその人を信じるかどうかで決まる

「逃げ場所」を確保しておくこと

◆「選ばれる人」になる三粒のサプリ
1.観察すること 2.察する力をもつこと 3.コミュニケーションする力

すべてのコミュニケーションは「ノー」から始めるべきだ

人の心を無視したら、どんなゴールにもたどりつけない。だから僕は、「ゴールはひたすらドライ(合理的)に、プロセスはあくまでウエット(感情的)に」仕事をすることを、心がけている

人に与えられたレシピによって今の自分があるなら、抱え込んでいてはいけない。今度はあなたが次の人にレシピを渡す番だ

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『軽くなる生き方』サンマーク出版 松浦弥太郎・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763198432
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◆目次◆

プロローグ
第1章 「あたりまえのこと」を大事にする
第2章 仕事で生かす、生かされる
第3章 「自分の根っこ」を見つめ直す
第4章 これからの人生は、身軽がいい
エピローグ

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