2008年11月10日

『ザ・チョイス』エリヤフ・ゴールドラット・著

【ゴールドラット博士5年ぶりの最新刊!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478006652

本日の一冊は、米MBAでもテキストとして採用されている名著、『ザ・ゴール』シリーズの5年ぶりの最新刊。

※参考:『ザ・ゴール』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478420408/

エリヤフ・ゴールドラット博士が書き、監訳をベストセラー『目標を突破する 実践プロジェクトマネジメント』の岸良裕司さんが担当するという、何とも贅沢な一冊です。

※参考:『目標を突破する 実践プロジェクトマネジメント』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4806123315/

『ザ・ゴール』と違って、父と娘の単調な会話が中心であり、ストーリー的にはやや退屈な感がありますが、仕事で成果を生むための論理思考を学ぶという点で、参考になる一冊だと思います。

アパレル企業やパンメーカーの例を挙げながら、どうやって利益を増やすか、そのためにどんな質問をするべきなのか、具体的に書かれており、現場での問題解決に即・役立つ内容です。

なかでも学びたいのは、著者エリヤフ・ゴールドラットの見事なまでの問題意識、そして鋭い視点。

小さな改善を積み重ねるのではなく、あくまでロジックで切り込み、そこから大きな改善を成し遂げてしまう著者の手腕はお見事としか言いようがありません。

仕事であれ、家族の問題であれ、一見解決不能な問題をどうやって解決するか。

その視点を基礎から学びたい人には、「買い」だと思います。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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プロトタイプや新しい試みがうまくいかない時、選択肢は二つある。一つは、結果に対して不平をブツブツもらすこと。もう一つは、何をどう修正しなければいけないのか、その結果から新たな知識を獲得することだ

選択の自由とは、与えられた機会に気づいて、それを真の機会に変えることができる能力も関係がある

需要が、予測をはるかに超えた商品が品切れになるのだ(中略)つまり、品切れで生じる損失の影響というのは、単に品切れになっているアイテムのパーセントよりずっと大きい

対立に直面した場合、特に適切な妥協点をすぐに見つけることができない時は、矛盾に直面した時と同じようにすればいい。つまり、前提が違う、どこか根本的な前提が間違っていると考える。もし間違っている前提を見つけることができれば、対立の原因を取り除くことができる

明晰な思考をするというのは、自分の目的とするところに向かって最も効率的な道筋を選ぶということも意味している

配送頻度を変えることは、もちろんコストにも影響を及ぼす。パン製品のマージンは、売上げの四〇~五〇パーセント程度。配送コストは、売上げのわずか三~五パーセント。つまり、売上げが一〇パーセント以上増えれば、会社の配送コストが倍になったとしても、純利益は増加が見込めるのだ

私は思ったんだ。きっと実際の需要は、パン店からの注文よりも多いんじゃないかってね。パン店は売れ残りを出したくないから、控えめに注文してくるはずだ

「でもそれじゃ、パンが一つ売れ残っただけで、パン五つ分の利益がふっ飛んじゃうわね」私は驚いた。「パン店が慎重になるのも当然ね」

新しいソリューションを見つけた時は、それがまわりにどんな影響を及ぼすのか、あらゆる可能性をチェックしないといけない

『何々だから』という理由を耳にする時、特にその理由に抽象的なものが含まれる時は、注意しないといけない

論理を展開していくには、直感に基づいて原因と結果の関係を次から次へと供給していかなければいけない

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『ザ・チョイス』ダイヤモンド社 エリヤフ・ゴールドラット・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478006652
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◆目次◆

本書について ラリー・ガッド
日本語版への序文 エリヤフ・ゴールドラット
愛するエフラットへ
第1章 二つの選択肢
第2章 あらためて、常識とは何か
第3章 なぜ、当たり前のことができないのか
第4章 ものごとは、そもそもシンプルである
第5章 矛盾と対立
第6章 信念を行動に
第7章 調和
第8章 決して、わかったつもりになるな(Part1)
第9章 ウィン-ウィン
第10章 決して、わかったつもりになるな(Part2)
第11章 機会はいくらでもある
第12章 販売期間の短い製品
第13章 限界なき可能性
第14章 明晰な思考とトートロジー
第15章 コンフォートゾーン(Part1)
第16章 人はもともと善良である
第17章 コンフォートゾーン(Part2)
第18章 感情、直感、そしてロジック
付 章 フリーダム・オブ・チョイス
解説 岸良裕司

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