2008年10月27日

『交渉のブートキャンプ』エド・ブラドー・著

【キング・オブ・ネゴシエーター】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344015622

本日の一冊は、アメリカのビジネス界で有名な「交渉の達人」であり、過去1000社を超える企業・団体に交渉術を教えたエド・プラドーが、その交渉テクニックを公開した注目の一冊。

過去、この「ビジネスブックマラソン」でも、『FBIアカデミーで教える心理交渉術』や、『3000人のユダヤ人にYESと言わせた技術』など、数多くの交渉本を紹介してきましたが、類書と比べた場合、本書は、どちらかというと営業マン向けの内容だと思います。

※参考:『FBIアカデミーで教える心理交渉術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532313937/

※参考:『3000人のユダヤ人にYESと言わせた技術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/476319819X/

相手の話を聞き、相手の制約条件やこだわり、心理的プレッシャーを探る方法(もちろん、交渉に有利な材料をそろえるため)、条件提示の方法、苦しい時の切り返し方など、営業シーンで使えそうな交渉テクニックは一通り入っています。

「マキシマム」で始めよ、最初の提示内容で合意してはいけない、譲歩の内容を変化させよ、など、実践で即使えるテクニックが、惜しげもなく披露されています。

もちろん、交渉本をたくさん読んでいる方には既知の内容も多いと思いますが、使い方次第で交渉が破たんするきわどいテクニックまで紹介しているのが本書の特徴。

そういう意味ではなかなか楽しめる一冊だと思います。

交渉術に興味のある方は、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「鵜呑みにしない姿勢」とは、ものごとを「値札」で受け入れないということだ

「私」を主語にすれば直接的な攻撃にならないし、感情もコントロールできる

「慌てて結婚すると一生後悔する」ということわざがあるが、交渉も同じで、慌ててまとめてしまうと、その後ずっと後悔することになる

交渉のエキスパートは、相手の立場に立ってものごとを考える

交渉がうまくなるには、相手の言い分を個人攻撃と受け取らない心がけが大切である

交渉には決裂する覚悟が必要

相手の信用を得て、初めて交渉のゴールが見えてくる。自分の話に耳を傾ける相手のことは信じてしまうのが人間だろう

オープンエンドの質問のうち、最も効果があるのは、相手に自分自身のことを語らせる質問だ

相手の考えが固まっていない内容に関する質問は、相手をコーナーに追い込んでしまい、かえって口を閉ざさせる結果を生む

◆「気の持ちよう」をサポートしてくれる要素
a.オプションがあること
b.相手に「ここで合意しないと損だ」と主張ができること
c.相手にオプションがあっても、状況は君に有利だと信じ込ませられること

交渉のエキスパートは、相手がどのくらいその主張にこだわってい
るかを知りたがる

最初の提示は必ず相手からしてもらうことだ(中略)君が最初の提示をすれば、相手の意思を読むチャンスを失ってしまう

相手の要求の中で、「どうでもいい要求」がどれかを知るには、相手の「なくてはならないもの」が何かを調べるしかない

譲歩をするなら、見返りを要求することだ。一方的な譲歩をしてはいけない

◆「ぶちぎれ」への対処法
ステップ1 「ガス抜き」のチャンスを与える
ステップ2 賛同ではなく、同情する
ステップ3 相手が冷静になったところで、要求を聞く

電話の交渉で合意をしてしまうと、記録に問題が残る

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『交渉のブートキャンプ』エド・ブラドー・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344015622
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◆目次◆

特訓1 君に交渉の資質があるか?
特訓2 耳をフルに活用せよ!
特訓3 主張は強力に!
特訓4 交渉に備えよ!
特訓5 「勝つか負けるか」の交渉とは?
特訓6 譲歩を活用せよ!
特訓7 Win-Winの交渉とは?
特訓8 19の基礎テクニックを学べ!
特訓9 買い手と売り手
特訓10 職場での交渉
特訓11 外国人との交渉
特訓12 こんな交渉もできる!

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