【シャープ会長が語るブランド創造の極意とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4166606530
本日の一冊は、液晶テレビの成功でシャープをトップブランドに押し上げた立役者、町田勝彦会長が、そのオンリーワン経営の要諦を語った一冊。
日本での製造・開発に対するこだわり、デザインに対するこだわり、雇用を大切にする姿勢、ブランド力を高めるための戦略…。
これまでのシャープの歩みを振り返りながら、その時々で氏が何を考えたのか、その裏にあった戦略は何なのかが、本人の言葉でつづられています。
「オンリーワン経営」「選択と集中」というだけならたやすいですが、その裏には相当な苦労があったことがうかがい知れます。
生きた経営の教科書として、これほど参考になる本も珍しいのではないでしょうか。
最近は、「ブランド」という言葉が随分もてはやされるようになりましたが、やはりブランドの原点は、リーダーの「志」であり、「創意」なのだと思います。
タイトルだけを見るとちょっと地味な本かもしれませんが、経営者として、久々に身が引き締まる思いがしました。
規模の大小を問わず、すべての経営者におすすめしたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「いや、中途半端はだめです。やるなら徹底的にやらせてください。『ブラウン管よ、さようなら』です」「それだけ言うんなら、思い切ってやってみろ。液晶テレビで世界を驚かせてやろうじゃないか」
オンリーワン経営の要諦は、「選択と集中」である
テレビで成功しなければ、ブランド力は上がらない。ブランド力が上がらなければ、将来、企業として成り立ってゆかない。どんなに反対されても液晶をやりたかったのは、「家電の王様」であるテレビを制するためであった
ブラウン管というキーデバイスを持たないことが、そのまま価格にダイレクトに反映される
「20世紀に、置いてゆくもの。21世紀に、持ってゆくもの。」実はこのキャッチコピーには、「うかうかしていたら、おまえたちもブラウン管といっしょに二十世紀に置いてくぞ」という、社員に向けた強いメッセージもこめられていた。インパクトのあるコピーが、社員たちの意識を変えた
中途半端なデザインでは、売り場で明確なメッセージを発信することができない。注目されなければ、名前とデザインを変えた意味がない。物議をかもすということは、それだけインパクトがある証拠なのだ
私は、日本での建設にあくまでこだわった。理由はふたつある。ひとつは、前述したように、「製造業の空洞化」への強い危機感。そしてもうひとつは、「最先端のモノづくりは日本国内でしかできない」という信念だ
せっかくつくりあげた「秘伝のたれ」は本来、「門外不出」だからこそ商売になるはずだ。安易な海外移転は、「秘伝のたれ」をやす
やすと分け与えているようなものである。亀山工場では、生産技術のブラックボックス化をおこなった
ブランド力がないのは「顔が見えない」からだ。その「顔」になってくれるのが「液晶」なのである
社員の個性を組織のなかで充分に発揮させることができれば、会社は他社との競争に勝つことができる。だから、雇用の安定こそオンリーワン経営を支える大切な柱なのだ
利益を上げるための方法は二つしかない。ひとつはオンリーワンの独創的な技術を生み出すこと。もうひとつは、トータルコストをどうミニマイズするかだ
「花も実も根のおかげ」
私の好きな言葉である。シャープは創業以来、世界初、日本初の商品を生み出し続けてきたが、それはすべてシャープの風土があればこそであった
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『オンリーワンは創意である』町田勝彦・著
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◆目次◆
第1章 オンリーワン経営
第2章 日本で製造業を極める
第3章 企業の力はブランド力
第4章 リストラなき日本型経営
第5章 オンリーワンは創意である
第6章 人にマネされるものをつくれ
第7章 環境先進企業へ
あとがき
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