【ビジネスマンのためのゲーム理論】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894513196
本日の一冊は、マサチューセッツ工科大学でMBAを取得し、現在、大手日本企業の海外事業戦略部門で活躍中の著者が、ゲーム理論の基礎や戦略思考を説いた、軽い読み物。
じゃんけんでグー、チョキ、パーが出される確率は等しく3分の1ではないという話に始まり、あいこになった時の戦略、「合理的な豚」の話など、興味深い話がたくさん盛り込まれています。
ケーススタディとして、次世代DVDの規格争い、ブルーレイ方式VS「HD~DVD」の話が載っていたり、航空会社のマイレージプログラムの話が載っていたり、思考のトレーニングとしてはなかなか重宝する内容です。
なかには「『松竹梅』の三段階の選択肢があったら、多くの人は真ん中の『竹』を選ぶ」という話や、投資信託が儲からない理由など、広く知られている話も載っていますが、初級者向けの思考トレーニングとしては、楽しく読めてためになる一冊だと思います。
「ゲーム理論」が何なのかをよくわかっていない方、戦略思考を身につけたいと思っている方には、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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桜美林大学の芳沢光雄教授は、学生725人に11567回のじゃんけんをやってもらい「グー」「チョキ」「パー」が出された回数を分析しました。結果は次のとおりです。
グー…… 4054回(約35.0%)
チョキ…… 3849回(約33.3%)
パー…… 3664回(約31.7%)
あいこになった場合、同じ手が出された確率は22.8%、つまり4分の1以下しかなかった
それぞれの場合に各プレーヤーが得る利益(損失)を一覧表(マトリックス)の形に表したものを、ゲーム理論では『ペイオフマトリックス』といいます
ブルーレイ、「HD―DVD」の2方式が競合している現状では、結局消費者の買い控えが起きて映画会社の利益は1億ドル程度にとどまっています。でもブルーレイ、「HD―DVD」のいずれかが勝って方式が一本化されれば、市場は確実に拡大して10億ドル規模になる
先延ばしするのではなく、とにかく早く敗北を認めて、撤収を図る方が得策
一気に撤退して清算してしまい、同じ経営資源を別な成長事業にまわした方がよい
世の中で起きている多くのことが、一見単純そうにみえて、実はその背景に「さまざまな関係者」が「それぞれ別の戦略的行動」を取って動いた結果
「合理的な豚」小さな豚の立場でみると、大きな豚がレバーを押そうが押すまいが、自分は押さない、つまり「待ちの戦略」を取ったほうが常にリターンが大きい
弱者による「タダ乗り」はビジネスの世界でも頻繁にみられる現象
平和で安定的な世の中では「口で勝負」することが子孫を残すのに断然有利でした。しかし、戦争や技術革新という要素が入ってくることで「頭で勝負」という戦略の価値が俄然高まっています
ゲームの構造が自分に不利な場合、ゲームの構造自体を変える
そもそも米軍は、日本の強みが熟練したパイロットの名人芸にあるということを理解していました。そうだとすると、攻撃すべきはゼロ戦そのものではなく、パイロットだという結論に達した
「松竹梅」の三段階の選択肢があったら、多くの人は真ん中の「竹」を選ぶ傾向が強い
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『じゃんけんはパーを出せ!』若菜力人・著
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◆目次◆
はじめに
プロローグ じゃんけんに勝つ人がビジネスに勝つ!
Part1 それでも株価は上がる
Part2 合コン! 会計男とイケメンはどちらが得をするのか?
Part3 なぜ、オタク男は子孫を残せるのか?
Part4 ラクして儲ける方法教えます!
Part5 普通の女性がセレブになる方法
おわりに
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