2008年8月25日

『心に書きとめておきたい名経営者の至言』日経ベンチャー・編

【名経営者を支えた言葉】
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本日の一冊は、「日経ベンチャー」が長年にわたって取材してきた経営トップへのインタビュー記事から、これはという名言を抜き出し、まとめた珠玉の名言集。

松下幸之助、本田宗一郎、井深大、小倉昌男などの往年の名経営者に加え、柳井正、永守重信、藤田晋など、現在活躍中の経営者の言葉も集めており、なかなかバランスの取れた内容になっています。

単に自己啓発的な内容ではなく、実際に彼らの意思決定を支えた信念、経営理念が語られており、読むだけで経営センスと心構えを同時に学ぶことができます。

失敗を繰り返さないための考え方や、部下を動かす秘訣、本の読み方、意思決定の方法やマーケティングの秘訣まで、じつに幅広いテーマについて、名言が収められています。

大経営者が多いからというのもありますが、とくに注目すべきは人を動かすマネジメントの要諦。

人を雇い、苦労してきた経営者ならではの視点が参考になります。

名言集だけに、ちょっと空いた時間に眺めて楽しめるのがポイント。バッグに入れて、常に持ち運びたい、そんな一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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経営者の先見性というものは、単に未来を予測するということだけでなく、むしろ未来を創造していく点にある(松下幸之助)

香水のにおいでなく、油が焼けるにおいが好きな経営者にならないとだめだ(鈴木修)

個人のこだわりや我慢できないことを仕事でも大事にしないといけない(柳井正)

互いに契約以上のことをやっていれば、契約すらも必要がない「感謝で成り立つ関係」になる(鍵山秀三郎)

努力すれば2割か3割は良くなるが、その先には進めない。強く自己否定できた瞬間に目の前の壁が消える(木村昌次)

「1を聞いて10を知る」ではなくて「1を聞いて10の理由を考える」(正垣泰彦)

デッドコピーを繰り返すことで、独学なら10年かかって会得するような設計の神髄を短期間で自分のものにできる(酒巻久)

毎年決まった本を繰り返し読む。情報を得るためでなく、自分を磨くための鍛錬である。自分の日ごろの言動や会社の状態と照らし合
わせながら、1行ずつゆっくりと読む(井上英明)

経営者が企業を存続させるには、常に正しい自己評価をすることが必要。自分の力が15なのに13の仕事をしていたら好ましくないし、実際の力が10しかないのに13の仕事をしているのも困る(松下幸之助)

小さな子供を狙うという玩具業界の常識に背を向けて、中学生や高校生に売れる製品を開発すれば、きっと子供たちにも売れるに違いないと考えた。これが当たった(山内溥)

悩み抜いた果てに「最後は死ねばいい」と考える。そのときに思い
切った決断ができる(奥田碩)

100万分の1グラムという微小な歯車は、小さすぎて、使い道はない。でも、役に立たないその歯車をあえて作ることで、「こんなに小さいものを作る技術がある」と宣伝した(松浦元男)

「売り上げを伸ばそう」と言うよりも、「すごいものを作ろう」と言う方がはるかに社員の心に響く(青野慶久)

会社経営の基本は平等にあると思う(本田宗一郎)
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『心に書きとめておきたい名経営者の至言』日経ベンチャー・編
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◆目次◆

第1部 自分を動かす
第1章 目標設定
第2章 自己研鑽
第3章 思考訓練
第4章 自己評価
第2部 会社を動かす
第5章 意思決定
第7章 顧客開拓
第8章 顧客満足
第3部 人を動かす
第9章 人材育成
第10章 士気向上
第11章 権限委譲
第12章 規律維持

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