2008年8月5日

『フォーカス・リーディング』寺田昌嗣・著

【速読術の真打ち登場?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569701620

先日、メルマガで紹介した佐々木俊尚さんの『インフォコモンズ』に、こんな話が載っていました。

※参考:『インフォコモンズ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062820927/

「知人の著名ブロガーは、ある雑誌の座談会で同席した際、こんなことを言った。『佐々木さん、これからいちばん流行る勉強術って何だと思います?』(中略)『速読術ですよ』」

インターネットの影響で、明らかに情報過多となっている今日、求められているのは、高速で情報処理をする技術、もしくは処理しないという選択ではないでしょうか。

土井の「ビジネスブックマラソン」は、情報過多時代にみなさんが、効率よく書籍を選択するお手伝いをする、というのが第一義ですが実際に買って読む段階では、やはり速読や読まずに済ませる技術、そして要点を素早くつかむ技術が必要不可欠です。

本日の一冊は、あの石原明氏や武沢信行氏をはじめ、数多くの著者を指導している速読のカリスマ、寺田昌嗣さんによる注目作。

「意識すべきは、速さではなくフォーカス」という言葉からもわかるように、リラックスして要点をつかむ力、つまりは読書にもっとも求められる力を養う、そんな速読術を提案しています。

ちょっと同業者に対する攻撃が過ぎるかな、という印象もありますが、本質を突いた議論は、一読に値します。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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本から得た知識や情報をどれだけビジネスに生かせるかは、「あなたのビジネス力」の部分にかかっています

本がこれだけあふれるようになったら、「何をどう読むか」ではなく、「何を読まずに済ませるか」を考えなくてはいけません

知っていても行動につながらなければ知らないのと同じサクサク読む快感を優先して、自分の知らないこと、理解するのがむずかしいことは、無意識のうちにスルーしてしまっている可能性があります

「多読すればするほど、読まれたものは精神の中に、真の跡をとどめない」(ショウペンハウエル)

◆視野の広さを決める要因
1.情報の量(本の問題)
2.言葉、体験のデータベースの量(読み手の問題)
3.意識の強さ(読み手の問題)

「読もう」という意識が強くなると、視野は狭くなります。つまり、内容がむずかしいと感じたときや、受験のようなストレスのかかる状況だと、視野が狭くなりがちです。

時間を惜しまず、粘り強く言葉と格闘し、思考を深める。ときには行間の「間」を味わい、さりげない一言の背後にこめられている広大なイメージに思いをはせる。そういう言葉を深く体験する作業によってのみ、言葉のデータベースは豊かになっていく

集中力を高く保つには、座っているよりも立っているほうがいい

日常の生活や仕事と切り離された異空間に身を置くことは、高い集中力を作るうえで、かなり有効です

先にテーマをつかむことが、どれだけ脳の処理を楽にしてくれるか

「心」について考えるときは、二つの視点を入れましょう。自分が成長することによって、自分や家族にとってどういう御利益があるのか、それから、社会や自分の所属する組織、企業にどういう恩返し、貢献ができるのか。そういう「公」の視点です

もし、メモしなければならないことがあるとしたら、それは本に書いてある言葉ではなく、読み解く過程で自分が考えたこと

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『フォーカス・リーディング』寺田昌嗣・著
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◆目次◆

【理論編】第1講 あなたがはまりがちな”読書のワナ”
【理論編】第2講 読書に何を求めるのかをはっきりさせる
【鍛錬編】第1講 速読は体育会系のノリで身につける
【鍛錬編】第2講 「体」を極める
【鍛錬編】第3講 「技」を極める
【鍛錬編】第4講 「心」を極める
【実践編】最終講義 フォーカスの力を最大限引き出す読書術

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