【ひさびさに興奮した一冊】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4863320450
本日の一冊は、芸歴30年のベテラン芸能人、関根勤さんが、周囲の後押しの強さに負け、初めて人生哲学を語ったという一冊。
もともとは2005年10月にマガジンハウスより出されていたものを再構成し、加筆して新書化したものです。
最初は、芸人の哲学がどこまでビジネスマンに通じるものか、といぶかしがっていたのですが、読み進めていくうちに、「これこそ現代のビジネスマンがもっとも読むべき一冊」と確信するにいたりました。
そもそもビジネスで成果をあげられるかどうかは、テクニックよりもその人の心に依存するところが大きいわけですが、本書は、まさにその心を前向きにし、人生に感謝できるように仕向ける考え方を指南しているのです。
「とりあえずビール!」では失礼だから「僕ののどがビールを熱望しております。ビールください」と言う、自分が言われたらイヤなことは、他人に言わない、人をたとえる時は、必ず変化球で。
著者が、仕事やプライベートをどうやって前向きにとらえようとしているか、その努力が伝わってくる内容で、じつに好感が持てます。
なかでも、「力が抜けた時、評価は上がる」という「仕事でポジティブ」の法則は、功をあせる若い世代にぜひ伝えたい考え方です。
昔はこういう人生訓は、身近な大人が伝えてくれたものですが、そんな人間関係も壊れている今、本書は若いビジネスマンにとってじつに貴重な指南書です。
お笑いと、ちょっぴり下品なネタが含まれているので、ユーモアのわかる方にしかおすすめしませんが、人生を豊かにしたいと願うポジティブな方にはぜひおすすめしたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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僕は、自分が誰よりも偉いと思い込んで周囲が見えなくなるようなおバカにだけには絶対なりたくありません
「今年は台風の当たり年です」
当たり年っていうのは、豊作などのいい意味で使う言葉です。台風で犠牲者が大勢出ているのに、当たり年はないよ
「とりあえずビール!」というのもイヤな言い回しです(中略)「すみません、いの一番にビールをください」という言い回しがいいんじゃないかな。あるいは、「僕ののどがビールを熱望しております。ビールください」「ビール酵母バンザイ! ビールのシュワ~! 最高」「私はまだまだ修業の足りないバカチン野郎ですが、ビールを飲ませていただいてよろしいでしょうか?」くらい、言えっていうの
根源的な考え方をすれば、くよくよできるのも、めげるのも、今この瞬間に「生」を受けているからできること
どんな人間にも、無条件に自分を支持し、認めてくれる存在が必要ないま、つまらないと思っている授業は、オレの中の忍耐力を養うための試練なんだ!
若者たちの無気力の原因は、父の威厳の喪失だ
もし自分の子どもが不健全に育ち、結果、犯罪を犯したとしたら、どれだけ人様に迷惑をかけると思いますか? そう考えたら、奥さんに一言「ありがとう」「ご苦労さま」と声をかけるくらい、努力でも何でもない、当り前のことだと僕は思います
プロはだめな仕事をしたら、厳しい評価を受けるものなのです。そう考えると、職業に偉いも偉くないもないし、上も下もないわけです
汗水たらして稼いだお金は生きている
各自が2割・3割、自己顕示欲をセーブすることでいい仕事ができるなら、そのほうが賢い
若い頃っていうのは自分を過大評価し、他人を過小評価してしまうもの。これはしょうがないことだし、そういう精神構造があるからこそ大きな目標に向かっていけるんだけど、世間の目はその気持ちとは比例していかないと知っておくことが大事です。そして、自分はすごいと意識しなくなった時に、評価はあとからついてくるということも
「ああ、やっと自分もここまで上がってこられたんだ!」と、しみじみ思えることの中に本当の幸せと「感動」がある
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『バカポジティブ』関根勤・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4863320450
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◆目次◆
はじめに バカは老いてもますますポジティブ!
第1章 ハートがポジティブ
第2章 人付き合いもポジティブ
第3章 モテなくてもポジティブ
第4章 家庭でポジティブ
第5章 仕事でポジティブ
第6章 健康あってこそポジティブ
第7章 妄想ポジティブ
あとがきにかえて ポジティブ関根VSネガティブインタビュアー
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