2008年6月15日

『1の力を10倍にするアライアンス仕事術』平野敦士カール・著

【大きな組織を動かす秘訣】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4777109720

本日の一冊は、「おサイフケータイ」のクレジット発案者として世界的に知られる著者が、NTTドコモやソニー、三井住友銀行などの大企業をいかにして巻き込み、成功したかを説いた一冊です。

いかに「個の時代」が進んでも、大きな事業を成し遂げるためには、やはり人の協力が必要不可欠。

では、一体どのようにしてその協力関係を実現するのか、その際に求められる個人の能力とは何なのか、本書はまさにその点を書いた一冊です。

「人を出し抜く」よりも、「人から助けてもらえる」人になろう

なかなか心を開いて協力関係を結べない経営者や、普段オフィスのなかにこもりがちなビジネスパーソンにとっては、著者の仕事のやり方は、目からうろこに違いありません。

本人の事例と心構えが中心の内容ではありますが、アライアンスに伴う人間関係や感情の問題にまで言及している点が秀逸。

あとは、誤字脱字が少なければよかったなあ、というのが本音です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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自分にその知識がないのだったら、わかる人に助けてもらえる人間になる

目的とするところの方向性が一致していることと相手にとってもメ
リットがあること

ボストンコンサルティンググループからの助言と外部アナリストか
らのレポートが出てから、「おサイフケータイクレジット」は一気
に現実味を帯びて動き出した

その企業の誰と仕事を一緒にするのか? ということが成功するプ
ロジェクトにおいて最も重要なこと

実行力のその差とは何でしょうか? 私はそれを、1人でやろうと
して、「できないからあきらめよう」と挫折してしまうか。あるい
は、1人の弱い力で実現できないなら、大勢の力を借りてやりきっ
てしまうか。その差になってくるのだと思います

個人や1つのプロジェクトでも、プラットフォームをつくり、アラ
イアンスを広げていった者が成功する時代

案自体を”みんながわかっていて、みんながやりたいこと”にまで
浸透させてしまったほうが、実現の可能性は高い

どんなにいいアイデアが思い浮かんでも、99%の人はおそらく実行
しないものです。そんなに簡単に取られるようなアイデアはその程
度のものでしかありません

「潜在的なニーズ」を見つけるヒントは、人々の「不満」や「不便」
にあります

考え方としては、「ギブ・キブ・ギブ&テイク」で、メリットを3
つ相手に与えて、自分が1つもらうくらいでいい

週に数回ランチをするだけで貴重な情報収集ができます

過去の人脈を生かしているかどうかで、その人に入ってくる情報量
は何倍にも変わる

人の情報はすべて、携帯電話で管理する

「味方に引き込む」交渉術のコツは攻めないこと

狙うべきは「力のある人」でも「優れた人」でもありません。「や
る気のある人」「同じ想いをシェアできる人」です

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『1の力を10倍にするアライアンス仕事術』平野敦士カール・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4777109720
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◆目次◆

第1章 アライアンスで仕事も人生も劇的に変わる
第2章 アライアンス・シンキング
第3章 アライアンス情報整理術
第4章 アライアンス人脈術
第5章 アライアンス勉強術
第6章 アライアンス・キャリアアップ術

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