2007年11月1日

『こんなときには、こんなことばづかいを』

【社会人のたしなみ?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/456969487X

本日の一冊は、日本の話し方研究の草分けで、数多くの講師を育てた話し方の達人、永崎一則さんが、正しい言葉遣い、人間関係を円滑にする話し方を指南した一冊。

日常生活や職場でありがちなシチュエーションごとに正しいフレーズ、コミュニケーションのあり方をまとめ、じつに使い勝手の良い内容となっています。

具体的には、初対面のあいさつから時候のあいさつ、年末のあいさつ、お祝いやお見舞いまで、あいさつだけでもじつに幅広く網羅されています。

ほかにも、自己紹介や訪問先でのあいさつ、電話、職場での報連相
など、さまざまなケースごとに見本フレーズが示されています。

いわゆる正しい言葉遣いやマナーの本としても重宝しますが、本書
の優れた点は、解説の行間に著者ならではの処世の教訓がにじみ出
ているところでしょう。

最近はとくに刹那的なコミュニケーションが増えていますが、人の
世は、われわれが思っているよりずっと狭いもの。長期的に考えて、
こんなコミュニケーションが望ましいのか、この機会にぜひ考えて
みたいところです。

職場の人間関係を円滑にしたいと望む方、口下手な自分を変えよう
と思う方は、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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他人から無視されたくないというのは、多くの人がもっている自然
な感情です。あいさつは、相手がそこにいることを積極的に認めて
いる、つまり無視していないという気持ちの証

「世の中は案外狭いものですね」という驚きは人生につきものです。
別れても不思議に、人はまたどこかでめぐり会うものです。ですか
ら、これですべて終わりと単純に考えないで、再開の余韻を残して
別れるのが賢明と言えましょう

<地位の上下がある場合>
下位の人を先に上位の人に紹介します

<地位・年齢が同じくらいの場合>
自分と親しい(近い)ほうを、先に紹介します

<男性と女性の場合>
男性を先に女性に紹介するのがエチケット

<相手の名前を尋ねるとき>
「失礼ですが、どちらさまでしょうか」
「お名前をうかがってもよろしいでしょうか」
「お名前をお聴かせ願えますか」
「どちらさまでいらっしゃいますか(どなたさまでしょうか)」
「お名前を頂戴したいのですが」でもよいと解説している本もあり
ますが、この場合、「名前を頂戴する」はおかしなことばづかいです

<アポイントなしで面会を断られたとき>
その後の対人関係をたち切るような不満そうな態度をしてはなりま
せん。次に会える余韻を残して、感じよく引き下がるようにするの
が良識ある態度です

<約束の時間に遅れたときのあいさつ>
「貴重なお時間を頂戴いたしておりましたのに、遅くなってしまい
まして、まことに申し訳ありませんでした」

電話会話では、顔や姿が見えないと思って油断してはいけません。
実は、ことばの調子や響きによって、あなたの態度は丸見えなのです

そのまま「応じられない」と言うよりも、代替案を出すと、ずっと
断りやすいもの

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『こんなときには、こんなことばづかいを』
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┃▼目次▼

┃ まえがき
┃ 第1章 人間生活における日常のあいさつことば
┃ 第2章 社会生活における、さまざまな場面でのことばづかい
┃ 第3章 ビジネスにおける対人、対事のことばづかい
┃ 第4章 電話会話でのことばづかい
┃ 第5章 指示の受け方、報告の仕方
┃ 第6章 人を動かす説得力を発揮することばづかい
┃ 第7章 成長し合う人間関係をつくることばづかい
┃ 第8章 多くの人のよい意見を引き出す法

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