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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4891946458
本日の一冊は、日曜日ということもあり、ちょっと変化球。
数年前にベストセラーとなった、美輪明宏さんによる人生訓です。
「ビジネスブックマラソン」と美輪明宏さんというのは、いかにもミスマッチな感じがしますが、読んでいただければ、土井がなぜピックアップしたのか、その理由がわかると思います。
というのは、この美輪明宏さん、以下にあるように、幼い頃から、いろんな人間模様を観察してきた、「人生の達人」なのです。
「うちは色町にあり、料亭もやっていて金融、質屋も経営していました。人生の裏街道を見るような商売なのです。お風呂屋さんも、カフェもやっていました。どの商売も、人間の本音と建前をあからさまにする世界で、それを見ながら育ったのです」
本書には、こんな生い立ちと演劇の世界から得られた著者の、人生の教訓が収められています。
「正負の法則」と題したその法則は、陰陽の思想と似たもので、この世はすべて「正」と「負」によって成り立っているというもの。
この正負の視点で見たときに、人生はさほど悲観すべきものでもないし、順風満帆だからといって安心していられるものでもない、ということがわかります。
つまり、落ち込んでいる人には希望を、順調な人には戒めを与えてくれる、そんなありがたい一冊なのです。
著者いわく、人生は「色情」「飲食」「金銭」「約束事」「対人関係」をどうやるかで決まる。
なかでも、「腹六分の対人関係」というコンセプトは、目から鱗で、人付き合いが大切な職業の方には、重宝する内容だと思います。
本屋さんで何となく手にした一冊ですが、思った以上に「当たり」でした。まだ読んでいない人は、ぜひチェックしてみてくださいね。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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雨の日があれば、必ず晴れの日が来ます。火星のように晴れっぱな
しでもありませんし、水だらけというわけでもない。陸地があれば
海がある。苦しみがあれば喜びがあるのです。<<正負の法則>>とい
うのはこの地球の法則なのです
幸福とは何でしょうか。それは充足感です。何もかも満ち足りた気
分になった時、それが幸福なのです。しかしその成分は泡で出来て
います。ほんの短い時間、一瞬で消えてゆくものです
世の中で忌み嫌われている、病気や貧困や不安やトラブルという
<負>の部分は、実は幸福を感じるためのバロメーター
教養がなくても、器量が悪くても、一生懸命働いて正直な人は信用
があるから、だれかが助けてくれるのです。だからどん底まで落ち
ることがない。そして、人並みに働いている人というのは、やはり
人並みの生活なのです
人間関係で一番大事なのは <腹八分>ではなくて <腹六分>。<腹八分>だと多すぎるのです。夫婦、恋人、親子、兄弟、友だち、仕事関係、すべて <腹六分> でお付き合いしなさい。”親しき仲にも礼儀あり”これが鉄則です
<孤独> とは惨めでも哀れでもなく、「自分一人だけで充分満ち足り
ている、充足しているんです。他の人のお助けには及びません」と
いう、毅然とした、誇り高い姿なのです
親子関係で言えば、今は”かわいい子には旅をさせろ”ということ
がありません。ただ溺愛する親御さんが多いようです。だから子供
はみんな腐ってしまう
世の中の様々な学問、知識、教養、技術を身につけるのは辛抱強さ
と努力で苦しいものです。でもその代わりに、世の中の何を観ても、
どこへ行っても、知識と技術があれば退屈しませんし、そのうちの
どれかで食べていくことができます
人生は <足し算> だけで渡ろうとしても、そうは問屋が卸してくれ
ないのです。人生には <引き算> も <掛け算> も <割り算> もある
一升瓶に一升のお酒を入れてしまうと、ちょっと動くだけでこぼれ
てしまう。どうしてもそうなるのです。初めから八分目から九分目
に入れておけばこぼれずにすむ、無駄にならないのです。残りの二
分はどうすればよいでしょう。人に初めからあげておけばいい。人
も喜ぶし、お酒も無駄になりません
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『ああ正負の法則』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4891946458
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┃▼目次▼
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┃ 序文
┃ 第一章 自分自身の<正>と<負>を知る
┃ 第二章 私の<<正負の法則>>
┃ 第三章 <<正負の法則>>を生活に活かす
┃ 第四章 すべてを手に入れてしまったら
┃ 第五章 登りつめたら下るだけ
┃
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