2007年6月3日

『鈴木敏文 経営の不易』

【】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532194040

本日の一冊は、セブン&アイ・ホールディングス会長兼CEO、鈴木敏文さんの名言と考え方を、元「商業界」取締役編集局長、緒方知行さんがまとめた一冊。

リーダーとしての心得や、目からうろこの小売ノウハウ、お客様のニーズをとらえる深い洞察まで、さまざまな内容が名言とともに紹介されています。

21世紀の日本を代表する経営者、鈴木敏文が何を理想とし、それを
実現するためにどんな工夫をしたのか。それを支えた思想とは何だ
ったのか。

断片的ではありますが、その考えに触れられる、貴重な一冊です。

個人的には、

「プールの水をきれいにするには、汚れた水を抜いてから新しい水に入れ替えたほうが、確実で早い」
「アメリカ流も日本流もない、ただお客様流があるだけだ」

といった言葉が印象的でしたが、最近の小売業の安直なチェーン展開を見ていると、

「量は質を凌駕できない。質的イノベーションを欠いた量的規模拡大はむしろスケールデメリットを生じさせかねない」

という言葉が、とても重く感じられます。

いずれにせよ、小売業の方は必読。中小企業の経営者にもぜひ読んでもらいたい力作です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「私の理想とする経営は、いかなる状況の変化にも対応・適応でき
るようにすることである」

「朝令暮改は悪しきことではない。状況が異なれば朝決めたことで
も、面子にとらわれず夕方に変える勇気が必要」

「状況が確認できてからであれば、誰でもできる。リスキーだから
と誰もがやらないからこそ、我々がやる意味がある」

「リーダーというのは、皆が出した結論のうえに乗っかるものでは
ありません。皆が結論を出せないとき、そこで何らかの結論を出し、
方針をはっきり示すことができるのがリーダーの役目である」

「業績は企業の体質の結果である。経営体質にメスを入れなければ、
業績を追いかけても、得られるものではない」

「プールの水をきれいにするには、汚れた水を抜いてから新しい水
に入れ替えたほうが、確実で早い」

よく売れている食べ物は、それだけ頻繁に食されており、飽きられ
る度合いも高い

後から入荷してきた商品、新鮮な商品こそ、お客様の取りやすい前
において、それから先に買ってもらう

「アメリカ流も日本流もない、ただお客様流があるだけだ」

「勝てないけんかはしてはならない。本業で稼げないといって他で
稼ごうなどという話は、最初から間違っている」

「量は質を凌駕できない。質的イノベーションを欠いた量的規模拡
大はむしろスケールデメリットを生じさせかねない」

「小売業はドメスティックビジネスである」

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『鈴木敏文 経営の不易』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532194040
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┃▼目次▼
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┃ まえがき
┃ 第1章 いかなる状況の変化にも対応・適応する
┃ 第2章 自己革新にはトップのリーダーシップが不可欠
┃ 第3章 すべてをお客様の立場に立って考える
┃ 第4章 基本を徹底して実践する
┃ 第5章 マネしないで、主体的に差別化する
┃ 第6章 追求するのは価格ではなく、質と価値
┃ 第7章 一律的、画一的を否定する個店経営
┃ 第8章 質を高めるチームマーチャンダイジング
┃ 第9章 需要と価値をつくる「仮説・検証」
┃ 第10章 発注の精度をアップさせる情報システム
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