2006年7月21日

『メガトレンド2010』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4777104214

本日の一冊は、ジョン・ネイスビッツの共著者として、「メガトレ
ンド」関連書籍を手掛ける、パトリシア・アバディーンによる新刊。

内容は意外なことに、精神性と資本主義の関係を説いたもので、精
神性とリーダーシップ、精神性とビジネス、精神性と消費トレンド
など、経済のさまざまな面と人々の精神性の関連性にコメントして
います。

アメリカから広がって、今や日本でも大きなトレンドとなっている
LOHAS、主要経済誌でも取り上げられるようになった社会的責
任投資など、精神性が経済にプラスの効果を及ぼしている、さまざ
まな例を挙げながら、今後の経済トレンドを解説しています。

本書のなかで著者が強調しているのは、ビジネスを動かす「意識」
の力の重要性。

潤滑油がたまった穴の底に、自社の紙の箱が浮いているのを見て、
無公害のコピー機を開発したというゼロックスの開発者の話など、
具体的な事例をもとに、個人の意識がいかにビジネスにプラスの要
素をもたらすか、力説しています。

装丁から受ける印象とは裏腹に、かなりスピリチュアルな内容とな
っています。

アメリカの消費トレンドや、ビジネスのトレンド、マネジメントの
考え方の変化を知りたい方は、ぜひ読んでみてください。

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■ 本日の赤ペンチェック
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富が新しい源――例えば産業ではなくて情報――から派生するとき、
新しい経済の時代が生まれる

意識は今や、資本、エネルギー、テクノロジーのような現世の財産
と同じくらい、ビジネスにとって貴重なものになっています

企業倫理と素晴らしい財務実績には関連性がある場合が多い

自分自身の考えや感情を管理さえできないのに、どうやって自分の
まわりをコントロールできるのか

最良の人材が集まってくるのは、ただ利益を追い求めるだけの会社
ではありません。働く意味を求める深く個人的な思いを満たしてく
れ、かつ社会に貢献している会社なのです

「読み書きのできない人が世界に10億人もいるのに、ビジネスの義
務を果たす相手が株主だけだなんて言ってられますか?」
(ティンバーランドCEO、ジェフ・シュワーツ)

残念ながら、ビジネスとメディアは次の三点を忘れています。1.
食うか食われるかの命がけの任務を実行しているのはCEOではな
くマネージャーだということ、2.実行の本質は順守ではなくコミ
ットメントであること、3.コミットメントがよりどころとするの
は契約という神聖な力であるということ

◆伝説のチェンジ・エージェント、バーバラ・ウォーの仕事の指針
1.前向きな逸脱を展開する
2.人間関係の威力を引き出す
3.不可能な要求をする
4.敵を味方に変える
5.今やっていることの文脈を構成し直す
6.誰のために働くのかを忘れない
7.自分が見たい変化そのものになる

無形資産が、実際にはビジネスにおける物質界を支配している

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『メガトレンド2010』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4777104214
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■目次■

序章 お金とモラルの時代の幕開け
1.精神性の力
2.意識の高い資本主義の夜明け
3.ミドルからのリーダーシップ
4.精神性がビジネスに与えるインパクト
5.LOHAS的消費トレンドが与える影響
6.スピリチュアルこそが企業の業績を上げる
7.あなたの投資が次世代をつくる
終章 資本主義における精神的な変革

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