2006年4月5日

『想い 三茶の焼肉、世界をめざす』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344990250
本日の一冊は、牛角、am/pm、成城石井などを率いる、レックス・ホールディングスの代表、西山知義さんによる注目の一冊です。

1996年、三軒茶屋に「焼肉市場 七輪」をオープンしたベンチャー企業が、いかにして苦難を乗り越え、成長していったのか。経営者の内面とあわせながら読める点が本書の醍醐味でしょう。

上場目前に判明した妻の重い病、成長過程で起こったマネジメントの崩壊、オペレーションの不備で迷惑をかけた開店時のエピソードなど、人間味あふれるエピソードが満載の、生きたマネジメントの教科書です。

経営者の自伝としての読み応えは「まあまあ」といったところですが、冒頭で著者が書いているように、起業家へのエールとしては、価値ある一冊だと思います。

起業して初めてわかる、実務上の視点を得るためにも、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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自分の家を、他人に追い出される。そして一瞬にして家にあるすべてのものが他人のものになる。子どもの頃に受けたその衝撃は忘れられるものではない

入社したのは、社員が15人ほどの小さな賃貸管理会社である。事務所は新宿にあった。その会社を選んだ理由は、勉強するのには規模的にちょうどよいのではないかと思ったからだ

私はもっとも有能な先輩社員の横で黙々とメモをとった。仕事を盗んでしまおうという気持ちだった。どう仕事をすれば、いちばんの成績を収められるのか。見習うべき作業のすべてを、私はこと細かにメモし続けていたのだ

人を雇用し、チームを組んで営業の成果を上げることの難しさに、私はまったく気がついていなかった(中略)社員をひとり入れれば、別のひとりが退社してしまう。その繰り返しだ。振り返れば、チームワークの大切さを体で覚えるのに、3年かかってしまったことになる

職人というか、その人物がいなくなると事業が続けられなくなるような人員配置は避けたほうがいい

お客様から「おいしかった」と言われれば、こんな嬉しいことはない。また社員から「社長と出会えてよかった」と言われれば、幸せだと感じる。その感動はすべて、自分が必要とされているという喜びに繋がるのだと思う

「本を真に受けてはいけない」「全てが正しいわけではない。必要とされるものも時代背景や環境によって変化するものだ。情報はまず疑ってみなければならない」

情熱も、社員個々人にそれを受け止める気持ちがなければ、伝わるものではない

人と出会うことで成長に繋がり、自身が成長することでまた新たに多くの方々と出会うことができる。その喜びは、はかり知れない

仕事とは、情熱と科学、そして想いと仕組みが両立して初めて成り立つもの
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『想い 三茶の焼肉、世界をめざす』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344990250
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■目次■
1章 必ず生きて帰ってきてくれ
2章 父の背中、少年の眼
3章 念願の独立と裏切り
4章 企業「マクドナルド」との出会い
5章 三軒茶屋に「焼肉市場 七輪」を出店
6章 「感動創造」という理念
7章 終わりのないマラソン
8章 人を動かすのは“情熱と科学”である
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