2006年1月13日

『ハンバーガーを待つ3分間の値段~ゲームクリエイターの発想術』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/434400860X

本日の一冊は、『タワー』『シーマン』などの大ヒットゲームを世に出した著者が、「ほぼ日刊イトイ新聞」「DIME」などに連載していたものを、大幅に加筆修正したものです。

内容は、さまざまな商品やサービス、ビジネスを傍観していて、著者が気づいたことをつれづれなるままに書いた、というもの。

しかしながら、その視点はじつにビジネスや人間心理の本質を突いており、じつに参考になります。

人間心理における言語の影響力、広告におけるメタファーの重要性、「値づけ」や「フォーマット」の威力…。

メディア、コンテンツビジネスに役立つことはもちろん、メーカー、小売の方が読んでも、応用可能な知恵が満載です。

ゲーム業界における著者のネームバリューからか、土井が見つけたのはなんとコンピュータ書のコーナー。

まだ多くのビジネスパーソンが知らないとなれば、読まない手はありません。

久々に掘り出し物に出会いましたね。
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■ 本日の赤ペンチェック
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ものごとというのは、誰かに記述されないと、見ただけでは何もわからない(中略)メディアを通じて私たちが知り得たことというのはすべて、誰かの主観を通しているもの

「言葉」を手に入れた私たち人間は、形や重さのないものを扱うことができるようになりました。ところが、そのことによっていつしか私たちの思考は、既に名前の付いているもの、形あるものに引っ張られるようになってしまう

事実というのは、
◎合意のもとで成り立っている そして、
◎いつか変わってしまうかもしれない という宿命を背負っている

つきつめると付加価値というのはすべて、モノではなく人間の側にその受け皿があるかないか、で決まる

人間がひとつの目的を持ったとき、かならずしも「情報量が多いこと」がリアルとはならない

値札に表示されている値段とは別に、私たちは目に見えないもうひとつの値段というものを常に支払っています

「ハインツのケチャップが、振ってもなかなか出てこないのは、それだけトマトをふんだんに使っているからです」(中略)モノゴトの良し悪しというのは絶対的なものではないようです

『シーマン』は、「ゲーム」という言葉を一切使わず、すでに多くの人が知っているメタファーを使うことで、説明を回避する策に出ました

一つの書式の上にデータが集まるとその場が大きな力を持つ

真に人を動かすために必要なのは「力」ではなく「情報」
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『ハンバーガーを待つ3分間の値段~ゲームクリエイターの発想術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/434400860X
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■目次■
はじめに
chapter1 名前のないもの
chapter2 解釈する力
chapter3 行列の科学
chapter4 選択の基準
chapter5 日常生活の中のエイリアン
chapter6 人を動かす引力
chapter7 正論の範囲
おまけ 「ダニ」のいる物件
解説
謝辞
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