http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4777102424
本日の一冊は、ソニーの創業者・井深大によって約20年前に書かれた名著、『井深大の心の教育』を復刊したものです。
当時は、社会的に「いじめ」が問題となった時代で、社会背景には若干違いがありますが、現在の教育問題にも役立つ、示唆にあふれた一冊です。
井深大が「あと半分の教育」と述べているように、戦後の日本の教育では、「知育」が先行し、心の教育はなおざりになってしまいました。
本書では、この「心の教育」に焦点を絞り、どうすれば家庭の崩壊を防ぐことができるのか、著者なりの見解が示されています。
20年前の本ということもあり、なかには若干ズレた記述もありますが、本質を突いた議論は、いつになっても色あせないものです。
「りっぱな人間」をつくるために、われわれは親として、また社会として何をなすべきか。
実業家のみなさんにも考えてほしくて、あえてご紹介しました。
よろしければ、ぜひ読んでみてください。
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■ 本日の赤ペンチェック
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教育というものは、子どもたちに願いをかけ、その願いを実現していくためのプロセスである
教育の目的は、あくまで「りっぱな人間をつくる」ことにあります
「知育・体育・徳育」は、切っても切り離せない初等教育の三本柱
子どもの心の発達には、言葉、仕事(家事労働)、遊びの三要素がひじょうにたいせつですが、なかでも言葉は、異なった年齢の遊び仲間といっしょに遊ぶことによって豊かになっていきます
ほんとうに輝いたものは、効率や業績だけを重んじる専門性の中からだけでは生まれにくいのです。明確な目的意識を持ち、問題設定能力に優れ、幅広い人生経験が織り込まれてはじめて、豊かですばらしいものが創造できる
◆福澤諭吉の実学の精神
「今の学者、読書に耽る勿れ、書に耽るも酒色に耽るも其罪は同じ。唯有眼の人間にして初めて、読書中に商売を為し、商売中に書を読み、学んで富み、富て学び、学者と金持と両様の地位を占め、以て天下の人心を一変するを得べきなり。今、我社中に斯る人物甚少し」
”しつけ”こそが、心の教育の基本
人間として守らなければならないことは、親がいつも率先してお手本を示しながら、子どもにも守らせること、理屈でなく行動を教えること。そうした教育の反復、くり返しで人間社会のルールや約束ごとを身につけさせていくこと。これが”しつけ”の根本的発想
真の個性や真の自由といったものは、幼児期にしっかりしたカタにはめられて育てられてはじめて、自主的に発揮できる
”心の大国”になるためには、こうした謝恩の観念――それこそほんとうの日本の”心”だと思うのですが――を持った子どもたちを育てることが、まず必要でしょう。「おかげさまで」と、心から素直に口に出せる人間をつくっていくということです
人は、生まれたときから人であるのではありません。人間としての教育を受けてはじめて”人になる”のです
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『井深大の心の教育』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4777102424
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■目次■
私が歩んできた幼児教育の道
はじめに
1章 方向を忘れた日本の教育
2章 教育の真の目的とは何か
3章 人間を作る教育を目指して
終わりに
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