http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532312523
本日の一冊は、1986年に設立されて以来、ディズニーの従業員のみならず、数多くの企業に独自のサービス手法を伝えてきたディズニー・インスティテュートが、はじめてそのノウハウを明かした一冊です。
著者に指摘されるまでもなく、現代においては、すべての企業がエンターテインメントやサービスを学ぶ必要があります。
もちろん、その目標は、お客の記憶に残る経験を演出し、リピートしてもらうこと。
その点、本書は、顧客維持率70%という驚異の数字を誇る「ディズニー・ワールド」のノウハウということで、がぜん期待は高まります。
実際、内容はその期待を裏切らない具体的なもので、内部で行われる研修の話やサービス基準の話、顧客満足度の調査方法、演出ノウハウなどが入っています。
「ディズニー・ワールド」を例に説明しているため、経営者やマネジャー、サービスのプロフェッショナルに限らず、ディズニーのファンでも楽しめる内容です。
ぜひ読んでみてください。
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■ 本日の赤ペンチェック
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現代は、すべての企業がショービジネスにたずさわっている(中略)モノやサービスは単にお客様をつなぎとめる小道具にすぎない。お客様が求めるのは、記憶に残る経験をすることであり、企業はそうした経験を演出しなければならない
◆クオリティ・サービス・サイクルの4つの要素
1.サービステーマ――お客様に何を約束するか
2.サービス基準――お客様への約束をどう実現するか
3.サービスの伝達――伝達のシステムはキャスト、セット、プロセス
4.サービスの統合
ディズニーのサービス・サイクルは、ループの中心――ゲスト自身とゲストのニーズ(要求)、ウォンツ(欲求)、ステレオタイプ(先入観)、エモーション(感情)――から始まる
サービスのマジックをつくりだすためには、あらゆる時点でのゲストの気持ちを知ることが必要である。そのためには、ゲストの経験のさまざまな場面で情報を集めなければならない
◆ディズニーの研修が目指しているもの
1.ディズニーの文化に新しいキャストを順応させる
2.ディズニー・ワールドの用語、シンボル、遺産と伝統、クオリティ基準、バリュー、特徴、姿勢などを伝える
3.ディズニーで働くという感動をつくりあげる
4.新入りキャストに安全規則の重要性を教える
従業員は自分たちの職場をどのようにしていきたいかを自由に夢見る必要がある
◆文化をつくりあげるための6つのこつ
1.単純にする
2.だれもが受け入れられるものにする
3.評価可能なものにする
4.研修や指導をする
5.チームからのフィードバックやアイデアを引き出す
6.業績を認め、報いる
◆ミッキーの十戒
1.お客様を知る
2.ゲストの気持ちになる
3.人とアイデアの流れを整理する
4.目を引くものをつくる
5.視覚リテラシーを使う
6.過負荷を避け、わくわくする気持ちにさせる
7.一度にたくさんの話をしない
8.矛盾を避け、独自性を保つ
9.一オンスの努力で、一トンのもてなしを
10.努力をつづける
統合は正しく行わなければならない。ひとつの要素の効果を高めるために、ほかが犠牲になるようでは意味がない
ハイタッチ、ハイショー、ハイテクなサービス・ソリューションを選択する
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『ディズニーが教えるお客様を感動させる最高の方法』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532312523
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■目次■
はじめに
1章 サービスこそディズニーのすべて
2章 ゲストを知ることがマジックの始まり
3章 キャストが起こすディズニー・マジック
4章 感動を体感してもらう空間づくり
5章 ディズニー・マジックは入口から
6章 夢のサービスを実現させる
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