2005年9月7日

『リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761262788

本日の一冊は、ホテル業界でいま最も注目を浴びている、ザ・リッツ・カールトン・ホテルの日本支社長、高野登さんによる待望の新刊です。

これまでにもリッツ・カールトンがらみの本はいくつかありましたが、本書は日本支社のトップが初めて書いた本ということで、注目が高まっています。

内容は、リッツ・カールトンのサービスを支えるクレド(理念や使命、サービス哲学を凝縮したもの)と、豊富なエピソード。とくにエピソード部分は、いかにしてリッツ・カールトンがクレドを実践しているかを学ぶ、良い機会となります。

タイアップ先のオペラハウスのミスで流れてきたお客様に、臨機応変な対応をし、満足を提供した話、ビーチでプロポーズしようとしていたお客様に心づくしのサービスをした話など、サービス内容もさることながら、その根底に流れる思想に、心打たれます。

もちろん、実用面でも、リッツ・カールトンがどのようにしてクレドを浸透させているのか、どのような従業員教育をしているのか、どのような行動指針を設けているのか、など参考になるポイントが多数見受けられます。

サービスに携わる方は必読の一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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企業の”心”と”魂”が従業員を通してお客様に伝わって、初めてホテルは、ひとつのブランドへと昇華される

人は皆、気づかないうちに、誰かに様々なパラシュートを詰めてもらっている。物理的なパラシュートだけではなく、思いやりのパラシュート、情緒的なパラシュート、そして祈りのパラシュートも…

サービスを超える瞬間というのは、お客様が言葉にされないニーズまでも十二分に満たされたときなのです

「自分はゲストを心から大切に思っている。ドリンクを六インチ進めるのはゲストの心に触れるプロセスなんだ。そうやって自分のLOVE(愛情)をゲストのハートに送り込むのさ」
(リッツ・カールトン・ニューヨークのバーテンダー、ノーマンの言葉)

◆リッツ・カールトンを支える七つの仕事の基本
1.PRIDE & JOY 誇りと喜びを持てば意欲が湧く
2.Don’t think. Feel 考える前に、お客様の温度を感じなさい
3.Let’s have fun! 仕事を楽しめば自分の感性が発揮できる
4.CELEBRATION お祝いしたいと思う気持ちがサービスの質を高める
5.Chicken Soup for the Soul 優しさは仕事人としての必須条件
6.PASSION 情熱は組織を動かす大きなエネルギーになる
7.EMPOWERMENT お客様の願望をスピード解決

◆エンパワーメントで従業員に認められている権利
1.上司の判断を仰がずに自分の判断で行動できること
2.セクションの壁を超えて仕事を手伝うときは、自分の通常業務を離れること
3.一日二千ドルまでの決裁権

優秀な人材を育てられるかどうかは採用時にほぼ決まってしまう

従業員の感性を鈍らせてしまうのは、単純作業や地味な仕事ではなく、「ビジョンなき仕事」なのです

現在の年収の五パーセントではなく、目標とする年収の五パーセントを自分への投資に回しなさい
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『リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761262788
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■目次■
第一章 感謝されながら、成長できる仕事術
第二章 感動を生み出す「クレド」とは
第三章 リッツ・カールトンを支える七つの仕事の基本
第四章 サービスは科学だ
第五章 リッツ・カールトン流「人材の育て方」
第六章 リピーターをつくるリッツ・カールトンのブランド戦略
第七章 いますぐ実践したい“本当のサービス”とは?
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