2005年9月20日

『ウィニング勝利の経営』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/453231240X

本日の一冊は、アメリカを代表する大企業、GEを時価総額世界ナンバー1の企業に育て上げ、「20世紀最高の経営者」と称賛されたジャック・ウェルチによる注目の新刊です。

ウェルチ自身による著作は、『ジャック・ウェルチ わが経営』が最初で最後と思われていただけに、ビジネスパーソンにとっては、嬉しい誤算です。

※参考:『ジャック・ウェルチ わが経営(上)』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532192870

※参考:『ジャック・ウェルチ わが経営(下)』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532192889

本書は、そのウェルチが、勝つための考え方や方法論を歯に衣着せずに語ったものです。厚いハードカバーからは想像できないほど、ざっくばらんな語り口で、読みやすくかつエキサイティングです。

オビには、「私のノウハウをすべて教えよう」と大胆に書かれていますが、内容は決して期待を裏切りません。

どうやって人をやる気にさせるか、そのためにビジョンや行動規範、報酬制度をどう設定すべきかなど、リーダーシップやマネジメントに関する部分が大半を占めています。

後半部分の、ウェルチによるキャリア指南には若干違和感を感じましたが、やはりリーダーシップや戦略に関する部分は読み応えがあります。戦略を考えたい人にとっては、ウェルチが作ったチェックシートが参考になるでしょう。

経営トップやマネジャー、これからリーダーを目指す方には、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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ビジネスはゲームだ。そのゲームに勝つこと。これに勝る快感はない

◆最初の4つの原則
1.揺ぎないミッションと具体的なバリュー
2.経営のすべての面で求められる率直さ
3.能力主義に基づく選別システム
4.発言権と尊厳

優れたステートメントは、収益を上げるための方向性を明確に示しつつ、社員に自分たちは何か大きな重要なことの一部なのだという気持ちにさせてくれる

バリューが何らかの意味を持つには、それを実践する人には報酬を与え、しない人には「罰」を与えることが必要だ

率直さを引き出すためには、報酬を与え、褒め、語りつづけることだ

私は選別の絶大な信奉者だ。これによって並みの会社が優良企業に変身を遂げるのを見てきたし、経営システムとしてこれ以上倫理的で健全なものはないと思っている

優れたリーダーとは、自分が一番バカな人間に見えてしまうような優秀な人たちをチームメンバーとして集める勇気を持つ人だ!

◆解雇する際の原則
1.不意打ちを喰らわせないこと
2.不面目な思いをさせるのは最小限にすませること

◆変化に際してトップがすべきこと
1.変化が必要な理由を正しく伝えること
2.変化にふさわしい人材を味方につけること
3.抵抗者を取り除くこと
4.ありとあらゆる機会を捉えること

戦略なんて必死で苦闘するものではない。「あ、そうか!」をうまく選び出し、方向性を決め、適材適所の配置を心がけ、誰よりも上手にやろうと狂ったように働く。ベスト・プラクティスを見つけて、日々、改善を重ねる。それだけだ

新規事業を成功させるには、一番手っ取り早い人材ではなくて、一番能力のある人材に担当させなくては駄目だ

最高の仕事を見つけたいと思うのなら、あなたが大好きな何かを選ぶこと、好きな人と働くこと、そして全力を注ぐことだ
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『ウィニング勝利の経営』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/453231240X
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■目次■
はじめに――「日々、新たな質問が湧いてくる」
PART1 最初の四つの原則――「すべての底に流れるもの」 
PART2 あなたの会社
PART3 あなたの競合会社
PART4 あなたのキャリア
PART5 最後のまとめ
訳者あとがき
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