2005年7月31日

『脱・ドンブリ経営』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4885109191
著者は現在、中小企業を対象とした経営コンサルタントとして活躍中ですが、この世界では珍しく、キャッシュフロー経営のノウハウを体系化して、経営者に伝えることができる人物です。

その著者が、利益を増やすための考え方と、キャッシュフロー経営のポイントをコンパクトにまとめたのが、この『脱・ドンブリ経営』。

ある程度会計を学んだ人にとっては当然の内容ばかりですが、数字に弱い経営者にとっては福音の書だと思います。

図がご紹介できないのが残念ですが、これまでお金の計算から目をそむけていた社長でも、会社のお金の流れがすっきり理解できる、わかりやすい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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お金とビジョンは車の両輪です。どちらが欠けても、会社を理想の形に成長させることはできません

お金を使うときには、必ず投資効果を考えるクセをつけたい

◆会社のお金と上手につきあうポイント
1.お金の流れの全体図をビジュアルで理解する
2.判断する基準を持つ

◆ドンブリ経営から抜け出す3つのキーワード
1.お金に目的別に色をつける
2.お金の入りと出のバランスを考える
3.逆算思考で目標を決める

ちゃんと必要な利益が出ていて、経営がうまくいっているのであれば、そのときの労働分配率が適性値

借金をした場合、元本と、それにかかる利息を支払う必要がありますね。この支払い利息は経費(固定費)となります。しかし、元本自体は経費ではなく資産の移動であって、税引き後利益から支払う

「自分の貢献度を、売上ではなく粗利で考えるスタッフ」を育てることが、会社の底力を発揮するための大前提

価格設定をするときも、値引セールスをするときも、ちゃんとシミュレーションをしておかないと、思わぬ損をしかねません

◆スタッフと会社が共に成長・発展し、ハピネスを共有できるスタンス
人件費はより大きく、その分、粗利はよりもっと大きく

◆10分で必達売上目標を算出する7つのステップ
1.「借金返済額+設備投資額(共に1年間の)+貯蓄したい金額」を算出
2.その額の約2倍が必達利益目標(税金で半分近く取られます)
3.その利益に人件費を加えた金額は稼がなければいけません。業種にもよりますが、実は人件費と同じくらい、その他の固定費がかかる
4.つまり、人件費の2倍が固定費予算
5.それを必達利益目標に加えた金額を稼ぎましょう。これが必達粗利目標
6.さらに、仕入れや外注費のように売上と連動して増減する変動費を加えてみましょう。具体的には、必達粗利目標を粗利率で割り算
7.できましたか? それが必達売上目標です
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『脱・ドンブリ経営』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4885109191
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■目次■
はじめに 「あなた、ドンブリでしょ?」
プロローグ ドンブリにはドンブリのよさがあるけれど
第1章 これだけわければ怖くない! 30分でお金の流れのすべてをつかむ
第2章 儲けを倍増させるための3つのモノサシ
第3章 必ず儲けが残る! 売上目標の決め方・考え方
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