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『ひらがなで考える商い(下)』
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本日の一冊は、イトーヨーカ堂の名誉会長、伊藤雅俊さんの過去の著書を何冊かまとめて再編集したものです。
「最後の大商人」と謳われる著者が記しただけに、内容は、今どきのビジネス書ではなかなかお目にかかることのない、骨太の商売論となっています。
変化を愛し、孤独と付き合う商人の生き方と美学、質素を常とするストイックな姿勢、そして会社を伸ばすための心構え…。決して甘えを許さない著者の厳しい言葉に、思わず背筋がピンとします。
梅雨どきの憂鬱な気分も一瞬で吹っ飛ぶ、そんな刺激的な本です。
ここで語られている仕事哲学は、小売やサービス分野の人はもちろんのこと、製造業や情報分野の方にとっても役立つ内容です。
上巻はどちらかというと商売の話、下巻はマネジメントの話なので、ぜひ自分に必要な方を読んでみてください。
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■ 本日の赤ペンチェック
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【上巻】
商売にとって一番大切なものは、一時的な売り上げや利益の増加ではなく、信用を築き上げること
◆商人として生きるうえで大切な3要素
1.運:環境に対応する適応
2.鈍:利口すぎては成功しない
3.根:お客様から信頼されるまで、根気よく努力すること
◆お取引先に対して、常に心がけてきたこと
1.商売はお客様と同時に、お取引先があってこそ成り立っている
2.お取引先との約束は必ず守る
3.お取引先の接待は受けない
4.返品を出さないようにする
たとえ「商売ばか」と言われようと、ひとつのことに徹する姿勢が大切(中略)いろいろなことに目移りせず、愚鈍なまでにがまんし続けるのが、プロのあり方
お客様は商品を買いにいらっしゃるのであって、言い訳を買いにいらっしゃるわけではありません
仕事に関しては、お客様の暮らしを下から支えるのが商人の仕事
【下巻】
会社が大きくなったときこそ、最も危ない時期です。経営者や社員が少しでも慢心することは、不況など外部環境の悪化よりも、経営にとってはるかに大きな危険要素だと思います
商人として当たり前のことを、決して手抜きすることなく続ける以外に、いい商人になったり、いい小売業になったりする方法はない
志を共有し、実践する社員を育てるのが、経営者の一番大事な役目であり、最大の経営課題
◆経営に必要な3つの要素
1.世の中の役に立つ 2.永続性を持つ 3.成長性がある
私は何かを「する決断」よりも、「しない決断」を多くしてきたように思います
イエスマンをかわいがり、身辺に集めるようになったら、おしまいです
謙虚な気持ちを持ち続けるという、口で言えば簡単そうなことが、大変難しい
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『ひらがなで考える商い(上)』
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『ひらがなで考える商い(下)』
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■目次■
【上巻】
まえがき
第一章 愚直な自由人
第二章 基本の心がまえ
第三章 商人の仕事
第四章 質素な人生観を持つ
第五章 商業と商人の未来
【下巻】
まえがき
序章 小売業の新局面
第一章 経営には志が必要だ
第二章 不変の哲学と変化対応の経営戦略
第三章 チェーン運営の工夫
第四章 人材育成が最大の課題
第五章 オーナー経営者の孤独
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