http://tinyurl.com/bhqa4
本日の一冊は、おそらく、ビジネス書業界としては、今期最大の注目作です。
先日、韓国に行った際、ソウル市内の主だった書店をひと通り見てまわったのですが、もっとも目を引いたのは、あらゆる書店でベストセラーランキング1位に輝いていた、鮮やかな青い本でした。
その本の名前は、『Blue Ocean Strategy』。あの『エクセレント・カンパニー』や『ビジョナリー・カンパニー』以来の名著と評され、すでに世界25ヵ国で刊行が決まった、超話題作です。
※参考:『エクセレント・カンパニー』
http://tinyurl.com/cszkm
※参考:『ビジョナリー・カンパニー』
http://tinyurl.com/8em7h
著者のW・チャン・キムさんは、INSEAD(欧州大学院)のボストン・コンサルティング・グループ・ブルース・D・ヘンダーソン寄附講座教授。「ハーバード・ビジネス・レビュー」に掲載された論文が話題となり、何とその抜き刷りが50万部以上の売上を記録したという、実力派です。
本書でいう「ブルー・オーシャン戦略」というのは、既存市場で戦う血みどろの「レッド・オーシャン戦略」と対照的に、新規市場を開拓し、競争のない状態を作り出していく戦略のこと。
従来であれば「アントレプレナーシップ」の名のもと、精神論で片づけられていた新規市場開拓に、初めて本格的なフレームワークとツールを提示したという点が、極めて画期的です。
また、古い体質のサーカス業界に革命をもたらしたシルク・ドゥ・ソレイユ、伝統に固執するワイン業界で大ヒットを生み出したカセラ・ワインズなど、ワクワクする事例も満載です。
ビジネススクールの教授が書いているとはいえ、本書の内容は、起業家や中小企業経営者こそ活用すべきものです。
『ビジョナリー・カンパニー』のような感動はなかったものの、実用面では、こちらの方が数段上かもしれません。
前評判に違わぬ名著として、強くおすすめしたい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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企業にせよ、産業にせよ、時代を超えて輝きを放ちつづけることはできない。ところが、ブルー・オーシャンを生み出し、利益をともないながら力強い成長を実現した戦略は、どれも驚くほど似通っている
バリュー・イノベーションを成し遂げれば、「価値とコストはトレードオフの関係にある」という、競争を前提とした戦略論の常識から解き放たれる
◆四つのアクション
Q1.業界常識として製品やサービスに備わっている要素のうち、取り除くべきものは何か
Q2.業界標準と比べて思いきり減らすべき要素は何か
Q3.業界標準と比べて大胆に増やすべき要素は何か
Q4.業界でこれまで提供されていない、今後付け加えるべき要素は何か
優れたブルー・オーシャン戦略の価値曲線には、1.メリハリ、2.高い独自性、3.訴求力のあるキャッチフレーズ、という三つの特徴がある
◆市場の境界を引き直すための6種類のアプローチ
1.代替産業に学ぶ
2.業界内のほかの戦略グループから学ぶ
3.買い手グループに目を向ける
4.補完財や補完サービスを見渡す
5.機能志向と感性志向を切り替える
6.将来を見通す
トレンドに気づいたら、将来に思いを馳せて、予想どおりにトレンドが展開した場合、市場はどのような姿になるだろうか、と自問してみる
◆ブルー・オーシャン戦略の原則
1.市場の境界を引き直して競争を迂回し、ブルー・オーシャンを創造する
2.細かい数字は忘れ、森を見る
3.新たな需要を掘り起こす
4.正しい順序で戦略を考える
5.組織面のハードルを乗り越える
6.実行を見すえて戦略を立てる
ティッピング・ポイント・リーダーは、短期間でハードルを越えようとして、特に影響力の大きな行動にうって出る。みなの目の前に厳しい現実を突きつけ、肌で触れさせるのだ
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『ブルー・オーシャン戦略』
http://tinyurl.com/bhqa4
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■目次■
第1章 ブルー・オーシャンを生み出す
第2章 分析のためのツールとフレームワーク
第3章 市場の境界を引き直す
第4章 細かい数字は忘れ、森を見る
第5章 新たな需要を掘り起こす
第6章 正しい順序で戦略を考える
第7章 組織面のハードルを乗り越える
第8章 実行を見すえて戦略を立てる
第9章 結び:ブルー・オーシャン戦略の持続と刷新
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