本日の一冊は、週末起業フォーラムのチーフコンサルタント、森英樹さんが、起業ネタを探す方法や、具体的なネタ、ネタをビジネスにつなげる具体的手順について述べた注目の新刊です。
週末起業フォーラムの会員アンケートの結果によると、「独立・起業したいのにできないワケ」の第1位は「起業ネタがない(46.9%)」、第2位は「事業化ができない(25.9%)」第3位は「時間が足りない」なのだそうです。
2番目と3番目の理由をあげる人には、「だったら起業するな!」と突っ込みたいところですが、「起業ネタがない」というのは何となくわかる気がします。
本書は、そんな「起業ネタがない」起業家予備軍に向けて、極めて現実的なアドバイスをしています。
著者は、冒頭で、オリジナリティを求めすぎると、「最初に買ってもらうまでが大変」で、かつ「成長の可能性のあるビジネスを見逃し、チャンスを逸することになりかね」ない、と指摘しています。
ほかからネタを借りてくることや、カテゴリーとカテゴリーの中間の部分に着目すること、好きなこと、得意なこと、時流に乗っていること、組み合わせることなど、じつにさまざまな考え方が示されています。
本書が親切なのは、「起業した後」のことを考慮しながら、起業ネタのアドバイスをしている点です。成功するために、あえて「事業化に困難を伴うもの」を選ぶ、「ネタの優劣は『誰に』売るかで決まる」などといったアドバイスは、「斬新なネタ」にばかりフォーカスしている起業家予備軍には、「目からうろこ」の視点に違いありません。
ほかにも、起業してから副次的に生まれてくるビジネスの話や、実際に始める際の手順などが簡潔に書かれています。
これから起業を考える人には、うってつけのテキストではないでしょうか。
さすが、起業したい編集者が作っただけのことはあります(笑)。
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■ 本日のワンポイント赤ペンチェック
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世の中に既にあるビジネスだとしても、ちょっとした味付けでオリジナリティを加え、オンリーワンを主張したり、ナンバーワンに躍り出ることは十分に可能
成功する起業ネタを考えるなら、少々、事業化に困難を伴うものの方が有利
ビジネスの成功を論じるなら、常に商品と顧客をセットにして考えなければならない
起業ネタは「何を(商品)」と「誰に(顧客)」の組み合わせです。ビジネスとして成立させるには、さらに「どうやって(販売システム)」が必要です
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『起業のネタ!』
http://tinyurl.com/9rlv8
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■目次■
はじめに 「自分だっていつかはきっと…」
第1章 起業を阻む最大の壁
第2章 間違いだらけの起業ネタ発想法
第3章 「起業のネタ」はこうやって発想する!
第4章 「起業のネタ」は芋づる式に生まれる!
第5章 起業ネタをオンリーワンビジネスにしよう!
第6章 もうネタには困らない!
おわりに 「起業したいのにネタがない? そんなバカな!」
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