2005年3月24日

『高収益企業のつくり方』

http://tinyurl.com/4d5b6

本日の一冊は、京セラの名誉会長、稲盛和夫さんによる注目の新刊です。

稲盛さんが主宰する「盛和塾」で行われている「経営問答」をベースに、経営者の心構えやリーダーシップ、高収益体質をつくるためのポイントについて語っています。

問答形式で話が展開するので、読みやすく、かつ内容が具体的なのがポイントです。

さっそく、要点を見て行きましょう。
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■ 本日の赤ペンチェック
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トップが持つ経営理念、哲学によって会社経営は大きく左右される

会社経営の真の目的は、エンジニアである私の夢を実現することではなく、従業員とその家族の生活を守っていくことだと気づかされた

全従業員のためという大義名分があったからこそ、私自身、何の気兼ねもなく、従業員に対して堂々とリーダーシップを発揮することができた

受注が五割増えても、生産性を高めることによって、人員や設備は二、三割増に抑えます。また、売上が大きく落ち込むような事態になっても、経費をとことん減らすことで、利益の減少を最小限に抑えます。そうすることによって、高収益を実現し、維持することができる

商売の秘訣は、お客さまが納得して、喜んで買って下さる最高の値段を見抜き、その値段で売ること

商売に貴賎はありません。(中略)自分の仕事に誇りを持って働けば、それが天職です

安易な自社ブランド品は、下請けメーカーの陥りやすい罠

一割下げようと思うから、長時間の議論をしても結論が出ないけれども、三割下げようと思えば、今の設計や材料、工程に至るまで根本から見直す必要があります(松下幸之助さんの考え方)

多角化は経営者だけでなく、会社全体の資源を分散させます。そのため私は、現有する経営資源を活用することができ、シナジー効果を期待できる、保有技術の延長線上で、多角化を進めようと考えました

会社や事業の置かれている状況を冷静に見つめ、決して暴走しなかったからこそ、大きくつまずかなかったのです。また、事業がうまくいっても、有頂天にならず、己を見失うことなく、地道な努力を重ねてきたから、発展を続けることができた

買収では新しい経営者にみんなが心からついてきてくれるということが一番大事なのです。力の論理で相手を屈服させ治めていくのか、それとも徳や人間性をもって治めていくのか。それによって、買収後の経営はまったく違ってきます

仕事ができる人には相応の給与を払いますが、イヤなら辞めてもらってもいいというドライなやり方では、会社は長続きしません。あなたの会社は、報酬だけで人を動かそうとするのではなく、栄誉と賞賛を与えることで従業員をモチベートする方法を取り入れるべきです
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「経営問答」に参加した経営者たちの具体的な悩みに答える、という形をとっているため、話が具体的で、参考になります。最近は、精神論に偏った本が多かった著者ですが、久々に具体的な経営論を楽しむことができる一冊が登場しました。

というわけで、本日の一冊は、

『高収益企業のつくり方』
http://tinyurl.com/4d5b6

です。中小企業の経営者や、これからビジネスに挑む方にはぜひおすすめしたい一冊です。

■目次■
序章 会社の存在意義を問う
第一章 高収益の基盤を築く
第二章 挑戦し続ける企業を目指す
第三章 パートナーシップで経営する
第四章 自ら燃える集団をつくる
終章 高収益経営を目指す
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