本日の一冊は、路地裏の8坪の店から、熱狂的ファンのいる強力ブランドを築き上げた著者が、そのブランディングの秘密を明かした一冊です。
著者が持つメガネブランド、「モンキーフリップ」は、東海地方では、海外ブランドと肩を並べる超人気ブランド。新商品発表の度に話題になったり、マスコミの取材が殺到したりと、まさにキラーブランドのメリットを最大限享受しています。
しかし、そのブランド定着までの道のりは決して平坦なものではなく、紆余曲折を経て、現在にいたっているようです。
本書では、その経験を踏まえながら、キラーブランドとは何か、どうやって構築すればいいのか、またブランドを守るために何に気をつければいいのか、といったポイントを、著者の語り口調でわかりやすく伝えています。
具体的にどんな内容なのか。いくつかポイントをピックアップしてみましょう。
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■本日の赤ペンチェック ※本文より抜粋
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ブランド認知度っていうのは「そのブランドの名前を知っている人が何人いるか」が判断基準。ブランド力っていうのは「ある商品についてそのブランドじゃなければダメという人が何人いるか」が判断基準。
世の中にはもう一つ隠れるようにしてブランドが存在しています。そうです。ブランド認知度は低いけれどブランド力が強いブランドです。ある分野が好きな人にとってはカリスマ的な魅力があるのに、その分野に興味がない人は名前も知らないブランド。
ブランド認知ではなく「ブランド力」を熟成させることを考えてください。
キラーブランド目指すなら、あなたが販売する商品やサービスや情報や技術や道に徹底的にこだわってください。
あなたが、そのコアプロダクトにプライドを感じたら、プライドを感じて人生捧げてもいいって思ったら、うん、そのコアプロダクトは本物です。コアプロダクトもあり、それに対してのこだわりを語らせたら「一日じゃとても時間が足りないぜ!」というすでに沸騰中のあなたは、次はそのこだわりを文章にしてください。
キラーブランドはリアルにターゲットを想定し、そこに莫大な量の力を注ぎ込むからこそ「キラー」なのです。(中略)コアプロダクトを使って欲しいと望む人で、その人があなたのコアプロダクトを使ってくれたらたくさんの人が真似するようなただ一人を、リアルターゲットとして選んでください。
プラスアルファは、価格と希少性でした。(中略)以前は原価からの積み上げ方式で価格を決めていたのですが、リアルターゲットをイメージしてからは、ターゲットが喜んでくれるだろう価格を先に設定。ターゲットに向けたゴリゴリのこだわりを薄めることなく、その価格でリリースしはじめたところ、目に見えて売れ方が変わった
実は成功しているブランドって、大体リアルターゲットのいる街に本店や事務所を構えているんですよ。
すべての商品は、「定番要素」と「目立つ要素」でできています。このふたつの要素を充分に意識し、かつバランスよく入れるっていうのが、実は肝なんです。
(キラーブランドのミッションは)もっと自分勝手でいい。社会貢献もヘッタクレも気にせず、エゴ丸出しで、あなたと関わるとどんないいことがあるのか、それをひと言でまとめればいい。
フロントコンテンツ(こだわり要素)とバックコンテンツ(定番要素)が対立概念になってると、そのカテゴリーはインパクトがデカイ
ブランドに名前をつけて、それからシンボルを考え、どの流通でどう接すればリアルターゲットが最も嬉しいかを想像し、どういうアプローチをすれば最も効果的にカテゴリーを広められるかを探り、最終的にあなたのブランドを最高の状態でアピールするカタチで組み上げる(→できたらニュースリリース)
ブランドがお客さまに接する場面って数え上げたらきりがないくらいたくさんあって、僕やあなたがブランドになろうと思ったら、そのすべての場面をひとつひとつ丁寧に組み上げていかなければいけない。
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さすが実業で成功している方の本、といったところですが、装丁や文体からは想像もつかないほど、中身が濃く、参考になります。もっと早く読んでおくべきでした。
というわけで、本日の一冊は、
『超人気キラーブランドの始まりは、路地裏の小さなお店から…』
http://tinyurl.com/434bb
です。小さくても強力なブランドを構築したい、という方にはおすすめの一冊です。
■目次■
第1章 キラーブランドの正体
第2章 キラーブランドのプライド
第3章 キラーブランドの魂
第4章 キラーブランドの導火線
第5章 キラーブランドの最もアツい180日
第6章 キラーブランドの力
終章 アイム・ハッピー
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