2004年12月24日

『この会社はなぜ快進撃が続くのか』

http://tinyurl.com/579pj

本日の一冊は、全国6000社を訪問したという著者が、10年以上高成長を続けている22社を厳選し、そこから見えてきた成功の法則と具体的事例を紹介した一冊です。

本書でいう「快進撃企業」とは、

1.売上高が右肩上がりに増加している
2.売上高経常利益率が5%前後以上維持している
3.従業員数の維持・拡大が図られている

という3つの特徴を持ち、かつ「感動」を創造・提案する企業であるということで、いわゆる大企業ではないですが、確かに好業績の優良中堅企業が取り上げられています。

では、実際にどんな教訓が盛り込まれているのか。さっそく赤ペンチェック行ってみましょう。
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■ 本日の赤ペンチェック ※本文より抜粋
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全国の「景気超越型企業」「景気創造型企業」すなわち”快進撃企業”を訪問調査してみると、これら企業の”経営学”は驚くほど似ていることがわかる。その共通的特徴はたくさんあるが、その最たるものは、本書のテーマでもある「感動」である。

■「快進撃企業」の共通的特徴・キーワード
1.経営者の経営姿勢・リーダーシップ
2.高い志・ロマン・ビジョン
3.人財
4.創造力
5.アウトソーシング力・ネットワーク力
6.グローバルスタンダード
7.感動的商品・感動的接客サービス
8.財務力
9.製販一体型
10.多品種少量型
11.コスト改善力
12.小さな本社

■未来工業株式会社の例
・大手商社や大手問屋を通さず、工事業者や末端に近い問屋と直接取引をしている
・創業以来重視している提案制度が見事に機能している
・社員が要望して、なるほどと思うことはすべて会社が取り入れ、実行

超優良企業の本社は小さい。これは、本社が小さければ、本社だけであれもこれもできなくなるので自然と分権化が進むし、何よりも低コスト経営が実現できるからである。

超優良企業に共通して見られる特徴・特質はたくさんあるが、その一つが社員を管理するルールが必要最小限のものしかないという点

■株式会社サンキューの例
・「ありません・できませんノート」とは、同社の全社員がポケットに忍ばせているメモ書きノートのことである。顧客の要望に対応できず、「ありません」「できません」と言わざるを得なかったことをメモしてグループ本社に送り、その対策を全社員で考えるのである。

■沢根スプリングの例
・会社の都合や効率のみの経営ではなく、人に優しく、残業しないで儲かる経営、つまり「人のやらない・やれない・できないビジネスを創造する経営」
・担当が違うとか、担当者がいないとかといって電話をたらい回しするような社員は一人もいない(中略)同社では知識や情報の共有化はもとより、問題の共有化が全社員に浸透している

■杉山フルーツの例
・通信販売比率が業界と比較して、抜きん出て高い(中略)町の小さな果物屋ではあるが、ITへの積極的な取り組みが機能している

■伊那食品工業株式会社の例
・当社はこれまでも、これからも社員のリストラは決してやりません。なぜならば、当社にとって人件費はコストではないからです
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一部、提灯記事と化している部分が見受けられますが、参考になる部分も数多くあります。なかなか書籍ではお目にかかれない企業の事例が取り上げられているということも、本書の価値だと思います。

というわけで、本日の一冊は、

『この会社はなぜ快進撃が続くのか』
http://tinyurl.com/579pj

です。中小企業の経営者にはおすすめの内容です。

■目次■
第一章 快進撃企業から学ぶ
第二章 社員に感動を与える企業
第三章 顧客に感動を与える企業
第四章 感動する商品をつくる企業
第五章 地域に感動を与える企業
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