本日の一冊は、熊谷さん同様、偏執狂の著者による一冊です。
先日、土井宛に書評依頼のメールが著者から直接届いたのですが、一瞬「スパム?」と思われるほど、激しい「売り込み」だけのメールでした。自分の本、メルマガ、ホームページ…。思わず呆然としてしまいましたが、往々にしてこういう「周りの見えない著者」は、マニアックでいい本を書いたりするのです。
で、かんき出版の営業の方にお願いして現物を取り寄せたところ、やはり「アタリ」でした。テーマが軽トラで稼ぐ、ということなので、売れる本かと言われると厳しいですが、内容は有益です。
とくに、これから起業を考えている人にとっては、ニッチマーケットをねらう視点や、実際にビジネスを行う際に必要となる資金繰りの話、開業時の手続きなど、参考になる部分が多いと思います。
具体的にどんな内容が盛り込まれているのか、さっそく見ていきましょう。
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本日の赤ペンチェック ※本文より抜粋
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軽自動車の積載効率はお世辞にもいいとは言えません。ですから「軽運送の配達料金は高いか?安いか?」と問われたら、ほとんどの反応は「割高である」「高い」となります。
お客さんが軽運送に持ち込んでくる「ワケあり」の荷物
・発注もれや配送もれ
・誤配送
・時間が限られている条件下で届け先の数が多すぎるとき
・通信やシステムの復旧に必要な品物
・宅配便の集荷しめきり時間を過ぎた荷物
・宅配便で送りづらい事情があるような荷物
・宅配便約かんの貨物保険金額(宅急便の場合30万円)よりも高価な荷物
軽運送ならではの「おいしい」ニーズ
・林間学校に必要な機材の運搬
・接待ゴルフ
・弁当配達
・警戒厳重区域への配達
・コンビニ(トラブル時)
・機密性の高い荷物
世間がどんなにハイテク化しても荷物を届けるのは生身の人間の役割です。配達の仕事は、ITに追い詰められない仕事ともいえます。
軽運送業とは荷主の求めに応じて仕事をする、コバンザメ商売(中略)自分の努力よりは他人(荷主)の業績に勢いがあるかどうかが、仕事量を決定してしまいます。だからこそ、軽運送でもっとも大切なのは、「将来性(発展性)ある法人客」「拡大主義の企業」を見抜けるように目利きの力を養うことなのです。
ひとりでできないときは外注すればよい
手配師になると車も車庫も不要
軽運送業に向かない人
・借金のある人(ただし自宅のローンは別)
・借金をして開業しようという人
・運転資金が極端に少ない人
・ギャンブルが好きな人
・前職のプライドが捨てられない人
・お客さんに敬語を使うことに抵抗感がある人
売上倍増の究極テクニック
・法人客相手に後払い可能で仕事に応じる
→コスト意識がない担当者は、大した用件でもないのに習慣のよう に仕事を出すようになる
・自分の土地そのものに貸倉庫を設けて、荷物の出元にする
・宅配便で送れるものを大手宅配業者価格より安く設定し、下請け 宅配価格より高く設定すること
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どうでしょうか? 個人的には、ニッチマーケットを見つけるための視点が満載の、ユニークな本だと思います。
というわけで、本日の一冊は、
『実録 軽トラ1台で年収1200万円稼ぐ』
http://tinyurl.com/4gf78
です。これから起業する人には、一読の価値あり、だと思います。
目次
第1章 ”軽運送”は誰でもできる運び屋商売
第2章 ワクワク、ドキドキの運転席
第3章 ローリスク、ローコストな自営業
第4章 その気になったあなたが知りたいこと
第5章 ひとりで始める軽運送ビジネス
第6章 自分に適したやり方で稼ぐ、儲ける
おわりに
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