2004年10月27日

『営業は断られた時から始まる』

http://tinyurl.com/62tu7

本日の一冊は、あのセールスの古典的名著、『私はどうして販売外交に成功したか』と並び称される、有名な一冊です。

参考:『私はどうして販売外交に成功したか』
http://tinyurl.com/5lafn

原書は1953年に書かれており、日本ではダイヤモンド社が『販売は断られた時から始まる』のタイトルで1964年に発行。いったん途絶えたものを、改訂復刻したのが本書『営業は断られた時から始まる』です。

正直、『私はどうして販売外交に成功したか』には及ばないものの、人間に対する洞察やセールスのテクニック、そしてユーモアは、一読の価値があります。

では、具体的にどんな教えが記されているのか、さっそく見て行きましょう。
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 本日の赤ペンチェック ※本文より抜粋
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多くの人びとは売る商品――他の人びとによって必要であり、欲しいと思われている商品――を持っている。しかし顧客によくわかってもらえないあいだは買ってもらえない

もっともよくアピールする方法で顧客に近づくことを考えだせ

人間とは妙なもので、一度ある品物を買ったり、あるいは契約をすると、よい買い物をした、よい契約したと思いたがるものである(中略)こうした人の気持ちに、ときには如才なく、ときには正面から堂々と訴えて、われわれの営業力をますます強化することがたいせつである

セールスマンはだれでも、二つの面を持っている。その一つは、その人の人格、説得力、知識、そして誠実さである。もう一つはその人の評判、信望、名声である。すなわち前者は現実に備えている才能であり、後者は世間の人が抱く考え方によるものである

セールスマンという名に背かない人は、打算的な頭で行動しない。すなわち、相手の顧客に購買力があるかどうかによって、全力を尽くそうか、尽くすまいかと決めてかかるようなことはしない

まだ基礎がかたまらず弱小であったときに、懇切丁寧に扱われ、かゆいところに手の届くサービスを常に受けていれば、やがて事業が大きく発展した暁にも、それをけっして忘れるはずはない。今日の「小さな芽」は明日の「大木」である

どの顧客も小さすぎることはなく、また大きすぎることもない

セールスマンシップにとって、もっとも悪いことは、片意地を張って、ものごとにこだわることである

私は自分の商品のことをすぐに話題に載せて、商談を始めるようなことは絶対にしない。自分の仕事のことは口に出さず、まず見込み客のビジネスについて話を進め、その人の仕事を私の仕事として考えることにしている

あなたは販売するものに、燃えるような熱意を持たなければならない。と同時に、けっして競争相手をけなしてはならない

どんな説明をするにも、それぞれの行なうべき時がある。しかも、その時はセールスマンが自分で選ばねばならない。そして、巧みに選んで、しかもその時を顧客が選んだように思わせねばならない

あえて私が「営業は断られた時に始まる」というのは、最初の「ノー」、二番目、三番目の「ノー」は、いずれも、これをたやすく、さらに詳しい説明を聞きたいという気持ちに変えさせてしまえるからである

「イエス」といった客に「ノー」といわせるな

私には私自身がふだん使っているテクニックを、このセールスマンが使い始めたことがよくわかった。それは、買うかどうかではなく、どちらにするか、ということである

息子よ、私はあなたにセールスマンになってもらいたい。なぜなら、優秀なセールスマンには利己主義者はいないからだ(チャールズ・リップスコンブ)
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ほかにも、

もし、ご満足がいきませんでしたならば、われわれにお話し下さい。
もし、ご満足がいきましたなら、よその人にお話し下さい。

といった、ユーモアあふれる内容が満載です。

というわけで、本日の一冊は、

『営業は断られた時から始まる』
http://tinyurl.com/62tu7

です。営業マンとして洞察力や心理、心構えを磨きたい方には、ぜひおすすめしたい一冊です。

目次
1.十分に準備せよ
2.上手に演出せよ
3.友だちをつくれ
4.小さなカシの実を植えよ
5.顧客の仕事を自分の仕事と思え
6.注文取りに終わるな
7.口実を反論と勘違いするな
8.「冷たい勧誘」を「熱い勧誘」に変えろ
9.競争に打ち勝て
10.惰性を克服せよ
11.潮時を狙え
12.「ノー」という言葉に耳をかすな
13.仕上げが肝心、だがそれだけで終わらすな
14.顧客を喜ばせよ
15.元気を出せ
16.当てはまるかどうか試してみよ
17.ただのセールスマンに終わるな
18.挑戦に応じよ
解説・加藤諦三
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