【資金が欲しい?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844370804
本日の一冊は、かつて某都市銀行で融資審査を担当し、その後ベンチャー企業のファイナンス担当として、創業2年、初年度売上高数千万にもかかわらず4億円の資金を調達したという著者が、社長のための健全経営&借金ノウハウを公開した一冊。
タイトルも装丁もインパクトがいまいち、ということでさほど期待せずに読んだのですが、これが大当たり。
会社を潰さないための貸借対照表の読み方や、中小企業が瞬時に銀行に信用されるための書類作成法、銀行との取引でやってはいけないことなど、実践的な知恵が綴られており、社長・経理は必読の内容です。
今すぐ使えるツールも多く、与信管理の際に重宝する情報源や、著者が使っているという「売掛金の一覧表」、有価証券報告書のフォームを経営管理に応用する方法など、じつに実践的なノウハウが書かれています。
また、お金の使い方についても、「意図する効果を生まないお金の使い方はしない」「節税につられた無駄な支出はやめる」など、手厳しいアドバイスが満載。
いつか会社が成長した時のために、きちんとした経営管理を行いたい、と考えている社長さんは、必読の一冊です。
社長が求めるファイナンスの仕組み作りを知りたい、という経理担当にも、おすすめです。ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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使ったお金がより多くのお金を生まなくなっている状態が、事業の衰退といえるわけです。だからこそ、事業の衰退というものを見極め、衰退する一方の事業にいつまでもしがみつき、それをそのまま何とか維持しようと、お金だけ調達し、時間稼ぎをしてしまうことだけは避けなければなりません
大手から「資金や機械は提供するから、どうか作ってください」と言われるような立場にならねばいけません
税前当期純利益という指標で考えたとき、少なくとも1%前後であれば、撤退ラインにあると考えていい
銀行は、貸したお金がほとんど焦げ付かないことを前提にしています。もちろん実際には焦げ付きが発生しますが、貸し出す時点では万全と思って貸し出しを行っています。だから銀行は、貸し出し審査に極めて慎重に対応することにもなりますし、担保や保証といった保全にもうるさいのです。しかも、「キズが深くならないうちに資金回収しよう」と考えます
銀行員は、会社の個性というものが今ひとつ理解できていません。それなので、業種で会社を把握する癖がついています。業種で把握することが悪いとは言いませんが、理解できないが故に同業他社比較というものに依存しがちです
星の数ほどある会社の中から、キーワードによってあなたの会社を浮き出すには、採用広告の手法を用いてみてください。「日本ではじめて」「日本で唯一」「業界シェアトップ」「先端技術」「創業100年」「成長分野」などのキーワードは、第一印象だけでも惹かれるものです
有価証券報告書のフォームを参考に、あなたの会社の経営管理の押さえどころとして利用すると、必要十分なものになるはずです
一般的にこの自己資本比率は30%程度必要と言われています。さらに、自己資本が150万円だったら、逆算して負債は350万円程度までに収めるのが、標準的な財務のコントロール
現金になりにくい資産に投資することは、徐々に安定性を欠くような財務体質を生みます。したがって、固定資産への投資判断は慎重にしなければなりません。これまでのことからわかることは、大幅な事業拡張は、資本増強で対応するしかないということ
私が与信管理で重宝しているのは、売掛金の一覧表です。毎月作成し、各社のリスクレベルとともに、入金状況を確認していました。これはあなたの会社の判断ですが、与信に不安のあるところは、安易に妥協せず、代引きや先振込で対応すべきです
利益を見ていくときは下の項目、「当期純利益」から「売上総利益」の方に向かって見てみましょう。当期純利益が確保されているところからはじまり、「経常利益」、「営業利益」、そして「売上総利益」と進むに従って、どの段階で余計なコストがかかっているのかを見ていきます。そうすることで、会社の収益体質が見えるようになってきます
経営者の資産情報の開示については、十分注意しなければなりません。場合によって、自身や親族が保有している資産の情報は、周辺を巻き込み自らの首を絞めることにもなります
◆お金が集まる竜巻を発生させる
1.あなたの会社が将来も引き続き業績が伸びるということを印象付ける
2.借り入れをしないように努めること
3.銀行の横並び意識を利用すること
少なくとも日常の資金の出し入れをする銀行は分けるべきです。融
資を受けている銀行に集中させると、何かあったとき即時相殺され
る可能性があります
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『お金を借りる秘訣は、お金を借りない努力を10倍すること』クロスメディア・パブリッシング 中尾光宏・著
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◆目次◆
第1章 借りたお金は、返さなければいけない
第2章 そもそも、銀行付き合いは必要なのか?
第3章 自分の会社が、興味を持たれないことには始まらない
第4章 財務諸表が読めれば、会社のピンチを未然に防げる
第5章 お金を借りないようにすればするほど、お金が集まる
第6章 銀行をうまく使えば御社はもっと伸びる
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