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『2015年までは通貨と株で資産を守れ!』中原圭介・著 Vol.2795


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【この株高は本物?】
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本日の一冊は、アメリカの住宅バブル崩壊を予測したことで有名なカリスマエコノミスト、中原圭介さんによる待望の新刊。

最近の日本株の上昇を受けて、この株高が本物かどうか、迷っている方は多いと思いますが、その悩みに明確な答えをくれるのが、この一冊です。

2010年に出された『経済予測脳で人生が変わる!』は、歴史・哲学の視点が入った興味深い本でしたが、本書でも、今起こりつつある世界の動きを、本質をとらえながら解説。

※参考:『経済予測脳で人生が変わる!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478012059

世界経済を不安定にしている本質は、「不均衡」と「連鎖」であるとして、現在のさまざまな経済問題を、きれいに説明しています。

著者によれば、<累積した不均衡は、いずれ解消に向かう>ものであり、当面、<主要国の「財政再建」が、世界経済を動かす一大テーマとして続く>。

その過程で、株や不動産、金、債券がどうなるか。

われわれは今後、何をウォッチしていけばいいのか。

本書には、これらすべてのヒントが書かれています。

今後の経済の動きをしっかりととらえたい方、投資で稼ぎたい方は、ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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歴史は、「連続性」と「非連続性」によって作り出されていて、「非連続性」が生じた時点(=出来事)が、「歴史の転換点」

2011~2012年と、それ以降の2015年頃までの経済は、明らかに「連続性」が支配すると考えられます。主要国の「財政再建」が、世界経済を動かす一大テーマとして続くからです

「マネー経済と実体経済との不均衡」は、世界経済を不安定にしている最大の要因

いくらインフレを抑制しようとしても、国際資本の移動が自由であるグローバル経済体制の下では、先進国の金融緩和でジャブジャブになったお金が投資資金として高成長の新興国に流入してきてしまいます。それが、新興国のインフレに拍車をかけているという皮肉な結果を招いているのです

実体経済とマネー経済の不均衡は、リーマンショックで幾分縮小しましたが、米国の大規模かつ長期的な金融緩和により、リーマンショック前の水準に戻ってしまいました。このことは、リーマンショック級の危機が、2015年ごろまでにもう一度起こる可能性を示しています

PIIGS諸国が財政再建に取り組み、一斉に輸入を減らすようになれば、ドイツやフランスなどの輸出も間違いなく減少していきます

もしサルコジ大統領が敗北すれば、EU首脳会議で合意に至ったスキームを強力に推進しようとするリーダーがいなくなってしまう(中略)仮に極右のルペン氏が当選した場合は、EUやユーロ圏にとって最大の危機を迎えることになりそうです。ルペン氏はグローバル経済がフランスの成長に歯止めをかけたとして、ユーロ圏からの脱退を主張しています

雇用でもう一つ心配されるのが、若年層の失業率が高水準にあることです

健全なインフレは「労働者の賃金上昇→消費の拡大→物価の上昇」というプロセスで起こります

最近、バフェット氏がダラー・ジェネラルに投資していることが話題となりました

2012~2013年にかけて、歴史的な円高が終わり円安基調へと転じたとき、日本株は輸出企業を中心に輝きを増していく可能性が高いと言えるでしょう。なかでも海外売上比率が高い企業ほど、業績が上振れすることが予想されます

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『2015年までは通貨と株で資産を守れ!』中原圭介・著 フォレスト出版
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◆目次◆

第1章 世界経済はどうなる?
第2章 欧州経済はどうなる?
第3章 米国経済はどうなる?
第4章 新興国経済はどうなる?
第5章 2015年までの資産運用

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