2011年12月12日
【祝・2700号】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822248526
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本日の一冊は、糸井重里さんの発案で日本語訳された、一風変わったマーケティング書。
音楽ファン以外には、あまりなじみがないにもかかわらず、何と年間5000万ドル稼ぐという、驚異的なヒッピーバンド、グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ、というコンセプトの本です。
ちなみに本書を紹介するにあたって、創業メンバーで音楽好きのM長君に聞いてみましたが、「何でよりによってグレイトフル・デッドなの?」という反応。
やはりマイナーなのは、間違いないようです。
しかし、そんなマイナーバンドが40年以上前から存続し、かつ斬新なビジネスモデルで莫大な収益を上げているという。
それも、あの天才コピーライターにして、「ほぼ日」も成功させた糸井重里さんが絶賛している。
これは、食指が動かぬはずがありません。
読んでみると、確かに、40年以上前から「フリーミアム」を実践していたり、レコードを売るためにライブをやるのではなく、ライブ自体を商品にしたりと、斬新な視点が目立ちます。
しかしながら、本書の本当の価値は、フリーにすることでリーチを増やす、No.1になるために新しいカテゴリーを創る、仲間意識を高めるためにネーミングにこだわる、顧客リストを整備するといった、マーケティングの基本をきっちり押さえているところにあります。
今年のキーワードは「絆」でしたが、本書には、この「絆」を生かしてどうビジネスを展開するか、その指針が示されています。
コラムとして、アメリカのベンチャー企業の事例なども掲載されているので、ビジネスモデルやマーケティングを学ぶには、いい内容だと思います。
ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「大衆操作的」ではないマーケティングもあるんです。むしろ、大衆のほうが、自らマーケットを創っていくようなマーケティングもあるんです(糸井重里)
ライバルのバンドと一線を画すようなサービスをファンへ提供するために、ほかでは絶対にやらないようなことに取り組んだ。例えば、ライブにきたファンに自由に録音させ、手作りのテープをファン同士が交換することを許した。これは、基本的なサービスを無料で提供する「フリーミアム」の先駆けだった
グレイトフル・デッドは、よそとは正反対のことをやる「コントラリアン・マーケティング」の、壮大なケーススタディなのだ
グレイトフル・デッドは、「製品」を革新することよりも、「ビジネスモデル」を革新することのほうが、ずっと重要なのだと教えてくれる
ロックバンドとレコード会社、その他いろんな取り巻きにとって収入の源になるアルバムの販売を促進するためにライブをするのが基本的な「ビジネスモデル」だった。だが、グレイトフル・デッドは、このモデルを覆した。ほかのバンドのようにアルバムを販売することではなく、ライブから収入を得ることに全力を注いだのである。また、そうすることで、ほかのバンドとはまったく異なる「ファン体験」を作り上げた
忘れられない名前をつけよう
親が忌み嫌い、あまりクールではない同級生や職場の同僚が嘲笑する名前には、内輪にしか通じないジョークのようなところがある。だから、かえって仲間意識が生まれた
「サーベイ・モンキー(世論調査+猿)」は興味をそそられる会社名だ
新しいカテゴリーを作ってしまおう
他人とは異なる自分でいたい人を狙え
1984年には、いい音質で録音できるようミキシング・コンソールの背後に専用スペースを設け、特別なチケットがないと入場できないようにした
コンテンツを無料にすることで「リーチ」を増やそう
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『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』デイヴィッド・ミーアマン・スコット、ブライアン・ハリガン・著 日経BP社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822248526
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◆目次◆
Chapter1 ユニークなビジネスモデルをつくろう
Chapter2 忘れられない名前をつけよう
Chapter3 バラエティに富んだチームを作ろう
Chapter4 ありのままの自分でいよう
Chapter5 「実験」を繰り返す
Chapter6 新しい技術を取り入れよう
Chapter7 新しいカテゴリーを作ってしまおう
Chapter8 変わり者でいいじゃないか
Chapter9 ファンを「冒険の旅」に連れ出そう
Chapter10 最前列の席はファンにあげよう
Chapter11 ファンを増やそう
Chapter12 中間業者を排除しよう
Chapter13 コンテンツを無料で提供しよう
Chapter14 広まりやすくしよう
Chapter15 フリーから有料のプレミアムへアップグレードしてもらおう
Chapter16 ブランドの管理をゆるくしよう
Chapter17 起業家と手を組もう
Chapter18 社会に恩返しをしよう
Chapter19 自分が本当に好きなことをやろう
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2011年12月11日
【これからの不動産投資】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761268050
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「インフレが起きていちばん損をするのがサラリーマン」。
これは、本日ご紹介する本の中の一節ですが、奇しくも先日、土井は、起業セミナーの際に、これとまったく同じことを言って、参加者に起業を促していました。
なぜなら、これからの日本にはインフレと増税のダブルパンチがやってくる可能性があるからです。
仮にインフレが起こらなくても、果たして老後に年金が出るかどうか。
不安だらけのサラリーマンが、いま一番注目しているのが、ワンルームマンション投資です。
本日ご紹介する一冊は、このワンルームマンション投資のなかでも、「中古」「東京23区」に的を絞った内容。
現在、4000名を超えるオーナーから計1万戸の管理を任されているという著者が、データを元にこれからの不動産投資を語った、興味深い一冊です。
冒頭で、いかに中古ワンルームが有利な投資なのかを説いた上で、業者が言わない本当の利回りを計算する方法を指南、さらにマンション経営の3大リスクである「家賃下落」「空室」「修繕積立金上昇」にどう対応するか、その具体的なところが書かれています。
物件の見方や返済シミュレーション、東京都の今後の人口の予測、留学生30万人計画、大学の都心回帰の動きなど、都心に不動産を買う予定の人は、知っておきたいさまざまな事柄が書かれています。
もちろん、かつてバブル時代にそうだったように、ワンルームマンションには価格下落のリスクや、家賃下落のリスクなど、リスクがあるのですが、これからの資産運用の選択肢の1つとして、押さえておきたい話だとは思います。
ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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2009年に厚生労働省は衝撃的な発表をしました。約144兆円ある厚生年金の積立金が、2031年に枯渇するとの試算を出したのです
インフレが起きていちばん損をするのがサラリーマンです。物価が急に上がったからといって、給料はすぐには上がりません。しかもインフレが進めば進むほど、あなたがお金を引き出さなくても、あなたの預金はどんどん目減りしていくことになります。逆に考えれば、借金をしている日本にとっては喜ばしいことなのです
不動産が強いのは実需があるからです。人間が生きていくなかで欠かすことのできない衣・食・住のうち、唯一資産性があるものが「住」である不動産です
日本一空室リスクの少ない場所、それが『東京23区』
築年数の新しい物件(築浅物件)の価格は1200万円から1600万円程度です。首都圏の新築ワンルームマンションの平均価格が2343万円(東京カンテイ調べ)ですから、いかに中古物件の価格が手頃なのかおわかりいただけると思います
通常の利回りの計算には、マンション経営のランニングコストがすべて含まれているわけではありません。毎年かかる固定資産税や都市計画税などの税金や、エアコンや給湯器といった設備の修繕費用、そして入居者退去後のリフォーム費用などのコストは含まれていないので、臨時の出費についても調べておく必要があります
◆マンション経営の将来の収益に影響を与える3大リスク
1.家賃下落リスク 2.空室リスク 3.修繕積立金上昇リスク
家賃はマンション立地の利便性と部屋自体の魅力によって決まります
バスとトイレが別の物件は入居者の人気が高く、そのぶん家賃も高く設定できます
留学生30万人計画で9万人の需要が生まれる
地方に展開していた大学の都心回帰も目立っています
ローンの少ないマンションが2戸と、借金で購入したマンション1戸を組み合わせる形を、私は「レバレッジの黄金律」と呼んでいます。この形がリスクを抑えながら、マンションを増やしていくことのできる理想的な形です
金利上昇リスクに負けない安全な借入割合は40%
東京都には津波のハザードマップは存在しません。理由は、東京湾は三浦半島と房総半島に挟まれていて入り口が狭いため、津波の水が東京湾の中まで入ってこないというのが専門家の見解です。津波よりもむしろ液状化や地盤沈下のリスクの方が心配なのです
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『中古ワンルームは「東京23区」を買いなさい!』重吉勉・著 かんき出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761268050
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◆目次◆
プロローグ サラリーマンを救う東京・中古・ワンルーム
第1章 マンション経営のリスクも数値化すれば怖くない
第2章 マンションを効率的に増やす《レバレッジの黄金率》
第3章 東日本大震災でわかった地震に強い物件選び
第4章 あなたの家族を将来リスクから守る
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2011年12月10日
【「人生後半」の生き方論】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4591126579
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本日の一冊は、東大卒業後、リクルートに入社し、30代前半で営業本部長、40歳で退職して、47歳で東京都初の民間人校長となった著者が、長寿時代の人生設計を説いた一冊。
『坂の上の坂』というタイトルは、もちろんあの司馬遼太郎のベストセラー『坂の上の雲』をもじったものですが、いわく『坂の上の雲』世代は、<「雲」を眺めたまま走り続けていたら、余計なことを考える必要もなく、あっさりと死を迎えることができた>。
しかし、長寿時代を生きる私たちにとって、<待ち構えているのは、実は「雲」ではなく、次の新たなる「坂」なのではないか>というのが著者の主張です。
確かに、かつて人生の大半を占めていた「会社」というモデルは、既に人生を保証してくれるものではなく、お金においても、人間関係においても、定年後の占める比率が高くなっています。
本書は、現在55歳の著者が、そんな「人生後半戦」の生き方論を述べた一冊。
著者が実際に体験したこと、見聞きしたことを中心に書かれているため、話が具体的で、思わず行動したくなります。
・家のリビングから、テレビを追放する
・組織内自営業者になる
・外国人にも理解できるよう、履歴書を書いてみる
・自分で本を出し、講演できるスキルを身につける
・愛情ある投資をする
・お金をもらわない仕事も投資のうちと考える
・いざというときの“疎開先”を見つけておく
などなど、人生後半に備えて、やっておきたい内容が満載。
先日ご紹介した『プロフェッショナルサラリーマン』が現役世代のための処世の書としたら、こちらは人生後半のビジネスマンのためのバイブル。
※参考:『プロフェッショナルサラリーマン』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833419866
藤原さんの生き方に賛同する、しないは立場次第でしょうが、少なくとも、読めばいい刺激が得られると思います。
ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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日露戦争を戦った約百年前、「坂の上の雲」世代の平均寿命は、今の半分だった
待ち構えているのは、実は「雲」ではなく、次の新たなる「坂」なのではないか
「人生はひと山だ」という先入観は、これからを生きる「坂の上の坂」世代を不幸にします。なぜなら、仕事を「ひと山」超えても、その先の時間はまだまだ長い。慣性だけで余生を生きるのは無理があります
無謀なことをやろうとするほど、人は応援してくれる
大きなリターンを得たい、という人は、大きなリスクに挑んでおいたほうがいい
とりわけアッパーミドルクラスの人々の間では、こういう考え方が主流でした。「リビングにテレビがあるのは、会話を楽しむ教養がない人たちがすること」
人が幸せになるためには、自分自身で「何が幸福なのか」を定義しなければならない。それが成熟社会の姿なのです
「上手く生きよう」とすることをやめること。世間的に無難な「事なかれ主義」を放棄して、むしろ「事あれ主義」に転じることです
自分なりの「幸福論」を自分自身で編集しつづけている人は、すでに幸せになっています
霧が晴れるのを信じていつまでも待ち続けている人より、アプローチの数は多くてもさっさとホール数をこなしていく人のほうが勝つのが成熟社会
どうしても求めたいという「経済的ではない価値」を、自分なりに具体的にリストアップしてみる
組織内で自営業者のような存在になるためには、特化したスキルセットを持っていればいい
いくらとんでもない実績を残してスーパーサラリーマンになれたとしても、会社はあなたのことを記憶しない
私は普段から、世の中を幸せに生きていくコツは、「そうですか、ちょっとやってみますか」という思考を持った人と付き合うことだと考えています
「資本を投じる」のではなく、「気持ちをこめる」
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『坂の上の坂 55歳までにやっておきたい55のこと』藤原和博・著 ポプラ社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4591126579
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◆目次◆
新版へのまえがき
はじめに 『坂の上の雲』から「坂の上の坂」へ
序章 人生のエネルギーカーブに気をつけよ
第一章 世の中を信じる
第二章 幸せは自分の中にある
第三章 ”いい子”は、もうやめる
第四章 会社を利用し尽くす
第五章 消費の作法
第六章 コミュニティをシフトする
第七章 パートナーと向き合う
第八章 死とお金を考える
第九章 本当に必要な備えをする
おわりに 「坂の上の坂」世代の大事な役割、孫育て
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2011年12月9日
【今、稼ぐ社長の必須スキル】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844371371
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今から約10年前、Robin Williamsの『ノンデザイナーズ・デザインブック』という本が、ベストセラーになりました。
※参考:『ノンデザイナーズ・デザインブック』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4839928401/
ウェブの黎明期、HTMLができるというだけでウェブデザイナーとなった若者たちが、デザインの基礎を学ぶためにむさぼり読んだ本です。
かつて、デザインを学ぶべきは、プログラマーあるいはデザイナーだったわけですが、今、デザインを学ぶべきは、経営者です。
アップルの創業者、スティーブ・ジョブズの成功例からもわかるように、現在、デザインは明らかに競争優位性を生み出す、重要なファクターとなっているからです。
では、経営者が学ぶべきデザインとは何か?
もちろんそれは、「儲かる」デザインです。
本日ご紹介する一冊は、たった一人、6畳の自宅で起業し、4年間で売上を10倍にしたという、デザイン会社アドアチーブの代表取締役、中野由仁さんによる、経営者のためのデザイン本。※発売は、12月13日以降です。
中野さんは、売上や、従業員のモチベーションを上げる効果がデザインにあることを訴求し、財務省や法務省、フジテレビ、京都大学、NECビッグローブなど大手企業を含む約4000社と取引を行う、「儲かる」デザインのプロフェッショナルです。
中小企業経営者が知るべき、最低限の知識に絞り込んでいるため、おそらくプロのデザイナーからは総スカン。
しかしながら、経営者が最初にデザインを学ぶなら、これほどわかりやすくて実用的な本も珍しいと思います。
誰でもデザインができるようになる「4つのルール」や、色・フォントの選び方、著作権の基礎やデザイン料の相場、さらにはロゴマークや社章、ユニフォーム、名刺、オフィスのデザインまで、社長が知っておくべき基礎の基礎が、「さわりだけ」しっかり網羅されています。
また、本書には、読者が著作権フリー、無料で手に入れられる、名刺のデザインテンプレートが特典としてついています。(ダウンロードできるURLの案内が載っています)
この機会に、名刺デザインを変えたいと思う経営者にとっては、かなりお値打ちな情報ですね。
なるべく安くデザイン志向の会社にしたい中小企業経営者、個人事業主に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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会社概要のデザインさえ高めれば、売上は上がるのでしょうか?
答えは、「YES」です
◆誰でもデザインできる4つのルール
「グループ化」
「配置」
「一貫性」
「コントラスト」
一貫性のルールを用いる場合、フォントや文字サイズ、色などで一貫性を表わすことができます
コントラストには、情報の構造を分けるという効力もあります
いつもエネルギッシュな会社と印象付けたいのであれば、赤色を使えばいいですし、愉快で陽気なお店を演出したければ、黄色を使えばいいのです
重厚で伝統的な印象を持ってもらうことを目的にしたデザインの場合、茶色を使えば十分に目的を果たすことは可能です。しかし、見方を変えれば、古臭いという印象も出てしまいます
ポップ書体の持つ印象は、「元気な」「子供っぽい」「安っぽい」
できるだけ同じフォントを使い、強弱は、サイズと太さでつけるようにすると、まとまりのあるデザインになります
実は、黄金比以上に、日本人が好む比率が存在します。『デザインのための数学』という本で紹介されているのですが、日本人250人を対象にアンケートを取った結果、まず1位が白銀比19.3%、2位が正方形17.7%、3位が黄金比15.0%となっています
◆デザインを取り込む順序
第1ステージ リーダーに触れるもの → リーダーの外見
第2ステージ 社員の手に触れるもの → 名刺・レターヘッド等のステーショナリー
第3ステージ 社員のまわりのもの → オフィス空間・ウェブサイト
第4ステージ 社外に広がっていくもの → ノベルティ、商品等
単色でも表現できるロゴマークのパターンも用意してもらう
名刺がカッコイイと積極的に名刺交換をする
複数の連絡方法を掲載すれば、お問い合わせが増える
お客様の未来を見せてあげれば、購入してくれる
社章を階級別にして、営業成績を上げる
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『会社と仕事を変えるデザインのしかけ』中野由仁・著 クロスメディア・パブリッシング
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844371371
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◆目次◆
1章 デザイナーではなくても知っておきたいデザインの基本
2章 失敗しないデザインの外注方法
3章 まずは身近なもののデザインを変える
4章 ブランディングするならまずはここから→ロゴマーク
5章 第一印象を良くするデザイン→名刺
6章 新規開拓営業の打率を上げる→会社案内
7章 ここがダサいと仕事にならないこともある→ホームページ
8章 社員のモチベーションを上げる→社章
9章 人は見た目で判断します→ユニフォーム
10章 商品、サービス、会社の顔です→看板
11章 仕事環境をデザインする→オフィス
12章 これからのデザインとの付き合い方
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2011年12月8日
【神田昌典の最高傑作】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478017328
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本日ご紹介する一冊は、カリスママーケターとして一世を風靡した、神田昌典さんの処女作。
もともとは、1998年に書かれた本ですが、今回、事例をアップデートし、さらにインターネット時代に対応すべく、神田昌典氏によるコラムを各章末に設けています。
神田昌典さんといえば、通称「ピンク本」こと『あなたの会社が90日で儲かる!』が有名ですが、すべての著作を読んだ土井から言わせていただくと、最高傑作はこの『小予算で優良顧客をつかむ方法』。
※参考:『あなたの会社が90日で儲かる!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894510928/
なぜなら本書には、まだ駆け出しのコンサルタントだった著者の熱い思いと、誠意が詰まっているからです。
メディア本位の大手広告代理店のやり方に異議を唱え、中小企業でも活用できる新たなマーケティング手法を広めようとした著者が、めいっぱい事例を盛り込み、当時革新的だった、ダイレクト・レスポンス・マーケティングを説いています。
今回改めて読んでみたところ、やはり示唆に富む内容が多く、改めて本書のすごさを感じました。
著者が最後のコラムで書いているように、マーケティングとは、「夢を現実化する武器」であり、あなたが「まわりで起こっている社会的な問題を解決したいと、ほんの僅かでも感じているなら」、習得すべき技なのです。
これからマーケティングを学ぶ人には、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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商品を売り込む前に顧客サービスを提供する
商品の選択基準を教えてあげる広告には、寄ってくる
ガソリンスタンドで、エンジンオイルをすすめる際、「オイルの点検をしていいですか」だと、返事の多くは、「結構です」だった。ところが、次の言葉に変えてみたところ、ほとんどの人がボンネットをあけてくれるという。「エンジンオイルが安全なレベルにあるか、チェックしてもよろしいですか」
年末から年初には、通信教育講座のテレビCMが突然、大量に流れ出す。通常の会社は元日の広告は避けるのに、なぜ通信教育会社は逆に積極的になるのかといえば、年初は目標を立てる人が多いために、「今年こそ、勉強しよう」と広告の反応が非常に高くなるからである
物語に共感すれば、機能を説明しなくても、顧客は「自分のための商品」がここにあると感じる
お客が価格のことしか聞かないのは、あなたが価格以外の商品判断基準をお客に伝えていないから
広告の目的は、見込客のリストを集めるだけ。こう割り切ると、何も大きな広告スペースはいらない
無人で対応する方法があれば、お客の警戒心を弱めることができる
お客の立場に立った情報の量が、お客を動かす
あなたの商品をすでに使っている人の感想を、パンフレットの中や、そのほかの資料で紹介する。すると、まったく無名の会社であっても、あなたの会社には、すでに多くのお客がいるという実績を示すことになり、新規顧客の不安感を軽減させるのだ
子どもが大きくなって、洋服が合わなくなるように、ビジネスが発展する過程でも、システムはどんどん変更が必要になる。ならば、データベースで管理する既存客が増えて、そして利益も上がってきたところで、専門家に頼んで、統合的な業務ソフトをつくってもらったほうが安上がりだ。この流れ作業がいいところは、営業を個人のパフォーマンスではなく、会社全体のチームワークで行なえることである
ポイントは、相手から手を挙げさせることである。そして手を挙げた優良見込客に、最大の営業フォローする
まわりで起こっている社会的な問題を解決したいと、ほんの僅かでも感じているなら、あなたには優れたマーケターとしての素質がある。いや、誰もが優れたマーケターにならなければならない(中略)マーケティングとは、夢を現実化する武器なのである
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『新版 小予算で優良顧客をつかむ方法』神田昌典・著 ダイヤモンド社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478017328
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◆目次◆
新版へのまえがき
はじめに
第一章 お客が来なけりゃ、会社は潰れる
第二章 なぜあなたは、お客をつかむことができないのか
第三章 ナマケモノのための顧客獲得法が生まれるまで
第四章 マーケティング常識11のウソ
第五章 小予算で優良顧客をつかむ方法
第六章 あなたの会社で、どのように使えばいいのか
付録 広告反応のメカニズム
おわりに
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2011年12月7日
【起業!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484111179
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アメリカのベンチャーキャピタリストのほぼ7人に1人、フォーチュン500企業の5分の1を輩出しているという、ハーバード・ビジネススクール(HBS)。
本日の一冊は、そのハーバード流の起業家精神が学べる、じつに興味深い一冊です。
忙しい女性富裕層の心を捉え、高級小売店の起業で成功したマーラ、インターネット関連企業を2社立ち上げ、売却したクリス、人材ビジネスで成功したマーク。
HBSを卒業した3人の経験をたどり、そこから導き出された「成功するための10のルール」を解説した、他に例のないスタイルの書籍です。
目次を見るとわかるように、卒業から10年の軌跡を追っており、その間に彼らが体験した成功や困難、挫折などを追体験することができます。
起業したいけれども、どんなものか想像できない、という方、また具体的にどうすればいいか学びたい方に、おすすめの一冊です。
キャッシュの話やセールス、リーダーシップの話、選ぶべきビジネスの話まで、起業で成功するための勘所がビシッ、ビシッと押さえられており、起業経験者としては、頷ける内容です。
読み物としても楽しめるので、これから起業する方は、ぜひ一読をおすすめします。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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初めてのベンチャーはたいてい失敗する
ほとんどのベンチャー企業は、地味で変動の乏しい業界で誕生する
上司はマークの営業成績と彼の取り分を計算した表を見ると、心底ショックを受けた様子で、「これは無理だ」と言った。「これでは社長の報酬よりも多くなってしまう。君は新入社員だ。無理だね」マークは猛烈に抗議したが、上司は3分の1をやるという約束を覚えていないと言い出した。口約束を信じた自分が甘かったと、マークは悔やんだ
「私自身は従業員の生活の糧を奪う立場に立てるだろうか」とマーラは書いている。いつか自分が企業のシニアマネジャーになったら、人を雇うことに責任を持ち、従業員に自分が守れない約束はしまいと誓った。「お粗末な経営のツケを組織の末端が払わされるのはフェアだとは思えない」
歴史的にHBSの学生の多くは「ENTJ」と診断される。外向的(extroverted)で直感的(intuitive)かつ分析的(thinking)で価値判断的(judging)ということだ
「起業家になるということは、営業マンになるということだ。君たちはひたすら売り込み続けなくてはいけない。まだ自分の会社が存在しないときから自分を投資家に売り込み、未来の社員や顧客に会社の理念を売り込む。まだちっぽけで資金繰りも不安定な会社をサプライヤーに売り込む。『自分は成功する』という確信を他人に売り込むのだ」(シャウ教授)
失業者は有職者よりも起業する可能性が2倍高い
起業家として成功したいなら、大学に進学したほうがいい。大卒者が立ち上げたベンチャー企業は、高卒者が立ち上げた企業よりも売り上げが25%大きい。また大学院修了者が立ち上げた会社のほうが、4年生大学卒業者が立ち上げた会社よりも業績が40%高い
苦痛を取り除くビジネス(ペインビジネス)は重大な問題を解決するものであり、人はそのためにカネを払うことをほとんど躊躇しない。これに対して楽しみを増やすビジネス(プレジャービジネス)はそれほど差し迫った問題を解決するわけではない。素晴らしいときもあるが、成功率は低くなる
「人と出会う最高の手段は情熱だ」(マーク・セネデラ)
「教えるのが上手な人からコツを学べる仕事を選べ」と、ある創業者は言った。「それから報酬は優先順位の最後にすることだ」
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『ハーバードビジネススクールが教えてくれたこと、教えてくれなかったこと』ビル・マーフィー・ジュニア・著 阪急コミュニケーションズ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484111179
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◆目次◆
HBS入学まで─生い立ち
卒業まで─ハーバード
1年目―就職
2年目―挑戦
3~4年目―激震
5年目―復活
6年目―飛躍
7年目―変化
8年目―転機
9~10年目―新たなステージ
次の10年へ―危機を乗り越えて
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2011年12月6日
【ノーベル経済学者も絶賛の教科書】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478013241
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人が「ずるい」という言葉を使う時は、決まって自分が払ったよりも少ない労力で相手が何かを手に入れた場合。
先生から事前に試験問題を教えてもらったり、試験なしでコネ入社したり、みんなが歩いて登っている坂を、ロープウェイで登ったり、といった場合、間違いなく「ずるい」と言われるはずです。
本日の一冊は、これまでに読んだ経済学の教科書のなかで、もっとも「ずるい」一冊。
何と、イラストとセリフ、簡単な説明を読むだけで、ミクロ経済学の主要トピックが全部理解できてしまうという、すごい本なのです。
土井が学生の頃は、マクロ経済学、ミクロ経済学の教科書は、あわせて1000ページぐらいのボリュームがあったと思いますが、本書はたったの200ページ強。
おまけに、文章量も少なく、ユーモアも織り込まれているのです。
有名な経済学の教科書を書いている、グレゴリー・マンキューも絶賛したという出来栄えで、かつて経済学の勉強で挫折した人も、これなら読み切れるとビジネスマンのなかには、経済学といらっしゃいますが、ミクロ経済学は、実際のビジネスで役立つ知恵が満載の実学。
これまで勉強していなかったという方は、ぜひこの機会に挑戦してみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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経済学の大前提というのは、この世のあらゆる人は「最適化する個人」なんだ、ということ
ミクロ経済学の大きな問題とは:個人にとっての最適化の結果が、集団全体にとってもよい結果になるのはどんな場合?
ときには、みんなが自分の得だけを考えると、全員がひどい目にあう。渋滞なんかがいい例だ
最高の奇跡は、利潤を最大化したい売り手同士の競争によって、消費者にとっての価格が下がるということだろう
意思決定をサンクコストで決めても意味ないな
インフレがなくても、ほとんどの人は「後で」よりは「いま」を選ぶ。(中略)つまり、今日のお金は明日のお金より価値が高いんだ!
公平な賭けの期待値はゼロだ。(中略)対して、不公平な賭けは、ゼロ以下の期待値を持つ
不公平な賭けの好例はルーレットだ。平均すると必ず損をする
「大数の法則」によれば、ルーレットみたいなゲームを何度もやると、平均は期待値に近くなりがちなんだ!
◆「逆選択」の例
ポンコツをつかまされるのが怖いから、買い手は中古車に支払う金額を下げる……
……でも値段を下げると、掘り出し物の所有者は市場から逃げてしまい……
……するとそれで、買い手がポンコツをつかまされる確率はもっと高くなる!
◆ケーキ切り分け問題
相手についていろいろ知っているなら、切る側が得だ
相手のことをあまり知らなければ、選ぶ側にまわったほうがいい。
特に相手もこちらのことを知らない場合は!
囚人たちが話しあって合意できれば、コースの定理は囚人のジレンマを解決できる
弾性値の低い方が税負担の比率も多くなる
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『この世で一番おもしろいミクロ経済学』ヨラム・バウマン・著 グレディ・クライン・絵 ダイヤモンド社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478013241
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◆目次◆
PART1 個人の最適化戦略
chapter1 はじめに
chapter2 ディシジョンツリー
chapter3 時間
chapter4 リスク
chapter5 個から多へ
PART2 相互関係における最適化戦略
chapter6 ケーキを切り分ける
chapter7 パレート効率性
chapter8 同時手番ゲーム
chapter9 オークション
chapter10 多からもっと多へ
PART3 市場における最適化戦略
chapter11 需要と供給
chapter12 税金
chapter13 限界効用
chapter14 弾力性
chapter15 経済学で世界を見渡すと
chapter16 まとめ
Glossary 用語集
訳者解説 山形浩生
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2011年12月5日
【「実現」にフォーカスしたアイデア本】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862761178
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本日の一冊は、ゴールドマン・サックス、ハーバード・ビジネススクールを経て、世界的なクリエイター向けプラットフォーム「ベハンス・ネットワーク」を創った著者が、アイデアの実行面だけにフォーカスしてまとめた一冊。
著者は、クリエイティブチームの実行面だけを専門に研究するウェブ上のシンクタンク「99%会議」を主宰しており、本書では、そのノウハウが活かされています。
本書によると、作品を生み出し続けるクリエイターに共通することは、以下の3つ。
1.物事をきちんと整理し、次々と片づける
2.仲間を引き込み、コミュニティの力を利用する
3.プロジェクトを率いる戦略がある
意外なことに、ここには「アイデア」の「ア」の字もないのです。
著者の言う通り、<ほとんどの人たちは「次のビッグアイデア」を探すことばかりに力を注ぎますが、実際には、アイデア実現力を養う方がためになる>。
<産業を進歩させるアイデアは、とてつもなく斬新なひらめきから生まれるものではなく、むしろ熟練した管理努力のたまもの>なのです。
本書では、われわれがなぜアイデアを思いつくのに、それを実行できないのか、その理由が書かれています。
ビジネスにおいて大事なのは、保有能力よりも発揮能力。
それは、きっと、クリエイティブの世界でも一緒だと思います。
アイデアを思いついては捨てている、残念なクリエイターを卒業するために、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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みなさんがどんな業界にいるにしろ、その仕事はより流動的でデジタルで柔軟なものになっていく
枠組みがなければ、アイデアを積み上げることはできません。枠組みがあることで、私たちはアイデアを取り込み、自分が(自分以外の人たちも)取り組みやすいようにお膳立てできるようになる
ノートをとることばかりに集中すると、生産的な環境づくりに欠かせない、行動に重きを置いた姿勢がおろそかになる
アクション・ステップ(やるべきこと)、レファレンス(参考資料)、バックバーナー(後回しにすること)です。人生のあらゆるプロジェクトは、この3つの要素に落とし込めます
だれの責任かわからなければ、アクション・ステップは実行されない。それぞれのアクション・ステップに、だれか1人が責任を持たなければなりません
バックバーナーを見直す習慣をつける
メールは生産性を台無しにします。なぜならやるべきことがレファレンスにまぎれてしまうからです。とるべきアクション・ステップはたくさんのメールの中にまぎれ、そのうち他のメールと一緒にどこかにいってしまいます。ですから、アクション・ステップは、独自の空間(またはシステム)を持たなければなりません
レファレンスはできるだけ捨てましょう。配布資料やノートを後で使うことはほとんどありません。保存すべきレファレンスはプロジェクトごとにファイルするか、時系列に保存しましょう
アクション・ステップが積み上がり、進行中の他のプロジェクトにも時間を割く必要が高まるにつれて、蜜月はすぐに終わります。アイデアの実行に伴う責任と仕事量が現実にせまると、次第に興味が薄れていくのです
すぐに試作品を作るIDEOの手法は、アイデア実現への最大の障壁を取り除く、賢い戦略の1つ
創造性にあふれるクリエイターは、可能性の領域がはっきりと定義され、ある程度制約がある方が、より集中し行動しやすくなります
やり続けることは、とりわけクリエイティブの世界では一番の差別化
狭くて閉ざされた空間では集中力が高まり、天井の高い開放的な空間では大まかな思考が促されます
クリエイティブなプロジェクトを率いるときには、自分とチーム全員のやる気を持続させ長期間飽きさせないような遊びの要素を取り入れましょう
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『アイデアの99%』スコット・ベルスキ・著 英治出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862761178
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◆目次◆
序章 アイデアを形にできないのはなぜだろう
第1章 整理力
第2章 仲間力
第3章 統率力
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2011年12月4日
【佐々木常夫さんの最新作】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4872905393
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本日の一冊は、35万部突破のベストセラー『働く君に贈る25の言葉』の著者、佐々木常夫さんによる注目の新刊。
※参考:『働く君に贈る25の言葉』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4872905008
同期トップで東レの取締役に就任し、東レ3代の社長に仕えた著者が、リーダーシップを語る、興味深い一冊です。
自身の経験と、東レ時代の先輩たちの教え、さらには、土光敏夫やルイス・ガースナー、小倉昌男、武田國男といった名経営者のエピソード・教訓を引きながら、リーダーシップの本質に迫っていきます。
全部で200ページに満たない薄い本ですが、実際にやった人でなければ出てこない、現場感のある言葉が多いのが特長。
なかでも、著者の尊敬する先輩であり、「蝶理」の再建社長も務めた田中健一氏の「リーダーのための30章」の抜粋は、熱い内容で、読み応えがありました。
「事を起こせば、必ず摩擦はある」
「できない理由をさがそうとするな。いますぐは難しくても『やる
ための理由』を掲げて努力せよ」
名経営者たちの言葉が、迷えるリーダーたちに、勇気と自信を与えてくれます。
いわば「リーダーのための自己啓発書」です。
経営者・マネジャーは、ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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本来、リーダーシップの有無は、権力の有無とは無関係であり、私たち一人ひとりが、その“持ち場”において発揮するもの
リーダーシップは他者に求めるものではない。「リーダー不在」を“他人事”として語ることはできないのだ。むしろ、自らに問いかけなければならない。自分は、リーダーたりえているか、と
リーダーとは「リードする人」、すなわち「人々を率い、導く人」である。ただし、力づくで率いるのではない。あくまでも人々が自主的に、喜んでその人に付き従おうとしなければ本物ではない
「恐怖」はできるだけ使ってはならないが、これがなければリーダーの仕事ができないのは否定しようのない現実である。しかし、この「武器」は諸刃の剣である。これに頼りすぎると、リーダーはその本来の力を失ってしまうからだ
リーダーとは、「志」に従う者である
「暮らしは低く、思いは高く」(“Plain living, High thinking”)土光さんが手帳にかきとめていた、イギリスの詩人ワーズワースの詩の一節である ※土光さんとは、土光敏夫氏のこと
上を見て生きろ。下を見て暮らせ
ビジネスとは、決して科学の実験室で起きている現象ではない。人生と同じで、セオリーではおさまりきらない活力あふれたものなのだ
信頼を求めるな。それは、自らつくり出すものだ
「事を起こせば、必ず摩擦はある。雑音も出る。しかし、ザワザワ批判している人は事情も知らぬまま断片的な事象で無責任なコメントをしている場合が多い。うまく行ったら拍手喝采するのもこの連中。そういう外野に右顧左眄せず、確信のある事は断固やれ。そして必ず自分が火の粉をかぶれ」
(「蝶理」の再建社長を務めた田中健一氏の言葉)
相手を変えようとするな。「小異」を活かす人間になれ
「会社はお前のおもちゃじゃないぞ、このボケが」
(武田國男氏が自分に言い聞かせていた言葉)
逆境こそ「志」の源である
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『これからのリーダーに贈る17の言葉』佐々木常夫・著 WAVE出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4872905393
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◆目次◆
第1章 自分自身のリーダーであれ
第2章 自分の頭で考え抜く
第3章 本物の自信をもつ
第4章 「志」を旅せよ
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2011年12月3日
【創作で稼げる時代が終わる?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484112248
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21世紀はコンテンツの時代。
でも、そのコンテンツが「無料」で、著作者に一切収入が入ってこなくなったらどうなるでしょうか?
本書は、そんな刺激的な世界を、ベストセラー作家であり、コンテンツビジネスの新しいあり方を模索する岡田斗司夫氏が描いた、世にも恐ろしい対談本。
対談相手は、ニューヨーク州弁護士で、著作権に詳しい福井健策さんです。
対談では、「電子書籍の自炊はいけないこと?」「家族が1万人いたら、自由に『私的複製してもいい?』」「自由にコピーしてよくなったら、売り上げは減る?」「クリエイターの稼ぎと流通の促進のバランス」などといった疑問を、2人が徹底討論。
「自炊」(書籍を裁断してスキャンし、データ化すること)をとっかかりに議論することで、どこまでが著作権の範囲なのか、そもそも何で著作権があるのかを議論し、さらにこれからのコンテンツ保護をどうするのか、著作者の生計はどう成り立つのか、コンテンツプラットフォームの覇権(横暴?)はいつまで続くのかといった点を考察。
「家族が1万人いたら、自由に『私的複製してもいい?』」
「引用するたびにクリエイターに小銭を送れる仕組みがあるといい」
「本はサインをするための媒体です」
などといった岡田氏の極論が、なかなか本質を突いていて、面白いと思います。
対談本で予定調和、というのは絶対NGのパターンですが、この2人は、その点を心得ているのか、それぞれの立場から、徹底的に闘っているのが素晴らしい。
できれば、タイトルのもう一つのテーマである「カネを払う」についてもっと考察があると面白かったのですが(カネを払うことの本質を突き詰めれば、コンテンツにカネを払うのが当たり前、という側面も見えてくるから)、これからのコンテンツビジネスのあり方を考える上で、とても参考になる一冊です。
未完成の議論が、完成した理論よりも刺激的、といういい例だと思います。
ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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あらゆる作家やクリエイターは、絶対に模倣やパロディから出発する。そこがクリエイティブの土壌であり、源泉なのだ。禁止すれば必ず枯渇する。既得権を守るために、土壌そのものが痩せてしまったら意味がないじゃないか。作家の「食いぶち確保」より、作家の卵や、作家未満ファン以上の人たちの「活動権の確保」の方が大切だと確信している(岡田)
裁断そのものは外注しても大丈夫(福井)
完全に自分の手足となって働いてくれる、例えばアルバイトを雇って手持ちの本を電子書籍化するのであれば、大丈夫という意見も強い(福井)
書籍にしても、古物ではなく新品からのみスキャンを行うことができ、なおかつ買った新品を手放してはいけないというルールであれば、出版業界はきっとそんなに危機感は持たないのでしょうね(福井)
あらゆる公道には速度制限がありますが、自動車メーカーはその制限をはるかに超えた速度を出せる自動車を販売している。だけど、制限速度を守る責任があるのは、法治国家の成員である僕たち自身です。だから、私的複製に関しても、それを許さない制度自体を作るのではなく、法治国家の成員なら守るのが当然という考え方で良いのではないでしょうか?(岡田)
DRMで固めてこれから数年の売上を守っても、マンガ人口を減らしてしまっては本末転倒。今の本屋はマンガをラップして立ち読みを禁止したことで、売上が減ったと言われています。同じことをまた繰り返すのでしょうか?(岡田)
検証がないまま議論していると、権利者はしばしば権利を守ること自体が目的になってしまう(福井)
引用は著作権法の例外として法的に認められている行為です。法的に認められているのに、みんな許可を取って引用する、そんな馬鹿な話はない。それでは、他人の著作を批評することもできなくなってしまいます(福井)
引用するたびにクリエイターに小銭を送れる仕組みがあるといい(岡田)
ゲームに関していえば日本は輸出国ですが、その他の映画や音楽、雑誌、書籍については輸入超過の状態が続いています(福井)
創作だけで食っていこうという態度が真面目じゃありません(岡田)
本はサインをするための媒体です(岡田)
どんなにこちらに理があっても、流通の首根っこを握られていては、対等な交渉にはなかなか持ち込めません(福井)
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『なんでコンテンツにカネを払うのさ?』岡田斗司夫、福井健策・著 阪急コミュニケーションズ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484112248
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◆目次◆
chapter-01 電子書籍の自炊から著作権を考える
chapter-02 著作権は敵か、味方か?
chapter-03 コンテンツホルダーとプラットフォームの戦い
chapter-04 クリエイターという職業
chapter-05 ネットの中に国家を作り上げる
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