2011年12月6日
【ノーベル経済学者も絶賛の教科書】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478013241
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人が「ずるい」という言葉を使う時は、決まって自分が払ったよりも少ない労力で相手が何かを手に入れた場合。
先生から事前に試験問題を教えてもらったり、試験なしでコネ入社したり、みんなが歩いて登っている坂を、ロープウェイで登ったり、といった場合、間違いなく「ずるい」と言われるはずです。
本日の一冊は、これまでに読んだ経済学の教科書のなかで、もっとも「ずるい」一冊。
何と、イラストとセリフ、簡単な説明を読むだけで、ミクロ経済学の主要トピックが全部理解できてしまうという、すごい本なのです。
土井が学生の頃は、マクロ経済学、ミクロ経済学の教科書は、あわせて1000ページぐらいのボリュームがあったと思いますが、本書はたったの200ページ強。
おまけに、文章量も少なく、ユーモアも織り込まれているのです。
有名な経済学の教科書を書いている、グレゴリー・マンキューも絶賛したという出来栄えで、かつて経済学の勉強で挫折した人も、これなら読み切れるとビジネスマンのなかには、経済学といらっしゃいますが、ミクロ経済学は、実際のビジネスで役立つ知恵が満載の実学。
これまで勉強していなかったという方は、ぜひこの機会に挑戦してみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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経済学の大前提というのは、この世のあらゆる人は「最適化する個人」なんだ、ということ
ミクロ経済学の大きな問題とは:個人にとっての最適化の結果が、集団全体にとってもよい結果になるのはどんな場合?
ときには、みんなが自分の得だけを考えると、全員がひどい目にあう。渋滞なんかがいい例だ
最高の奇跡は、利潤を最大化したい売り手同士の競争によって、消費者にとっての価格が下がるということだろう
意思決定をサンクコストで決めても意味ないな
インフレがなくても、ほとんどの人は「後で」よりは「いま」を選ぶ。(中略)つまり、今日のお金は明日のお金より価値が高いんだ!
公平な賭けの期待値はゼロだ。(中略)対して、不公平な賭けは、ゼロ以下の期待値を持つ
不公平な賭けの好例はルーレットだ。平均すると必ず損をする
「大数の法則」によれば、ルーレットみたいなゲームを何度もやると、平均は期待値に近くなりがちなんだ!
◆「逆選択」の例
ポンコツをつかまされるのが怖いから、買い手は中古車に支払う金額を下げる……
……でも値段を下げると、掘り出し物の所有者は市場から逃げてしまい……
……するとそれで、買い手がポンコツをつかまされる確率はもっと高くなる!
◆ケーキ切り分け問題
相手についていろいろ知っているなら、切る側が得だ
相手のことをあまり知らなければ、選ぶ側にまわったほうがいい。
特に相手もこちらのことを知らない場合は!
囚人たちが話しあって合意できれば、コースの定理は囚人のジレンマを解決できる
弾性値の低い方が税負担の比率も多くなる
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『この世で一番おもしろいミクロ経済学』ヨラム・バウマン・著 グレディ・クライン・絵 ダイヤモンド社
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◆目次◆
PART1 個人の最適化戦略
chapter1 はじめに
chapter2 ディシジョンツリー
chapter3 時間
chapter4 リスク
chapter5 個から多へ
PART2 相互関係における最適化戦略
chapter6 ケーキを切り分ける
chapter7 パレート効率性
chapter8 同時手番ゲーム
chapter9 オークション
chapter10 多からもっと多へ
PART3 市場における最適化戦略
chapter11 需要と供給
chapter12 税金
chapter13 限界効用
chapter14 弾力性
chapter15 経済学で世界を見渡すと
chapter16 まとめ
Glossary 用語集
訳者解説 山形浩生
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