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『安売りするな!「価値」を売れ!』 藤村正宏・著 Vol.2703


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【「伝え方」で商品は10倍売れる】
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本日の一冊は、モノを売らずに体験を売る、「エクスペリエンス・マーケティング」の手法で、集客施設や企業のコンサルティングを行う著者が、その事例とノウハウをまとめた一冊。

店頭のディスプレイやチラシ、DM、手紙など、さまざまなツールの使用例が示された、コテコテのマーケティング書ですが、即・数字を上げたい小売業の方は、一読の価値ありです。

ビジネス書にも高尚なものとそうでないものがあるらしく、この本はお世辞にも高尚な部類ではないですが、その分、数字に直結する、実践的なノウハウがまとめられています。

通常、バレンタインデーには売れない花束を売るべく、花屋さんが書いたPOP、ホテルの朝食バイキングで不人気だったビシソワーズとトムヤムクンを売った説明書き、大正製薬の「サモンキングGX」を33倍売ったキャンペーン、はなぶさ旅館のリピート率を、27%から48%にアップした仲居さんの手書きのハガキ…。

さまざまな現場の事例が紹介されており、このケーススタディだけでも読む価値があります。

中小企業の経営者や、現場の店長、マネジャーには、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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多くの人は、モノを売ることばかりに一所懸命になっている。でも、大事なのは「体験を売る」という視点です

独自の価値を見つけるために、
「あなたの商品のターゲットは誰ですか」
「誰を幸せにしますか」
「お客さまはそれによってどんな体験ができますか」
を考える

バレンタインデーに花束を売りたいと思っていた花屋さんがいました。でもバレンタインデーは女性が男性にチョコレートなどの贈り物をするイベントです。だから、花束は売れない。そこで花束にチョコレートとシャンパンを組み合わせた商品をつくり、「ヨーロッパでは花とチョコレートとシャンパンが愛の三大ギフトといわれています。あなたの本気が伝わる最高の恋のギフト」というPOPをつけて、ちがう意味づけで売りました。そうするとそれがその店の独自の価値になり、通常の5倍近く売れた

◎ビシソワーズ
昔、NY在住のフレンチシェフが
自分の恋人のために考案しました。
冷たいジャガイモのスープです。
少し胃もたれしている朝には最適。
熱々のトーストとバターに相性ばっちり!

ターゲットを絞るということは、お客さまになる人がどういう価値を求めているのか、どういう動機であなたの商品を買うのかを想像するということ

羽田空港に来ている人にとって、羽田空港とネーミングされた商品は何よりも目を惹く

スイミングスクールに来たら水泳がうまくなりますよ、なんていうのは、モノを売っている発想

身長120センチの子供が手を伸ばしたときにどこまで届くのか

電話番号が小さすぎたり、地図がわかりにくかったり、ホームページのURLしか書いていなかったり、そういう広告は反応が悪くなるのは当たり前です

◆博多にある、食事もできるバー「アフター・ザ・レイン」のメニュー
「作家MENU 村上春樹
コンビーフのサンドイッチ 650円
小説『風の歌を聴け』より
グレープフルーツのような巨乳の女がやって来た暑い夜に……」

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『安売りするな!「価値」を売れ!』藤村正宏・著 実業之日本社
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◆目次◆

第1章 売れてるものはどこがちがう?
第2章 お客さまは「ただ一人」まで絞り込む!
第3章 繁盛のキーワード=ゆるやかな関係性
第4章 「好き・楽しい・得意」で独自化する!
第5章 会社ではなく、個人のストーリーを発信する!
第6章 「選んでもらう理由」をわかりやすく伝える方法

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