2011年12月5日
【「実現」にフォーカスしたアイデア本】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862761178
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本日の一冊は、ゴールドマン・サックス、ハーバード・ビジネススクールを経て、世界的なクリエイター向けプラットフォーム「ベハンス・ネットワーク」を創った著者が、アイデアの実行面だけにフォーカスしてまとめた一冊。
著者は、クリエイティブチームの実行面だけを専門に研究するウェブ上のシンクタンク「99%会議」を主宰しており、本書では、そのノウハウが活かされています。
本書によると、作品を生み出し続けるクリエイターに共通することは、以下の3つ。
1.物事をきちんと整理し、次々と片づける
2.仲間を引き込み、コミュニティの力を利用する
3.プロジェクトを率いる戦略がある
意外なことに、ここには「アイデア」の「ア」の字もないのです。
著者の言う通り、<ほとんどの人たちは「次のビッグアイデア」を探すことばかりに力を注ぎますが、実際には、アイデア実現力を養う方がためになる>。
<産業を進歩させるアイデアは、とてつもなく斬新なひらめきから生まれるものではなく、むしろ熟練した管理努力のたまもの>なのです。
本書では、われわれがなぜアイデアを思いつくのに、それを実行できないのか、その理由が書かれています。
ビジネスにおいて大事なのは、保有能力よりも発揮能力。
それは、きっと、クリエイティブの世界でも一緒だと思います。
アイデアを思いついては捨てている、残念なクリエイターを卒業するために、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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みなさんがどんな業界にいるにしろ、その仕事はより流動的でデジタルで柔軟なものになっていく
枠組みがなければ、アイデアを積み上げることはできません。枠組みがあることで、私たちはアイデアを取り込み、自分が(自分以外の人たちも)取り組みやすいようにお膳立てできるようになる
ノートをとることばかりに集中すると、生産的な環境づくりに欠かせない、行動に重きを置いた姿勢がおろそかになる
アクション・ステップ(やるべきこと)、レファレンス(参考資料)、バックバーナー(後回しにすること)です。人生のあらゆるプロジェクトは、この3つの要素に落とし込めます
だれの責任かわからなければ、アクション・ステップは実行されない。それぞれのアクション・ステップに、だれか1人が責任を持たなければなりません
バックバーナーを見直す習慣をつける
メールは生産性を台無しにします。なぜならやるべきことがレファレンスにまぎれてしまうからです。とるべきアクション・ステップはたくさんのメールの中にまぎれ、そのうち他のメールと一緒にどこかにいってしまいます。ですから、アクション・ステップは、独自の空間(またはシステム)を持たなければなりません
レファレンスはできるだけ捨てましょう。配布資料やノートを後で使うことはほとんどありません。保存すべきレファレンスはプロジェクトごとにファイルするか、時系列に保存しましょう
アクション・ステップが積み上がり、進行中の他のプロジェクトにも時間を割く必要が高まるにつれて、蜜月はすぐに終わります。アイデアの実行に伴う責任と仕事量が現実にせまると、次第に興味が薄れていくのです
すぐに試作品を作るIDEOの手法は、アイデア実現への最大の障壁を取り除く、賢い戦略の1つ
創造性にあふれるクリエイターは、可能性の領域がはっきりと定義され、ある程度制約がある方が、より集中し行動しやすくなります
やり続けることは、とりわけクリエイティブの世界では一番の差別化
狭くて閉ざされた空間では集中力が高まり、天井の高い開放的な空間では大まかな思考が促されます
クリエイティブなプロジェクトを率いるときには、自分とチーム全員のやる気を持続させ長期間飽きさせないような遊びの要素を取り入れましょう
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『アイデアの99%』スコット・ベルスキ・著 英治出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862761178
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◆目次◆
序章 アイデアを形にできないのはなぜだろう
第1章 整理力
第2章 仲間力
第3章 統率力
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